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MoreBlue 小型双眼組用 目幅調節装置 [天文>機材>アクセサリー]

ACクローズアップレンズBINOは小型軽量で遠征時のサブ機材としてとても活躍してくれていますが、観望会などで他の人に覗いてもらう時に、現行のアリガタレール上のアリミゾ金具をスライドさせる目幅調整方法では常にサポートする人(自分)が必要でスムーズに調整できない事が多く、やはりきちんとした目幅調整機構を設けないと運用が厳しいと感じ(一人で使う分には問題無いのですが)、解決策を模索していた中、Twitterのタイムラインに流れてきて目に入ったのがこのMoreBlueの目幅調節装置でした。

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こうした目幅調整装置はミニボーグBINOで使用している、Howie Glatter社のPSTを双眼望遠鏡化するベース架台、『Solar Binocular Telescope Platform』(以降PST双眼架台)が有名でしたがディスコンになってしまい、その後このような機能を持つ天文パーツが発売される事が無かったですので、需要はそれ程多くないと思われる中、よくぞこんなマニアックなアイテムを作ってくれたと感謝しつつ即座に注文したのでした。

実物を手にして見ると思ったより小ぶりのパーツですが、目幅調整機構も視軸調整機構もしっかり備わっており、左右の鏡筒は付属のファインダーアリガタを介して左右の台座のアリミゾに取り付ける造りとなっています。これにより鏡筒の着脱が容易で鏡筒のパーツ構成を変えたい時などに役立ちます。

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視軸調整機構は上下方向、左右方向共に片側の台座側に備わっており、PST双眼架台の場合は押し引きネジを工具で回して調整する方法だったのに比べて、今回架台は工具レスで必要な時にすぐさま視軸調整が行えるのが非常に便利です。

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目幅調整のツマミ(銀色の)は反対の台座側にあり、これを回す事で台座が左右にスライドし、60mm~75mmの範囲での目幅調整が可能となります。こちら側の台座は4本のシャフトで支えられており、精度と強度を両立した造りとなっています。

百聞は一見にしかずで、Youtubeに公式の動画で機能が紹介されています。

https://www.youtube.com/watch?v=-uEyd-lSQt8

この調節装置のお陰でACクローズアップレンズBINOが進化して更に使い易い機材になりました。

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値段も18000円とリーズナブルでPST双眼架台は個人輸入でも4万円はしたと記憶していますので、コスパは高いと思います。

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自分も目幅調整方法の解決策をあれこれ考えましたが、目幅調整をツマミ一つでスムーズに、且つ左右鏡筒の視軸調整も可能と言うパーツを自力で作るのは相当ハードルが高く、今他にこの様な天文パーツは見当たらないと思いますので、積極的にこの製品を活用して、自作BINOの世界(沼)に飛び込む方が増えて欲しいと思いました。



その後の調べでこの様な自作BINO用のベース架台がAOKで売られているらしい事が分かりました。但し、EMS/EZMを使用した双眼望遠鏡向けで左右の台座の幅が広く大きく、視軸調整機能があるかどうかが不明で、今回調節装置と同様に使えるかどうかは不明です。