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過去に所有したアイピース その3 [天文>機材>アイピース]

・笠井 EWV-32mm

中心像に関しては、シャープで癖の無いクリアな像が印象的で、周辺像に関しては、良像範囲70%程度でそれ以上は穏やかに星像が肥大、端に行くに従って円周方向に弧を描く様な収差が若干見受けられる傾向はEWV-16mmと似ています。EWV-16mmもそうですが、85度と言う超広角の割に周辺の歪曲収差はあまり目立たず、視野を移動させても空間が歪む様な違和感を感じさせない点に関してはナグラーよりも優れていると思います。

この32mmの長焦点で85度に及ぶ広視界は、2インチバレルで得られる最大に近い実視界を確保でき、またこのスペックでは珍しく鏡胴最大径は60mmに収まっている為、双眼視が可能で、できるだけ低倍率で、できるだけ広い見掛け視界と実視界を得たい場合には、EWV-32mmは理想的な性能のアイピースの一つと言えるでしょう。

このアイピースで目を引くのが巨大なアイレンズで直径が44mmもあり、アイレリーフも必要十分で、見掛け視界の広さを考えれば覗き易い部類と言えます。当初周辺像の崩れが気になって一旦手放したのですが、他に類を見ない特性を再認識して再購入を考えたのですが丁度ディスコンとなってしまい、手放したのを今でも後悔しています;

eyep_ewv32.jpg

・笠井 EF-19mm

このアイピースは本当に優秀でした。見え味に関してEF(エクストラフラット)の名の通り、癖の無いフラットな像面が気持ち良く、全体的にXWの小型版と言った印象です。ツイストアップ見口がとても効果的な作りで、目位置がシビアでなく、覗き易さに関しては抜群の性能を誇ります。特にEFシリーズの中でもこの19mmはスマイスレンズを含まない事もあって、双眼装置用のアイピースとしても相性が良く、広くて、軽くて、安くて、覗き易くてよく見える、と5拍子揃った、トータルバランスで考えると自分の触ってきたアイピースの中でもトップクラスの性能を持つ、万人にオススメできるアイピースです。

手放した理由は解像度でMeade SP20mm(国産)が僅かに上回っていた事とアイピースを国産で揃えようと考えたからで、国産に拘らなければ手元に置いておきたいアイピースでした。と言うか買い直すかも知れませんが。

eyep-ef19.jpg

アイピースのスペックはこちら
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