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恒星の仮想等級、及び2つの恒星の明るさの比の算出ツール Ver1.0 [天文>Webツール]


【 恒星の仮想距離における明るさの算出 】

実視等級: 距離:光年
仮想距離:光年

【仮想等級】: -
【絶対等級】: -



これは恒星までの距離を任意に変更した場合に、見た目の明るさがどのように変化するかを計算するツールです。絶対等級も併せて求めています。

使い方としては、例えばリゲルがシリウスの距離にあった場合にどの位の明るさになるかを知りたい場合、リゲルの明るさ(0.28等)と距離(860光年)をそれぞれ入力し、シリウスの距離(8.58光年)を仮想距離として入力する事で、仮想距離における明るさを仮想等級として算出する事ができます。この場合-9.73等となり、シリウスの-1.44等よりも相当明るくなる事が分かります。

【 2つの恒星の明るさの比の算出 】

《恒星A》
実視等級: 距離:光年
《恒星B》
実視等級: 距離:光年

【Aの絶対等級】: -
【Bの絶対等級】: -
AはBの: -倍の明るさ



これは任意の明るさ、距離を持つ2つの恒星AとBの本来の明るさがどの程度違うのかを算出するツールです。それぞれの恒星の絶対等級も併せて算出します。

使い方としては、例えばデネブとベガはそれぞれ1.33等と0.02等でベガの方が明るいですが、距離はそれぞれ1400光年と25光年とデネブの方が相当遠く、もしこの二つの恒星を並べた場合どちらが何倍明るいかをそれぞれの値を入力する事で算出できます。この場合約938倍デネブがベガより明るい星である事が分かります。

※注意事項
PCでの使用を前提としています。モバイル環境では上手く動作しない可能性があります。
・ソースコードの二次使用はご遠慮ください。

※変更履歴
Ver1.0:公開



参考までに上記二つのツールの算出式を以下に示します。

参考にしたのは『物理のメモノート(https://physmemo.shakunage.net/)』HPより、天体の見かけの等級と絶対等級の項で紹介される、ポグソンの式、

m1 - m2 = -2.5log(F1/F2) ・・・①

星1の等級をm1、明るさ (フラックス)をF1、星2の等級をm2、明るさ (フラックス)をF2とした場合の上記の関係式を用い、また二つの星の明るさの比は距離の比の二乗の逆数、例えば距離が100倍大きい(遠い)と明るさが1/10000となる事から、

F1/F2 = (r2/r1)2 ・・・②

の式が成り立ち、①と②から、

m1 = m2 -5log(r2/r1) ・・・③

と求まります。このm1が仮想等級、m2が実視等級、r1は仮想距離、r2は実距離として求めています。

二番目のツールの二つの恒星の明るさの比の出し方は、まず③の式からr1=32.61564光年(=10パーセク)する事でそれぞれ絶対等級を求め、これをma1、ma2とすると、①の式にこれらを代入し、

F1/F2 = 10-(ma1-ma2)/2.5

として絶対等級から明るさ(フラックス)の比を求めています。