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APM-TMBデザイン 1.8x EDバロー [天文>機材>バローレンズ]

Nikon双眼装置用のバローとして拡大率が2.7倍(ビクセンDX2xバロー使用)から3.7倍(Meade2xバロー)の間のものがあれば欲しいと色々見つけては試していた中で、かつてZeissのアッベバローと並んで非常に評価の高く、TMBスーパーモノセントリックと共に販売されていたTMB1.8xEDバローが31.7mm径バレル先端に取り付け可能な形で再構成されて再販された事を知って、この形であれば我が家の双眼装置用バローとして使用出来、性能面でも最高峰となる事が期待されたので手に入れたのでした(以下TMB1.8xバローと呼称)。

blw-tmb18x_1.jpg

このバローの以前の形状から狙いの拡大率が得られそうな感触はありましたが、一か八かで手に入れるにはかなりのお値段でしたので当初様子見していたところ国際光器さんでこれがレンタルされている事を知って飛びつき、例によって室内で拡大率を測定したところ約2.9倍と丁度良い拡大率である事が分かり(アイピース間の光路長は恐らく130~140mm程度)無事に正式注文、狙いが外れた場合の散財のリスクを避ける事が出来てレンタル様様でした。但しこの拡大率の割には焦点引き出し量に余裕が無い事が分かり(笠井BS2xバローと同程度)、双眼装置のバレル先端とこのバローの間に31.7mm径の長さ12mmの延長筒を挟んでいます。

blw-tmb18x_2.jpg

これに伴いこれまで持っていたバローの拡大率も再測定して(下表の括弧内のx値です。前回との拡大率の違いは誤差で、目測による計測の為どちらが正しいとも言えません。あくまで目安です)、双眼装置に12mmアイピースを各鏡筒で使用した場合の倍率を表に一覧としてみました。

Nikon双眼装置12mmアイピース使用時各鏡筒倍率》
 FL-90S BLANCA-102EDP TSA-120 BLANCA-150SED VX10L 
・BS1.6x
(1.9x)
128倍178倍 143倍190倍253倍
・BS2x
(2.5x)
169倍234倍 188倍250倍333倍
・VixenDX2x
(2.7x)
182倍253倍 203倍270倍360倍
TMB1.8x
(2.9x)
196倍271倍 218倍290倍387倍
・Meade2x
(3.7x)
250倍346倍 278倍370倍493倍
・BS3x
(4.2x)
284倍393倍 315倍420倍560倍
・Baader2.25x 
(4.8x)
324倍449倍 360倍480倍640倍
・中華3x
(7.1x)
479倍664倍 533倍710倍947倍

こうして見るとどの鏡筒でも低過ぎず高すぎずのとても使い勝手の良い倍率で、光学性能も非常に高いバローと思われますので、これまで惑星双眼観望用として高性能の12mmクラシックアイピースを集めてはきたつもりでしたがそれに組み合わせるバローの性能についてはそれ程拘っていませんでしたので(ピントが出る事が最優先だった為)、性能面でもこれらに見合うバローが手に入ったのではないかと、アイピースの性能を更に引き出すバローとしても今後活躍を期待するところです。

自作バローレンズ Ver3.0 [天文>機材>バローレンズ]

前回自作したバローレンズ12mmアイピース使用を前提とした直進ヘリコイドを使用した可変倍率のバローとしていましたが、前回このバローとEWV-16mmとの相性も良い事が分かり、同じくスマイスレンズを使用していない広角アイピースのWS20mmとの相性も良く、惑星観望用途だけでなくDSO用途にも使えるバローとなる事が期待できた為、12mmアイピース使用の拘りを捨ててヘリコイドも撤去し、固定倍率のバローに再構成しました。

blw-dyv3_1.jpg

今回使用パーツは対物側から、

・バーダーハイペリオンズーム2.25xバロー
・31.7mmバレル→M42オスAD
・M42延長筒80mm
・M42メス→31.7mmスリーブAD

とシンプルな構成となっており、前回のバローはバックフォーカスが短い鏡筒では合焦しない弱点がありましたが、今回は先端のバローをより拡大率の高いバーダーハイペリオンズーム2.25xバローに換装する事で光路消費が抑えられ、これにより拡大率は約3.6倍となりました。

blw-dyv3_2.jpg

よって今回のバロー使用により、

・12mmアイピースの場合 → 焦点距離3.3mm相当
・EWV16mmの場合 → 焦点距離4.4mm相当
・WS20mmの場合 → 焦点距離5.6mm相当

となり、Nikon双眼装置使用により出番が減っていた(Mk-V双眼装置より射出口径が小さく、視野がケラれる為)EWV-16mm、WS20mmを高倍率用アイピースとして再活用する道が開けて一石二鳥となりました。

自作可変バローレンズ Ver2.0 [天文>機材>バローレンズ]

以前自作した可変バローレンズですが中々按配が良く、より使い易くする為に筒の伸縮をヘリコイドで行うように改良してみました。但し構築した後(ブログを書く段階)で気づいた事ですが、この自作バローは焦点位置が大きく後退し、FL90S-BINOでは問題無く合焦しますが、バックフォーカスに余裕がない他のBINOでは使用出来ない事が分かりましたので汎用性は高くないかも知れません。

blw-dyb_1.jpg

今回使用したヘリコイドはR200SS-BINOの接眼部に使用しているものと同じ物で全長は36mm~90mmまで可変、ストローク量は54mmとこれまでの拡大撮影アダプターを使用したものよりも伸縮量が多く、最小短縮時は前回よりも短く、最大伸長時は前回より長くなるように全長をM42の延長筒で調整しました。構成は対物側から、

・SVBONY2倍バローレンズ(先端部)
・31.7mm→M42アダプター
・M42延長筒(30mm)
・M42中華ヘリコイド
・M42延長筒(5mm)
・M42→31.7mmアダプター

となっており、直径もφ60mmと双眼での使用も問題ありません(目幅60mm以下の方スミマセン)。ここで例によって室内環境で拡大率を測定してみました。

《バロー無し(等倍)》
blw-vrhlcl2-nn.jpg

視野円の直径は約86.4mm

《ヘリコイド最小短縮時》
blw-vrhlcl2-df.jpg

視野円の直系は約29.2mm、
よって拡大率は、86.4/29.2mm=約2.96倍

《ヘリコイド20mm伸長時》
blw-vrhlcl2-10m.jpg

視野円の直系は約26.0mm、
よって拡大率は、86.4/26.0mm=約3.32倍

《ヘリコイド40mm伸長時》
blw-vrhlcl2-20m.jpg

視野円の直系は約24.2mm、
よって拡大率は、86.4/24.2mm=約3.57倍

《ヘリコイド最大伸長時》
blw-vrhlcl2-mx.jpg

視野円の直系は約23.0mm、
よって拡大率は、86.4/23.0mm=約3.76倍

12mmアイピース使用時はこのバローレンズを使用で3.19mm~4.05mm相当で使用する事が出来ます。

因みに我が家でこれより焦点距離の長いBINO用のアイピースはXWA9mmSSW14mmXW20が定番なのですが、XWAと12mm+バローの間の5mmクラスのアイピースが欲しいと感じる時があり購入を検討していましたが、ふと手持ちのアイピースで出番の少なかった笠井EWV-16mmをこのバローに組み合わせると凡そ5mm相当(4.26mm~5.41mm)のアイピースとして使える事に気づき、見掛け視界も85度と文句無く、スマイスレンズは入っていないのでバローとの相性も良好と、元々この自作可変バローは12mmアイピースを惑星観望用の短焦点にするのが目的でしたが、EWV-16mmとの組み合わせも超広角のナグラーズームの様に使えるのが想像以上に便利で、DSOの観望用途でも今後活躍してくれそうな気配です。

blw-dyb_2.jpg

Nikon双眼装置用バローレンズの拡大率測定 [天文>機材>バローレンズ]

惑星観望用のメイン双眼装置をMk-VからNikon双眼装置に交代した事で光路長の違いによりこれまでのバローの拡大率も変わりましたので再測定しました。

<<バロー無し(等倍)>>
blw-nknbnvw-nn.jpg

視野の直径は約51.5mm

《笠井 BS双眼装置用2xバロー》
blw-nknbnvw-bs2x_t.jpg blw-nknbnvw-bs2x_p.jpg

直径は約20.2mm。よって拡大率は51.5/20.2=約2.55倍

12mmアイピース使用の場合、
 鏡筒F値倍率瞳径 
FL-90SF9約172倍約0.5mm
BLANCA-102EDP F11約238倍約0.4mm
TSA-120F7.5 約191倍約0.6mm
BLANCA-150SEDF8約255倍約0.6mm
VX250-LF6.4約340倍 約0.7mm 

となり、102EDPではこのバローが概ね適正倍率となります。

《ビクセンDX2xバロー》
blw-nknbnvw-vx_t.jpg blw-nknbnvw-vx_p.jpg

直径は約18.6mm。よって拡大率は51.5/18.6=約2.77倍

12mmアイピース使用の場合、
 鏡筒F値倍率瞳径 
・FL-90SF9約187倍約0.5mm
・BLANCA-102EDP F11約259倍約0.4mm
・TSA-120F7.5 約208倍 約0.6mm 
・BLANCA-150SEDF8約277倍約0.5mm
・VX250-LF6.4約369倍約0.7mm

となり、102EDPや150SEDでよく使うバローです。

《ミード 2xバロー(日本製)》
blw-nknbnvw-md_t.jpg blw-nknbnvw-md_p.jpg

直径は約13.5mm。よって拡大率は51.5/13.5=約3.81倍

12mmアイピース使用の場合、
 鏡筒F値倍率瞳径 
・FL-90SF9約257倍約0.3mm
・BLANCA-102EDP F11約356倍約0.3mm
・TSA-120F7.5 約285倍 約0.4mm 
・BLANCA-150SEDF8約381倍約0.4mm
・VX250-LF6.4約508倍約0.5mm

となり、102EDPでは過剰倍率となり、FL90Sや150SEDでもやや倍率が高めでTSAとの組み合わせが最良のバローです。

《笠井 BS双眼装置用3xバロー》
blw-nknbnvw-bs3x_t.jpg blw-nknbnvw-bs3x_p.jpg

直径は約12.1mm。よって拡大率は51.5/12.1=約4.26倍

12mmアイピース使用の場合、
 鏡筒F値倍率瞳径 
・FL-90SF9約288倍約0.3mm
・BLANCA-102EDP F11約398倍約0.3mm
・TSA-120F7.5 約320倍 約0.4mm 
・BLANCA-150SEDF8約426倍約0.4mm
・VX250-LF6.4約568倍約0.4mm

となり、全体的に倍率高めですが、対象や条件によってはFL90S、TSAや150SEDではまだ使えます。

《バーダーハイペリオンズームバロー》
blw-nknbnvw-bd_t.jpg blw-nknbnvw-bd_p.jpg

直径は約10.5mm。よって拡大率は51.5//10.5=約4.90倍

12mmアイピース使用の場合、
 鏡筒F値倍率瞳径 
・FL-90SF9約331倍約0.3mm
・BLANCA-102EDP F11約458倍約0.2mm
・TSA-120F7.5 約368倍 約0.3mm 
・BLANCA-150SEDF8約490倍約0.3mm
・VX250-LF6.4約653倍約0.4mm

となり、この辺りまで来ると実用範囲を超え始めますのでより短焦点鏡筒、長焦点アイピース向けのバローとなります。

《ヤフオク中華3倍ショートバロー》
blw-nknbnvw-nbc3x_t.jpg blw-nknbnvw-nbc3x_p.jpg

直径は約7.1mm。よって拡大率は51.5/7.1=約7.25倍

12mmアイピース使用の場合、
 鏡筒F値倍率瞳径 
・FL-90SF9約489倍約0.2mm
・BLANCA-102EDP F11約678倍約0.2mm
・TSA-120F7.5 約544倍 約0.2mm 
・BLANCA-150SEDF8約725倍約0.2mm
・VX250-LF6.4約967倍約0.3mm

となり、これは上の鏡筒では完全にお遊び超高倍率を掛けるバローと言った趣ですが、F6以下の高性能短焦点鏡筒を入手する機会があれば必要になってくるバローだと思います。

こうして見るとMk-Vで使用してた時よりも拡大率が高いですので、このNikon双眼装置はより光路長が長い事が分かります。相変わらずMeade2xバローとビクセンDXバローの間の拡大率(3.2倍位)が欲しいですが、中々良い物が見つからず散財する日々が続いています(^^;

ビクセン 2倍バローレンズ31.7DX(Mk-V双眼装置用バローに転用編) [天文>機材>バローレンズ]

ブランカ102EDPMk-V双眼装置+12mmアイピースで観望する場合、双眼装置に組み合わせるバローの選択をMeade2xバローにした場合拡大率が約3.3倍で倍率が約309倍となりやや高過ぎで、これより一段拡大率を下げるとなると笠井のBS双眼装置用2xバロー使用で拡大率約2.2倍から倍率が約206倍とこれではやや下がり過ぎで、この間の倍率が欲しいと更なるバローを探し求めて見つけたのが今回のバローです。

blw-vxdx2x_1.jpg

但しこれまでMk-V双眼装置に取り付けるバローは31.7mm径、もしくは2インチのフィルターネジにねじ込めるものしか使えず、今回のバローのレンズ(バレル)部分のネジはフィルターネジでは無かった事からどう取り付けるかを思案した結果、M42のアイピースアダプターにこのバレル部分を取り付け、変換アダプターを介して双眼装置側の2インチフィルターネジに取り付ける方法を思い付きました。

blw-vxdx2x_3.jpg

下段のパーツは左から、M48オス-M42メス変換アダプター、M42オス-M42オスアダプター、そしてM42メス-31.7アダプターとなっています。バローの取り付けはイモネジを使用します。

blw-vxdx2x_4.jpg

これがパーツを組み合わせた状態、

blw-vxdx2x_5.jpg

これが双眼装置に取り付けた状態、

blw-vxdx2x_6.jpg

倍率を稼ぐ為、ダイアゴナルのミラーに接触するかなりぎりぎりまでバローの先端を伸ばしています。

拡大率を例によって方眼紙で実測してみます。念の為以前測定したバローも測定し直してみました。

<<バロー無し(等倍)>>

blw-vxdx2x_nn.jpg

視野の直径は約51.4mm。

《笠井BS双眼装置用2xバロー》

blw-vxdx2x_k2.jpg

直径は約22.3mm。よって拡大率は51.4/22.3=約2.30倍

102EDP+12mmアイピースでは倍率約215倍。実はこのバローのみでは102EDPではぎりぎりピントが出ない為、短い延長筒を間に挟んだ関係で前回より少し倍率が上がっています。

《ビクセンDX2倍バロー》

blw-vxdx2x_v2.jpg

直径は約20.5mm。よって拡大率は51.4/20.5=約2.51倍

102EDP+12mmアイピースでは倍率約235倍

《Meade2xバロー(日本製)》

blw-vxdx2x_m2.jpg

直径は約15.4mm。よって拡大率は51.4/15.4=約3.34倍

102EDP+12mmアイピースでは倍率約312倍

となりました。自分の主観では102EDPの木星模様を見る時の適性最高倍率(見易さを損なわない範疇で出せる最高倍率)は240倍程度と考えていたので、今回のバローはかなり良いところの倍率を出せるようになり、今後この鏡筒での常用バローと恐らくなると思います。それでもMeade2xバローとの拡大率の差はまだ大きいと感じるので、この間を出せるバローの更なる探索はまだ続きそうです。

拡大撮影アダプター流用自作可変バローレンズ [天文>機材>バローレンズ]

個人的に高倍率観望は双眼装置+中焦点アイピース+バローの組み合わせで行うスタイルで、単眼での観望を殆どしない関係で現在短焦点のアイピースを持っていないのですが、それでもたまに単眼で高倍率を出したい状況でどうするかを考えた時に、やはり大量の12mmのクラシックアイピースを持っているのでこれを活かさない手は無いと感じ、単体の高性能短焦点アイピースに手を出すよりはバローで倍率を出す方法が自分にとっては得策と判断しましたが、個人的に12mmを3~4mm程度のアイピースとして使用したいと考えた場合、市販品でよく見かける3倍バローでは倍率が足りず、かと言って5倍では倍率が高すぎる事情から適当な倍率のバローの先端(レンズ)部分と適当な長さの31.7mm径のスリーブ延長筒の組み合わせで欲しい倍率を手に入れようと思い至ったのでした。

ネットで延長筒を物色していて目に付いたのが割とありふれた拡大撮影アダプターで、長さが可変なので倍率も可変できるのが魅力に感じ、これの光路長が丁度Mk-V双眼装置の光路長(120mm)前後だった事から、これに適合するバローとしてビクセンの2xバローが丁度良さそうに思えましたが、外観からこれと同じOEM製品では無いかと推測してより価格の安いSVBONYの2xバローを手に入れて、接眼側にはM42-31.7mmアイピースアダプターを取り付けてみたのがこちらです。

blw-dyv-h_1.jpg

これが短縮時、

blw-dyv-h_2.jpg

これが伸長時、

blw-dyv-h_3.jpg

となります。早速ミニボーグ50-BINOを使ってこの拡大率を測ってみます。

・バロー無し

blw-dyv-n.jpg

視野円の直系は約69.5mm、

Omni PL12mm+バロー(最短時)

blw-dyv-s.jpg

視野円の直系は約21.8mm、
よって拡大率は、69.5/21.8mm=約3.19倍

・Omni PL12mm+バロー(最長時)

blw-dyv-l.jpg

視野円の直系は約18.5mm、
よって拡大率は69.5/18.5mm=約3.76倍

この結果12mmアイピースを約3.2mm~3.8mm程度の間で使う事が出来、狙い通りの拡大率が得られました。弱点はこれを単体の短焦点アイピースとして使うには全長が長い事ですが、頻繁に使う機会は無いと思われますので臨時用としてはこれで十分かと思っています。

Mk-V双眼装置用バローレンズの拡大率測定 その2 [天文>機材>バローレンズ]

これまでMk-V双眼装置用のバローの装着は31.7mm径のノーズピース先端に取り付けて、これにTVの2インチ→31.7mm変換アダプターを付ける事で2インチ接眼部に取り付けていたのですが、このアダプターによる光路消費を失くす為、双眼装置本体には2インチノーズピースを取り付けその先端に2インチフィルターネジを31.7mm径フィルターネジに変換するアダプターを取り付け、これにバローを装着する事でより少ない光路消費で使えるようになりました。

bn-blw-extst2-mkv.jpg

バローの装着方法が変わった事により、バローとアイピースの間隔が以前と変わってしまった可能性があり、またバローの種類も以前より増えた事から各バローの拡大率を再測定する事にしました。

方法は前回同様、壁に貼り付けた方眼紙を望遠鏡で覗いて目盛りを読む事で算出しました。使用鏡筒はブランカ70EDT、アイピースはセレストロンのOmni PL12mmです。

<<バロー無し(等倍)>>
bn-blw-extst2-1x.jpg

視野の直径は約33.5mm

<<笠井 BS双眼装置用1.6xバロー>>
bn-blw-extst2-ks16x_g.jpg bn-blw-extst2-ks16x_h.jpg

直径は約19.4mm。よって拡大率は33.5/19.4=約1.73倍
実は手持ちの屈折鏡筒ではこのバローではピントが出ないので出番は少ないです。

<<笠井 BS双眼装置用2xバロー>>
bn-blw-extst2-ks2x_g.jpg bn-blw-extst2-ks2x_h.jpg

直径は約15.2mm。よって拡大率は33.5/15.2=約2.20倍
12mmアイピースで観望していて、シーイングが余り良くなくて倍率を下げたい時に重宝しています。

<<ミード 2xバロー(日本製)>>
bn-blw-extst2-md2x_g.jpg bn-blw-extst2-md2x_h.jpg

直径は約10.2mm。よって拡大率は33.5/10.2=約3.28倍
12mmアイピース使用で、気流がまずまず良好な時に出番が多いバローです。

<<ビクセン2xショートバロー>>
bn-blw-extst2-vx2x_g.jpg bn-blw-extst2-vx2x_h.jpg

直径は約9.6mm。よって拡大率は33.5/9.6=約3.49倍
ミード2xと笠井3xとの間でやや出番が少ないです。

<<笠井 BS双眼装置用3xバロー>>
bn-blw-extst2-ks3x_g.jpg bn-blw-extst2-ks3x_h.jpg

直径は約9.3mm。よって拡大率は33.5/9.3=約3.60倍
12mmアイピース使用でシーイングが良好と感じる時に使います。
1.6xバローや2xバローもそうですが、やはりBS双眼装置に付けるよりは拡大率は上がるようです。

<<バーダーハイペリオンズーム用2.25倍バロー>>
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直径は約8.0mm。よって拡大率は33.5/8.0=約4.19倍
12mmアイピースとの組み合わせではFの長いFC150SEDではやや過剰倍率となりますが、TSAを使う時は丁度良い高倍率になります。

<<ヤフオク購入中華3倍ショートバロー>>
bn-blw-extst2-ya3x_g.jpg bn-blw-extst2-ya3x_h.jpg

直径は約5.6mm。よって拡大率は33.5/5.6=約5.98倍
ブランカ70EDTなど短焦点鏡筒で強拡大したい時に重宝します。
他の鏡筒でも思い切った高倍率を出したい時にも使います。

高い倍率を出せるバローは充実してきましたが、まだ笠井2xバローとミード2xバローの中間、拡大率2.7倍程度となるようなバローが欲しいですので、まだ暫くバロー探しの旅は続きそうです。

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Mk-V双眼装置用バローレンズの拡大率測定 [天文>機材>バローレンズ]

Mk-V双眼装置用のバローレンズとして、自分的には純正のGPCは余り使わず、31.7mmノーズピース先端に取り付け可能なハイペリオンズームバローBS双眼装置用のバローが着脱が楽なのでこちらを主に使っていましたが(純正のGPCが2.6xでもピントが出ない鏡筒があったのが最初の理由でしたが)正確な拡大率が分からず、よって覗いている倍率が曖昧だったのが今まで気にはなっていました。

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最近この様に使えるバローが更に増えた事もあって、これを機に正確な拡大率を測ってみる事にしました。方法としては壁に貼り付けた方眼紙を望遠鏡で覗いて目盛りを読む事で算出しました。使用鏡筒はブランカ70EDT、アイピースはセレストロンのOmni PL12mmで勿論Mk-V双眼装置を付けての測定です。

<<バロー無し(等倍)>>

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最小目盛りは1mmですので、視野直径は33mm位でしょうか。

<<ビクセン2xショートバロー>>

bn-blw-extst-ntx-vx2x.jpg bn-blw-extst-ntx-vx2x_2.jpg

これは9.5mm位。つまり拡大率は33/9.5=約3.47倍

中古でアイピースを買ったおまけで付いてきたものですが、普通に使えました。今後はVX2xバローと呼称。

<<笠井 BS双眼装置用3xバロー>>

bn-blw-extst-ntx-bs3x.jpg bn-blw-extst-ntx-bs3x_2.jpg

これは9.2mm位。よって拡大率は33/9.2=約3.59倍

やはりBS双眼装置とMk-V双眼装置では光路長が結構違いますので拡大率も変わってきますね。今後はBS3xバローと呼称。

<<バーダーハイペリオンズーム用2.25倍バロー>>

bn-blw-extst-ntx-hz.jpg bn-blw-extst-ntx-hz_2.jpg

これは7.8mm位。よって拡大率は33/7.8=約4.23倍

これは今まで約4xバローと呼んでましたが大体合ってたかな?今後はHZバローと呼称。

<<バーダーハイペリオンズーム用2.25倍バロー+延長筒>>

bn-blw-extst-ntx-hzpext.jpg bn-blw-extst-ntx-hzpext_2.jpg

これは7.3mm位。よって拡大率は33/7.3=約4.52倍

こっちも今まで4.4倍程度と見積もってました。

<<メーカー不明3倍ショートバロー>>

bn-blw-extst-ntx-ya3x.jpg bn-blw-extst-ntx-ya3x_2.jpg

これは5.5mm位。よって拡大率は33/5.5=約6倍

このバローはブランカ70EDTに12mmアイピースの組み合わせでは惑星を見るのに4倍程度のバローでも倍率が足りないと感じていたので、もっと高倍率が出せそうなバローは無いかと探してヤフオクで見つけたものですが、拡大率6倍となるとこの鏡筒でも12mmで210倍を出せるので、ようやく木星表面模様がじっくり観察できるバローが手に入って満足しています。今後はYA6xバローと呼称。

こうして市販の様々なバローが流用できるのは便利ですが、先端が外れるタイプのバローであってもネジが合わず取り付かないものもあります。自分が試したところではSvBonyのバロー(一部かも知れません)、テレビューのバローが規格が合わず取り付けできませんでした。

BS双眼装置用FMC3xエクステンダー(Mk-V双眼装置用) [天文>機材>バローレンズ]

Mk-V双眼装置用のバローとしてこれまでバーダーハイペリオンズーム用バローを約4xバローとして使う事が多かったですが、アイピースを変えずにもう少し倍率を下げたいと思う事が度々あり、たまたま家に余っていたBS双眼装置用の今回バローを取り付けてみたところ狙い通りに使える事が分かりました。

bnv-bs3xext_1.jpg

BS双眼装置の光路長が97mmで、Mk-V双眼装置の光路長が120mm程度との事ですので、3倍よりは高い倍率が出ているものと思いますが、これまでの(ハイペリオンズーム)バローよりは低い倍率となっているのは確認できました。像質についても特に問題は無さそうです。

bnv-bs3xext_2.jpg

手持ちのブランカ70EDTFC-100DLではバーダー純正の2.6xGPCでもピントが出ませんので、今回バローではこれら鏡筒でも合焦する事が確認でき、バックフォーカスが短めの鏡筒でも使えるバローの選択肢が増えたのは個人的に助かりました。

Baader Mark V 双眼装置用バローレンズ その2 [天文>機材>バローレンズ]

TSA-120で惑星観望していて、4xバローを使っても倍率が足りないと感じる時があり、より高倍率を出せるバローが無いか物色して、バローと双眼装置の間に延長筒を挟めば手軽に倍率が稼げる事を思い付き、バーダー純正の31.7mm径のバレル延長筒を取り寄せてみました。これで光路長が18mm延長され、MarkV双眼装置での拡大率は実測約4.4倍となりました。

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MarkV双眼装置に31.7mm径ノーズピースに延長筒、その後ろにバローを取り付けるとバレル部分がかなり長くなり、ダイアゴナルに取り付けた場合ミラーに当たる懸念が生じますが、併用しているテレビューの31.7mm→2インチアダプターは上部が1cm強突き出ている構造の為、ぎりぎりミラーとの衝突を回避できています。もしこれがロープロファイルのアダプターであればぶつかると思います。

これでかなりの拡大率が得られる事になりましたが、問題はバローの性能が付いていけてるかどうかですが、国際光器の商品HPではこのバローはCCDカメラ用などの拡大撮影レンズとしても使用でき、延長筒との組み合わせで最大5倍の拡大率が可能、と記されているので気にしない事にしていますw

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Baader Mark V 双眼装置用バローレンズ [天文>機材>バローレンズ]

MarkV双眼装置用のバローレンズは鏡筒に合わせて、純正1.7xバロー、2.6xバローに加え、バーダーハイペリオンズーム用2.25倍バローを双眼装置に31.7mmのノーズピースを付けた先に取り付けることで約4倍のバローとして使える事が分かり、この3つを使い分けています。

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