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ハクキンカイロ スタンダード [天文>機材>その他]

これまでソロで天文活動していた時は割と観望時間が短かったので防寒装備も割と適当だったのですが、今年に入って観望会に参加するようになり、これまでより長く遅い時間まで活動する事になってとても今までの装備では耐えられず、自分の体温だけで暖まるのには限界を感じたので何か一つ熱源を持ち歩こうと決意し、ベテラン参加者の方のオススメもあって手に入れたのがこのカイロでした。

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このハクキンカイロ、名前だけは昔から聞いた事がありましたがどんな原理かは全く知らず、改めて調べると気化したベンジン(炭化水素)が白金を触媒として酸化(炭酸ガスと水に分解)する際の反応熱で暖めると言う火を使わない安全な方式である事が購入の決め手となりました。老舗の日本製と言うのも安心感がありますね。

構造的にはタンクの中には綿が詰め込まれており、ここにベンジンを注入して染み込ませ、ここから気化したベンジンが上の『火口』と呼ばれるプラチナとガラス繊維が詰まった部分に触れる事で発熱します。如何にも火が点きそうな見た目ですが、触媒反応を開始させる為のきっかけとして最初にこの火口部分をライターなどを使って数秒火であぶりますが、その後は火口部分が勝手に熱くなり火は使いません。

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取り説を見てぱっと見使い方が分からなかった部分として、このスタンダードの場合2カップベンジンが必要となっていますが、付属のピンク色のカップを横から見ると二本の線が引いてありますが、上の線の分量で1カップとの事です。つまりこのカップで2杯分注入する事になります。尚ベンジンはこのカイロ用のベンジンを用います。

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また2カップで24時間持続するとなっていますが、そんなに長い時間使わないので1カップ、もしくは半カップと燃料を少なく入れる使い方は問題ないのかメーカーに確認しましたが、全く問題ないとの回答でした。

実際使ってみると評判通り十分な熱量で、熱くて触れないくらいになりますので付属の専用袋に入れて持ち歩くのですが、背中の腰の辺りを暖めたいと思ったので別途カイロベルトを購入しました。

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その後の観望会で身に付けてみましたが、カイロ一つで全身が暖まる訳では無いですが自分の身体以外の熱源が存在するだけで格段に暖かく、この時新たにユニクロのダウンベストも新調した事もあってそれまでより遥かに長時間楽に活動できるようになりました。安定した熱量で長時間保つのがこのカイロの長所かと思います。一個で足りない場合は複数持ち歩くのもいいでしょう。

尚途中でこのカイロの使用を中止したい場合はジップロックなどの中に入れて空気を遮断すると消えるそうです。普段使わない時も何かの間違いで暖まる事が無いようにジップロックに入れて保管しています。


1000m視界→見掛け視界算出ツール Ver1.2 [天文>Webツール]


【 1000m/yds視界→見掛け視界(°)変換 】

単位選択: メートル(m) フィート/ヤード(ft/yds)

1000m視界: 倍率:

【見掛け視界】: -
【実視界】: -



【 実視界(°)→1000m/yds視界変換 】

実視界:

【1000m視界】: -
【1000yds視界】: -ft



双眼鏡の見掛け視界を知ろうとした時に見掛け視界の表記が無く、代わりに1000m視界が表記されている事がありますが、これでは見掛け視界が分かり難いので算出するツールを作ってみました。おまけで実視界から1000m視界を算出するツールも作りました。

※注意事項
PCでの使用を前提としています。モバイル環境では上手く動作しない可能性があります。
・ソースコードの二次使用はご遠慮ください。

※変更履歴
Ver1.2:1000ヤード視界での計算、フィートでの入力に対応
Ver1.0:公開

2018年11月10日士幌高原ヌプカの里星空観察会 [天文>日記]

自分は今まで星見はソロ活動オンリーで他人の機材を直接見る機会も無ければ、直接会って星の話をする事など一切無かったのですが、今年自宅から比較的近距離の士幌高原で観望会が開催された事がきっかけで、これに参加する事で念願叶う事となりました。今回はその4回目の参加で天候は雲一つ無しの絶好のコンディションでした。

ここは標高600m程度の高台にあり、南側の視界が開けていて地平線まで見えますが、遠くにある士幌や帯広と言った市街地まで見渡せるポジションなので高度20~30度位までは光害の影響を受けています。逆に北側は大雪山方面の山々が連なっており人気が無く相当に暗いです。因みにSQMの測定では21.3超を記録していましたので十分な空の暗さではないでしょうか。

ここでの観望会は主催者側の計らいで天体観測ドームが備え付けのロッジヌプカと呼ばれる建物のそばに望遠鏡を設置できるので、北側から吹き付ける強風から機材を守る事ができます。観望時に寒ければ建物の中で暖をとる事もできますし、トイレもあり、別料金が掛かりますが宿泊も可能で、安全を確保しつつ暗い場所で、広い空をじっくり観望したい場合(流星群観察など)にはここの観望会は絶好の条件と言えるかも知れません。

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この日の観望は自分は21時過ぎに到着しましたが、その時見掛けた人数が数人でしたので、逆に少ない人数なら・・・と自分の機材を出す事にしました。持ってきたのはAPM10cm対空双眼鏡で自称散開星団キラーの異名(?)を持つ散開星団の多い冬場には頼りになる機材です。勿論人前に自分の機材を出すのは初めてでした。自分が機材を設置したところで建物の中にいらっしゃった他の参加者の方も姿を見せ、全員で10人弱の人数だったでしょうか。

この対空双眼鏡にいつものようにXW20を付けて(倍率27.5倍、実視界2.55度)ペルセウス二重星団、アンドロメダ、M36、37、38、オリオン大星雲、M41、46、47辺りを観てもらいましたが、観て喜ばれるとこちらも嬉しい気分になりますね。ただ双眼鏡を人に見てもらう場合は目幅調整が逐次必要となるので多人数で見るにはあまり向かない機材かも知れないと思いました。今回程度の人数であれば問題ありませんでしたが、やはり双眼観望派の自分としては双眼観望の良さを体験して欲しい気持ちもあるので悩ましいところです。

途中建物のドームに備え付けのペンタ150EDで天王星を見せてもらいましたがこれは凄かったです。自分の25cmニュートンより遥かに良く見えた印象で、300倍強の倍率でもシャープで明るく立体感があり、条件が良ければ自分の目でも衛星まで見えそうな手応えを感じました。星雲銀河を観るならば大口径ドブには叶わないでしょうが、こと惑星観望においてはやはり最強クラスの鏡筒ではないでしょうか。

他の参加者の方でも機材を出している方がいらっしゃいました。自分以外の星見機材を見るのも前回の観望会が初めてでしたので機材好きの自分としてはやはり吸い寄せられてしまいます笑 ただ観望会慣れしていないので写真を撮られている方がいる場合、ヘッドライトをどの程度使って良いのか加減が分からず、機材を見たくて赤ランプ点けたまま近づいて、撮影の気配に気づいて慌てて消したりを何度も繰り返していたのはまずかったかも知れません汗;

また天体導入に関しては自分的に星図を見ながらの手動導入に拘りがあったのですが、前回今回と他の参加者の方々が自動導入機でスイスイ天体導入されているのを目の当たりにすると今更ながら自分の導入がえらい非効率に思えてきました笑 最近はAZ-GTiなど手頃で高機能な架台も出てきて話題ですのでその内手を出してしまいそうです。

こうした観望会は普段味わえない暗い空で星を見る事ができたり、他の人の機材を見せてもらったりできる楽しみも大きいですが、やはり同好の士の方と話が出来る事が一番楽しい事かも知れません。昨今のSNSなどを通じて全国の方とお話が出来るのも素敵な事ですが、こうした生の交流はネット上とは違う格別の楽しさがあり、今後も機会があれば積極的に参加したいところです。