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2018年11月10日士幌高原ヌプカの里星空観察会 [天文>日記]

自分は今まで星見はソロ活動オンリーで他人の機材を直接見る機会も無ければ、直接会って星の話をする事など一切無かったのですが、今年自宅から比較的近距離の士幌高原で観望会が開催された事がきっかけで、これに参加する事で念願叶う事となりました。今回はその4回目の参加で天候は雲一つ無しの絶好のコンディションでした。

ここは標高600m程度の高台にあり、南側の視界が開けていて地平線まで見えますが、遠くにある士幌や帯広と言った市街地まで見渡せるポジションなので高度20~30度位までは光害の影響を受けています。逆に北側は大雪山方面の山々が連なっており人気が無く相当に暗いです。因みにSQMの測定では21.3超を記録していましたので十分な空の暗さではないでしょうか。

ここでの観望会は主催者側の計らいで天体観測ドームが備え付けのロッジヌプカと呼ばれる建物のそばに望遠鏡を設置できるので、北側から吹き付ける強風から機材を守る事ができます。観望時に寒ければ建物の中で暖をとる事もできますし、トイレもあり、別料金が掛かりますが宿泊も可能で、安全を確保しつつ暗い場所で、広い空をじっくり観望したい場合(流星群観察など)にはここの観望会は絶好の条件と言えるかも知れません。

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この日の観望は自分は21時過ぎに到着しましたが、その時見掛けた人数が数人でしたので、逆に少ない人数なら・・・と自分の機材を出す事にしました。持ってきたのはAPM10cm対空双眼鏡で自称散開星団キラーの異名(?)を持つ散開星団の多い冬場には頼りになる機材です。勿論人前に自分の機材を出すのは初めてでした。自分が機材を設置したところで建物の中にいらっしゃった他の参加者の方も姿を見せ、全員で10人弱の人数だったでしょうか。

この対空双眼鏡にいつものようにXW20を付けて(倍率27.5倍、実視界2.55度)ペルセウス二重星団、アンドロメダ、M36、37、38、オリオン大星雲、M41、46、47辺りを観てもらいましたが、観て喜ばれるとこちらも嬉しい気分になりますね。ただ双眼鏡を人に見てもらう場合は目幅調整が逐次必要となるので多人数で見るにはあまり向かない機材かも知れないと思いました。今回程度の人数であれば問題ありませんでしたが、やはり双眼観望派の自分としては双眼観望の良さを体験して欲しい気持ちもあるので悩ましいところです。

途中建物のドームに備え付けのペンタ150EDで天王星を見せてもらいましたがこれは凄かったです。自分の25cmニュートンより遥かに良く見えた印象で、300倍強の倍率でもシャープで明るく立体感があり、条件が良ければ自分の目でも衛星まで見えそうな手応えを感じました。星雲銀河を観るならば大口径ドブには叶わないでしょうが、こと惑星観望においてはやはり最強クラスの鏡筒ではないでしょうか。

他の参加者の方でも機材を出している方がいらっしゃいました。自分以外の星見機材を見るのも前回の観望会が初めてでしたので機材好きの自分としてはやはり吸い寄せられてしまいます笑 ただ観望会慣れしていないので写真を撮られている方がいる場合、ヘッドライトをどの程度使って良いのか加減が分からず、機材を見たくて赤ランプ点けたまま近づいて、撮影の気配に気づいて慌てて消したりを何度も繰り返していたのはまずかったかも知れません汗;

また天体導入に関しては自分的に星図を見ながらの手動導入に拘りがあったのですが、前回今回と他の参加者の方々が自動導入機でスイスイ天体導入されているのを目の当たりにすると今更ながら自分の導入がえらい非効率に思えてきました笑 最近はAZ-GTiなど手頃で高機能な架台も出てきて話題ですのでその内手を出してしまいそうです。

こうした観望会は普段味わえない暗い空で星を見る事ができたり、他の人の機材を見せてもらったりできる楽しみも大きいですが、やはり同好の士の方と話が出来る事が一番楽しい事かも知れません。昨今のSNSなどを通じて全国の方とお話が出来るのも素敵な事ですが、こうした生の交流はネット上とは違う格別の楽しさがあり、今後も機会があれば積極的に参加したいところです。