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APZポルタ経緯台 その2(ガタ修理編) [天文>機材>架台]

我が家の架台で一番出番が多いAPZポルタ経緯台ですが、鏡筒バランスが多少崩れた状態でもクランプを締めた上で手動微動でゴリゴリ動かす運用が多い為、少しずつウォームギアにガタが増えてきたのかクランプを締めても架頭がカタカタ動くようになり直す事にしました。

まずポルタの銘板を剥がそうとしましたがネットで見聞きした通りかなり強力に張り付いており、千枚通しのような工具を使って無理矢理ひっぺがしました。

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微動ユニットを外すとフォークアームとAP手動モジュールを接続するアダプタープレートが現れるのですが、これを固定しているネジが非常に固く、ネジ山をなめそうな危険があったので無理をせず、アイベルに送って外してもらいました。

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ウォームギアの噛み合わせ調整ですが、手動モジュールのウォーム軸ホルダーを固定している2箇所のネジ(赤矢印)を緩めるとホルダーが緩みますので、これを上から押さえつけて(緑矢印)ネジを再び締めればOKです。これでガタはなくなりましたが、あまり強く押さえつけると微動の回転が渋くなりますので適当に加減します。

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アダプタープレートを元に戻すところでこれを本来の取り付け位置から180度回転させる事で、微動ハンドルの取り付け位置を今まで真横だったのを60度下げる事ができる事に気づきました。以下が微動ハンドルの元の状態、

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以下がアダプタープレートの元の装着状態、

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これを180度回転して取り付けると、

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ハンドルの向きを60度下げる事ができます。

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どちらの角度が好みかはその人次第かと思いますが、自分的にはこれによる恩恵がありました。以前10cm対空双眼鏡純正ポルタに載せていた時は、ファインダーを双眼鏡を載せるマルチプレートのアリガタを挟んで反対側に取り付ける事ができたのですが、APZポルタでは微動ハンドルとファインダーの干渉を避ける為に双眼鏡と同じ側にファインダーを付ける事を余儀なくされました。

この運用ではファインダー台座の取り付け方法がやや強引な上にファインダーを一つしか取り付ける事ができなかったのですが、今回のハンドル位置変更により再びファインダーを双眼鏡と反対側に持ってこれるようになり、デュアルファインダーブラケットを使用してワイドファインダーガイドファインダーの2つを取り付ける事も可能になりました。

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双眼鏡を天頂に向けても微動ハンドルと干渉せず、何とかファインダーを2つ同架させる方法は無いものかと思案してましたが思わぬ形で実現できて良かったです。

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これだけ載せるのはやや過積載な気もしないでもありませんが、APZポルタは純正ポルタよりはかなり搭載重量に余裕がありますので微動ハンドルを回した感触でもそれ程無理している感じも受けず、もしこれで再びガタが生じても自力で調整できますし、最悪手動モジュールは単体購入も可能ですので安心して末永く使用する事ができそうです。