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GuideFinder50-BINO その2 [天文>機材>望遠鏡]

対空双眼鏡が手持ちで使えたら?と言う発想の元作ってみたGuideFinder50-BINOでしたが、TG-S経緯台を手に入れた事でミニボーグ60ED-BINOよりお手軽な対空双眼鏡として架台に載せて使いたい欲求が高まり、どうにかしてこのBINOにアリガタを付けられないだろうかと思案して、鏡筒を支持する3点のファインダー調整ネジの一つが真横から付いている事に着目、これをもっと長い普通のネジにしてリングとネジの間にアリガタを挟みこめないだろうかと考え、BORGのVプレート80【3165】と長さ30mmの先端ソフトチップ埋設キャップネジ(M5)をミスミで探して手に入れ、これで思ったよりあっさりと形になりました。

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この構造では右側の鏡筒の視軸調整が出来なくなるので、鏡筒がリングの内側に接する形で(目幅が最小となる様に)固定させ、目幅調整、視軸調整は左側鏡筒のみで行うようにしました。

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アリガタの固定には前後からナットとワッシャーを挟み、リングのネジが通る部分も内側からナットとワッシャーで締め付ける事(下の写真参照)で鏡筒の重みでこの部分から全体が撓んでしまう事を防いでいます。

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架台に取り付けての使用感ですが、TG-Sとの組み合わせは非常に軽快で、ミニボーグBINOはイーソス17mmによる見掛け視界100度の超広角低倍率双眼視が出来るのが圧倒的強みですが、逆にそこに拘らなければ口径が1cmしか違わず、こちらはかなりの短焦点なのでミニボーグBINOにXL40を付けた時の実視界(8.8倍、7.43度)とこちらにXW20を付けた時の実視界(10倍、7度)はそれ程変わらないので、XW20の見え味が優秀な事もあり、出番はこちらのBINOが圧倒的に多くなりました。

こちらのBINOはアイピース無しで1250g、一方ミニボーグ60ED-BINOは3300gと2.5倍以上の重量差があるので、架台もこちらはTG-Sを使える事を考えると機動性は比較になりません。それでいて構造は簡素ながら目幅調整、視軸調整、任意のアイピースの交換が可能、直進ヘリコイドによる合焦機構が備わり、アミチプリズムによる正立90度対空を実現と対空双眼鏡として一通りの機能は備わっていて、行き当たりばったりで作った割には良い機材が出来たと思っています。

但し一点(結構大きな)問題があります。それは左右の視軸のずれ易さです。架台に取り付けあちこち振り回す運用をするとしょっちゅうずれます。アイピース交換でもずれてる事がありますwずれる度に視軸調整が必要ですが、そこは元がファインダーな事もあり、ファインダー調整と同じ要領ですので即座に直せるのですが、覗いた時にまたずれたかーとなるのはそこそこストレスでもあります。何が原因でずれてるのかはっきりしないのですが見るからに弱そうな構造なのであちこち無理が掛かっているのかも知れません。実用に支障を来たすレベルでは無いのがまだ救いですが、XWより重いアイピースは使わない方が良さそうです。

また簡素な構造故に目幅調整などはかなり手間が掛かります。左右の鏡筒及び前後のリングの傾きや位置調整、位置が決まってからの左側鏡筒の3点調整ネジ×2での目幅と視軸の同時調整は結構大変です。これでも架台に固定出来るようになったので前よりは楽になりましたが、構造上覗く人しか調整できない都合上(目幅を変えると必ず視軸も調整しなければならないので)他の人に気軽に見てもらうと言う訳にも行かず、実質主に一人で使う機材となりそうです。とは言えミニボーグ60ED-BINOも目幅68mm以上の人限定と言う大概な仕様ですし、テレコンビノとか既に目幅70mm固定ですので、あまり他人に見せる事は想定していません。まあ一人でしか観望しないので何も問題は無いのですが(何て寂しいオチだ・・・(;∀;)