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Celestron C6AL-XLT [天文>機材>望遠鏡]

ポルタに載る最大口径の鏡筒として個人輸入で手に入れました。15cmの口径ながら全長が短いので真上に向けても架台や三脚と干渉しません。ファインダー、天頂ミラー無しの本体のみの重量も約3.3kgと軽く、ポルタで高倍率を掛けてもFC-100DLに比べると揺れがかなり少なくて済みます。外観に高級感はありませんが、値段を考えると良く出来ています。

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補正板は黄緑っぽいコーティング色でALTER-7に比べるととても透過率が良さそうに見えます(補正板の厚さの違いもあると思いますが)。Bob's Knobsを装着した事で光軸調整が格段にやり易くなり、調整をすると劇的に高倍率性能が上がり、MarkV双眼装置で170倍位が丁度良い見え味で、高倍率の伸びは流石にFC-100DLに比べると落ちますが、シャープネス、コントラスト共に悪くなく、土星は本体模様にカッシーニ、本体も丸く見え、環の前後も判別でき、遠ざかりつつある土星本体より小さくなった火星もヘラス平原、大シルチスの形状、北極冠など判別できました。

この筒はポルタでの星雲星団観望目的で手に入れたので、15cmのシュミカセと言う先入観で高倍率性能には全く期待していなかったのですが、こんなにまともに見えるとは正直驚きました。またシュミカセで高倍率と言えばミラーシフトと言う単語だけは知っていましたが、ピント調整も非常に滑らかでミラーシフトって何?と言った感じでバックラッシュも無くALTER-7より具合が良い位です。球状星団、散光星雲なども見ましたが、口径なりの十分な見え味です。

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接眼部は基本的に31.7mm径を想定していますが、2インチのシュミカセアダプターが装着できるので、2インチ天頂ミラーに2インチアイピースを普通に使っています。但し、本体の開口部の口径が3cm弱と小さく、2インチアイピースなんぞ付けたら盛大にケラレるだろうと思ったのですが、2インチ天頂ミラーの入り口から覗いてみるとぎりぎり補正板の端まで見えてる感じで、ケラレていても大した量では無いだろうと思って使っています。

ファインダーに関して元々の取り付け位置がポルタに装着すると左下に来てしまいそのままでは使えませんが、ファインダーを取り付けるネジ穴が他の場所にも用意されていて、今回はポルタに装着した場合ファインダーが左上に来るように付け替えました。またファインダーは例によってビクセン規格ものを使いたかったので、BaaderのDOVE-Bと言うファインダー台座に換装しています。

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収納ケースはミニボーグ60ED-BINOで使用しているアルミケースを見て、これにぎりぎり入るんじゃ?と試したところ、かなり無理矢理な気がしますが(ネジやファインダー台座など本体から飛び出る部分がケースの内側に当たって削れていますw)ぎりぎり収まりました。ケース内側に元々張ってあるクッション以外に緩衝材を入れる余裕が全く無いので、この状態で輸送業者に運ばせる事は厳しそうです。

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想像以上の光学性能に良くできた本体構造、機械動作を考えるとかなりコストパフォーマンスの良い鏡筒と思います。これにポルタに載る重量にコンパクトさを兼ね備えた、入門用やお手軽星見用として持ってこいの鏡筒では思います。

FC-100DLブランカ70EDTとの比較観望の様子はこちら


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