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夕焼けと宵の明星 [お絵描き>風景]

前回より赤色成分多めの夕焼けを描いてみました。

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スコープタウン Ke12mm [天文>機材>アイピース]

12mmアイピース見比べ企画でこの焦点距離のケルナーの見え味も確認してみたくなり、谷ケルナーなどの中古品の入手も考えましたが、スコープタウンのケルナーは25mmを持っていて非常に良く見える事と、現行品の国産ケルナーと言う部分で応援する気持ちも込めて、このアイピースを新品購入しました。

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スコープタウンの日本製アイピースは31.7mm径と24.5mm径のラインナップがありますが、24.5mm径にしか存在しない製品もあり、この中でもKe6mmと12mmは鏡胴のデザインが他のラインナップと毛色が違った為、手持ちのKe25mmと製造が別なのでは?と気になって聞いてみましたが、両者とも同じ大一光学製との事でした。

見え味は予想通り良く見えますが、木星などを見るとゴーストが発生が目に付きます。これはかつて持っていたINTESのモノセントリックの見え味を想い出しますが、これと同様に対象と点対称の位置にゴーストが発生するので対象を中心から外せば重なりを回避できます。この部分が気にならなければ解像度はとても高い見え味ですので、惑星観望用にも適していると思います。

ビクセン HM12.5mm [天文>機材>アイピース]

12mmクラシックアイピース見比べ企画で古いアイピースに手を出してしまった事で、どうせなら子供の頃覗いてたミッテンゼーハイゲンスの見え味も確かめてみたいと思い、数あるMHの中で特に高級でも低廉でもない、ごく標準的な出来と思われたビクセンのHMを中古で(千円以下)手に入れました。

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アイレンズが他の12mmアイピースに比べると極小で、個人的にアイレリーフの短い、覗き難いアイピースは好みでは無いのですが、バロー併用の双眼装置越しに見ているせいか、見掛け視界も広くない事もあり(公称40度)、目を密着させなくても普通に視野を見渡せて思った程見辛くありません。

さてさて当時の見え味は?と正直全く期待していなかったのですが、覗いた瞬間、は?・・・良く見えるじゃん!?と一見他のアイピースと遜色ない見え味に衝撃を受けましたw 色々見比べましたが、ペンタOで見たNEBの微細な輪郭は・・・見えるじゃん!笠井APで見たカッシーニのキレの良さは・・・見えるじゃん!これ、レンズ2枚なんだよね??とミッテンゼーハイゲンスのポテンシャルの高さに驚く結果となったのでした。

迷光処理が若干甘いのかフレアが対象によっては目に付きますが、解像度そのものは現行のアイピースに引けを取りません。他のアイピースより特別良く見える、とまでは行かないかも知れませんが、普通に高倍率観望に耐えます。

本当はちょっと懐かしの見え味を確認したらすぐに手放すつもりだったのですが、鏡筒が高性能ならちゃんと期待に応えられるアイピースと分かり、初心に帰る、原点に立ち返る意味でこれは持っておこうかと思い直しました。アイピースの見比べなどに疲れた時にこのアイピースを覗くと何故か癒される気がします笑 心の故郷アイピース(←?)と言ったところでしょうか。

AC-No17アイピース その2(アイカップ構築編) [天文>機材>アイピース]

ACクローズアップレンズNo.17を使った自作アイピースですが、アイポイントがシビアで実用が厳しいと感じていたのでレンズフード等を利用したアイカップを構築する事により、更に怪しいアイピースへと進化しました笑。

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構成は、

----<アイカップ部分>
・Neewer 43mm→37mmステップダウンリング
・Neewer 52mm→43mmステップダウンリング
・Neewer 55mm→52mmステップダウンリング
・Neewer 62mm→55mmステップダウンリング
・Kenko LMH58-62 BK(レンズメタルフード)
----<本体部分>
・ケンコー ACクローズアップレンズ No.17
・ノーブランド 継手リングφ58mm径 (メスーメス)
・BORG M57→M58AD【7407】
・BORG M57/60延長筒S【7602】
・BORG 50.8→M57/60AD【7425】

となりました。重量は約350gです。

アイカップはステップダウンリングを重ねる事で高さの調整と覗き口のセンタリング誘導を実現しています。

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これでかなりブラックアウトの発生も収まって覗き易くなったのですが、ベランダ観望での確認では今一つ有効性が分かりません(バックグラウンドが明るいのでブラックアウトの影響を感じ難い)。これはもっと暗い空で試さなくては、と言う事で士幌高原ヌプカの観望会にこれを持参、何とこの施設備え付けのPentax 150EDに装着する機会に恵まれました。このアイピースの60mmと言う焦点距離は公共天文台で使うようなスペックですので、F12のペンタ150EDとの相性は悪くないだろうと自分でも思っていました。

OIIIフィルターを使用して網状星雲などを観望しましたが、問題無く、いや結構良く見えていると感じました。正直クローズアップレンズで作ったアイピースである事と他の同じクラスの望遠鏡用アイピース(マスヤマ60mmやラベンデュラ63mm等)を覗いた事が無かったので、この見え味がまともなのかどうか確信が持てなかったのですが、他の観望仲間の方に覗いて頂いて、周辺まで点像で良く見える、と評価して頂いたので自信になりました。覗き易さに関しても一般参加者の方が概ね普通に覗いていた様子だったので、普通のアイピースとしての及第点はあげられるかと思いました。

自分で見る限りは覗き易さはやはりアイカップの使用で劇的に改善した印象で、以前ナグラー22mmを使用していた時、瞳ガイドプレートなるオプションが付属していましたが、瞳位置を正しく誘導する事が如何に重要かをこのアイピースで再認識した次第です。

その様な訳でほぼネタで作ったこのアイピースでしたが、我が家の主力アイピースの一員として正式に加わる事になりました。いらっしゃいませ。

その後、広角アイピースとして更に進化しました。


ビクセン A62SS(見え味編) [天文>機材>望遠鏡]

前回の外観編に続き、今回はA62SSの見え味についてのインプレですが、自分はアクロ鏡筒を見慣れてない事もあり、A62SS単体で観望しても良し悪しが判断できないだろうと思われたので、手持ちの鏡筒の中で焦点距離が近いアクロと言う事でZeiss C50/540とサイドバイサイドで見比べる事にしました。

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まずは地上風景を見比べてみましたが、全体的な印象としてA62SSの方が色収差が多く、C50/540の方が明るくシャープで良く見えました。折角なのでスマホ手持ちコリメートで写真を撮ってみました。アイピースはMeade SP20mmで26倍前後です。

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こちら↑がA62SS

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こちら↑がC50/540

更に笠井の5倍バローを入れてみました(130倍前後)。

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こちら↑がA62SS

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こちら↑がC50/540

写真下手くそマンなので申し訳ありませんが、何か感じ取って頂ければ幸いです。この時点では、あーやっぱり口径が大きくてもツァイスには敵わないかーと思いましたが、日が沈んで本命の木星が見えてきたのですぐさまそちらに向けてみました。

シーイングはまずまず(3~4/10)で木星の模様を観察しましたが、こちらでは評価が逆転、割とはっきりとA62SSの方が良く見えます。眼視のイメージをお絵描きソフトで手描きしてみました。

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こちら↑がA62SS

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こちら↑がC50/540

感じた事をまとめると、

・A62SSの方がNEBの輪郭が明瞭、全体的に模様がシャープ
・A62SSではNTBの白い帯も見え、C50/540ではこれが不明瞭
・C50/540の木星像は若干暗く、全体的に解像度が低い
・C50/540の木星は上下に何故か色が付く(赤と青)
・但しA62SSはハロが目立ち、模様のコントラストを下げている感じ

やはり口径の差なのか、A62SSはC50/540と比べて明るさと解像度に結構な差があるように感じました。このクラスで1cmの口径差は思った以上に大きいのかも知れません。A62SSではC50/540に比べてハロが結構目に付きますが、明るさのより暗い土星ではこれも目立たなくなり、C50/540との見え味の差は更に広がる感じです。逆に月だと昼の景色のようにC50/540の方が良く見える可能性はあります。

またサイドバイサイドで見比べるのにほぼ同倍率を掛けていましたが、A62SSは口径の約3倍の倍率に対して、C50/540は約4倍の倍率となっていて、流石にC50/540の方は過剰倍率が過ぎるのでは?と思わなくもありませんので、これを以ってA62SSの方が優秀な光学系と結論付けるのは早計に思えます。

C50/540も最初VMC110Lと見比べてアクロってこんなに見えるのかと驚いた程でしたので、良く見えるアクロなのではと思うのですが、それを概ね(木星土星を見る限りは)上回る見え味のA62SSも悪くない光学系の様に思えます。

本体の上質な造りと現在の投売り状況を考えれば、お手軽観望用として持っていても損はしない鏡筒かも知れません。鏡筒単体も安くなっていますが、モバイルポルタ経緯台とのセットも3万強と相当安い気がします。以前ミニポルタを使用していましたが、この鏡筒とモバイルポルタであれば恐らく無理の無い組み合わせと思われ、個人的に最初の望遠鏡セットとしても薦められると感じました。