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ビクセン A62SS(見え味編) [天文>機材>望遠鏡]

前回の外観編に続き、今回はA62SSの見え味についてのインプレですが、自分はアクロ鏡筒を見慣れてない事もあり、A62SS単体で観望しても良し悪しが判断できないだろうと思われたので、手持ちの鏡筒の中で焦点距離が近いアクロと言う事でZeiss C50/540とサイドバイサイドで見比べる事にしました。

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まずは地上風景を見比べてみましたが、全体的な印象としてA62SSの方が色収差が多く、C50/540の方が明るくシャープで良く見えました。折角なのでスマホ手持ちコリメートで写真を撮ってみました。アイピースはMeade SP20mmで26倍前後です。

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こちら↑がA62SS

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こちら↑がC50/540

更に笠井の5倍バローを入れてみました(130倍前後)。

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こちら↑がA62SS

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こちら↑がC50/540

写真下手くそマンなので申し訳ありませんが、何か感じ取って頂ければ幸いです。この時点では、あーやっぱり口径が大きくてもツァイスには敵わないかーと思いましたが、日が沈んで本命の木星が見えてきたのですぐさまそちらに向けてみました。

シーイングはまずまず(3~4/10)で木星の模様を観察しましたが、こちらでは評価が逆転、割とはっきりとA62SSの方が良く見えます。眼視のイメージをお絵描きソフトで手描きしてみました。

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こちら↑がA62SS

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こちら↑がC50/540

感じた事をまとめると、

・A62SSの方がNEBの輪郭が明瞭、全体的に模様がシャープ
・A62SSではNTBの白い帯も見え、C50/540ではこれが不明瞭
・C50/540の木星像は若干暗く、全体的に解像度が低い
・C50/540の木星は上下に何故か色が付く(赤と青)
・但しA62SSはハロが目立ち、模様のコントラストを下げている感じ

やはり口径の差なのか、A62SSはC50/540と比べて明るさと解像度に結構な差があるように感じました。このクラスで1cmの口径差は思った以上に大きいのかも知れません。A62SSではC50/540に比べてハロが結構目に付きますが、明るさのより暗い土星ではこれも目立たなくなり、C50/540との見え味の差は更に広がる感じです。逆に月だと昼の景色のようにC50/540の方が良く見える可能性はあります。

またサイドバイサイドで見比べるのにほぼ同倍率を掛けていましたが、A62SSは口径の約3倍の倍率に対して、C50/540は約4倍の倍率となっていて、流石にC50/540の方は過剰倍率が過ぎるのでは?と思わなくもありませんので、これを以ってA62SSの方が優秀な光学系と結論付けるのは早計に思えます。

C50/540も最初VMC110Lと見比べてアクロってこんなに見えるのかと驚いた程でしたので、良く見えるアクロなのではと思うのですが、それを概ね(木星土星を見る限りは)上回る見え味のA62SSも悪くない光学系の様に思えます。

本体の上質な造りと現在の投売り状況を考えれば、お手軽観望用として持っていても損はしない鏡筒かも知れません。鏡筒単体も安くなっていますが、モバイルポルタ経緯台とのセットも3万強と相当安い気がします。以前ミニポルタを使用していましたが、この鏡筒とモバイルポルタであれば恐らく無理の無い組み合わせと思われ、個人的に最初の望遠鏡セットとしても薦められると感じました。


ビクセン A62SS(外観編) [天文>機材>望遠鏡]

この製品、6cmのアクロマートにしては当初かなりのお値段で販売されていて、それ故あまり売れ行きが芳しくなかったのかは定かではありませんが、最近実売価格が1/3以下に下がり、これはフェラーリの再来か!?(←?)と脊髄反射でまた生やしてしまったのでした汗;

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スペックは口径62mm、焦点距離520mm、F8.4の何と4枚玉のアクロマートです。その実力は如何に?の前に、取り急ぎ外観のみのご紹介です。

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表面処理がめっちゃ上質です。

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ビクセン規格のこんなファインダーアリミゾ見た事無いのですが、かっちょいいですね。

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ドロチューブを目一杯引き出したところです。どうも2インチアクセサリーは付かなそうでそこが個人的には残念。

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「4 elements」「High-resolution」の対物セルの印字がテンションを高めてくれますw

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台座は当然ビクセン規格のアリガタで、底面には1/4インチカメラネジ穴が2箇所、3/8インチカメラネジ穴が1箇所開いています。

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接眼部は回転可能です。

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重量はこんな感じです。

外観の印象はとにかく造りが良い、と言う点で、WOの製品を彷彿とさせます。雑な感じが全く無く、持つ喜びを感じさせるレベル?かも知れません。この望遠鏡のスペックは入門機のそれと思いますが、それ故入門用としては過剰品質では?と思わなくもありません。上品に、オシャレに天体観望を楽しみたい方には合っていると思います。最近のビクセンは宙ジュエリーなども扱ってますし、ひょっとしてこの望遠鏡はそう言う方向性(富裕層向け?)で作られたのかなあ・・・。

取り急ぎ外観のみのレビューでした。

見え味編に続きます。

ACクローズアップレンズNo.4-BINO [天文>機材>望遠鏡]

ミニボーグ45ED-BINOの最小目幅を63.5mmと狭く出来た事で観望会で他の参加者の方に覗いてもらう事ができ、イーソス17mmでの100度双眼視がとても好評だったのですが、女性子供の方からこのBINOに興味を持たれても目幅の関係でお断りせざるを得なかったのが残念だったので、もっと狭い目幅でも100度双眼視が可能なBINOを新たに作ってみました。

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対物レンズはケンコーACクローズアップレンズNo.4を使用、アイピースはXWA9mmを使用する事で最小目幅は58mm、倍率27.8倍、実視界3.6度の100度双眼視が可能となりました。鏡筒部分の構成は、

・Kenko LMH52-55 BK(レンズメタルフード、最大外径57mm)
・ノーブランド 55mm→52mmステップダウンリング
・Kenko LMH52-55 BK(レンズメタルフード、最大外径57mm)
・Kenko ACクローズアップレンズNo.4(52mm径)
・ノーブランド 48mm→52mmステップアップリング
・笠井 2インチバレル延長筒WF(M48延長筒として使用)
・笠井 M48/T2アダプター(M48→M42P0.75変換)
・BORG M42P0.75→M42P1ADII【4542】
・BORG M42ドロチューブ(WH)【4565】
・BORG M42回転台座【4520】
・BORG M42P1→M36.4/M42P1AD【7525】
・BORG 31.7ミリアイピースホルダーSS【7314】
・WO 31.7mm New90°正立プリズム

となっています。

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ミニボーグBINOはM57のシステムで構築しましたが、今回は2インチアイピースは使用しない前提でM42のシステムを軸にシステムを考案、対物レンズのフィルター径が52mmでしたのでステップアップリングで一気に42mmに径を下げてしてしまうと口径が蹴られるので間に笠井の2インチバレル延長筒を介在させる事を思い付き、52mm→48mm→42mmと接続径を段階的に下げる事で口径食を回避しています。

合焦機構は当初BORGの31.7mm径ヘリコイドを使おうと考えていましたが光路長と内径の関係で採用が難しく、ヘリコイド機能付きのWOの正立プリズムが最近発売されたのに目を付け、これとドロチューブ【4565】との組み合わせでピントの粗動と微動を両立したシステムが出来上がりました。

またこの鏡筒をBINOにする為の土台はスライド台座2個付きのビクセン規格多目的アリガタレールを使用し、これに側面にネジ穴加工を施したアリガタレールを接続、L字プレート化する事で直接架台に取り付ける事が可能となり、BINOをマルチプレートを使って取り付ける場合に比べて大幅な軽量化を実現できました。今回のBINOの加工箇所はここのみで例によって遊馬製作所にお願いしました。

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土台レール上のスライド台座と鏡筒との接続は、BINOの視軸調整が出来るように片方はSLIKの微動雲台SMH-250を用い、もう片方はM48ネジ延長リング、フィルター径変換アダプター、ワッシャー等を使用して微動雲台との高さを合わせています。

ケースは例によってアイリスオーヤマの今回はAM-37Tがまずまず丁度良いサイズでした。

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見え味に関してはミニボーグBINOでの100度双眼視と比べても遜色無く、対物レンズのF値がF5程度とミニボーグBINOに比べて小さいので周辺像の崩れを心配しましたが、そこが気になる事も殆どありません。ACクローズアップレンズの望遠鏡用の対物レンズとしての流用は以前No.3を試した時に星が点に収束せず実用にならなかったのですが、その後の調べでNo.3のみ像が悪く、それ以外は問題なさそうとの有志の方の検証により、焦点距離の関係もあり今回はNo.4を採用しましたが、確かにこちらは全く問題がありませんでした。

口径に関してもミニボーグBINO(45ED)と殆ど変わりがありませんので、逆にミニボーグBINOの存在意義が問われる結果となり、今後はミニボーグBINOは60EDを使用した自分専用機としての利用がメインとなると思われます。

但しこのBINOの唯一の難点は目幅調整の際のスライド台座の移動が渋く、スムーズな目幅調整とはいかない点で、この点においてはしっかりした目幅調整機構が備わったミニボーグBINOには及びませんので、観望会などで多くの一般の方に見せたい場合にはミニボーグBINOの土台とこのBINOの鏡筒を組み合わせる、と言った運用もアリかも知れません。

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今回BINOは最小目幅短縮もそうですが、重量をTG-S経緯台で運用できる範囲に軽くする事が大きな目的でしたので、総重量約3kg(アイピース込み)とこれが実現できた事で遠征時のサブ機としていつでも100度双眼視が楽しめるようになったのが一番のメリットで、強力なお手軽機材が増えて満足しています。


Zeiss C50/540対物レンズ内蔵ミニボーグ鏡筒 [天文>機材>望遠鏡]

この対物レンズは笠井の蔵出しで偶然に見つけて、これまで古い望遠鏡(所謂古スコ)には関心が無かったのですが、このレンズは何と新品との事で、新品のツァイス望遠鏡を手に入れる数少ないチャンスと思い衝動買いしました。スペックは製品名の通り、口径50mm、焦点距離540mmとなっています。

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尚裏には『DDR』の印字がされていて、これはカールツァイス・イエナ(東ドイツ)で作られた製品を指すとの事です。実物を触れてみた印象としてはとても『上品』と言う言葉がしっくりきます。実用性を重視する自分的にはこのように感じる事は珍しいのですが、丁寧な造りも去ることながらレンズの反射光などが何故か美しく感じられ、これもツァイスの魅力の一つなのかなと思いました。

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このレンズに対する知識は全く無かったのですが、多分対物レンズのセルの内側にネジが切ってあって、アダプターリングでも特注すればミニボーグ鏡筒に取り付けできるだろうと高を括っていましたが、いざ現物を確認してみてもその様なメスネジは設けられておりません。これはどうしたものかとセル内側にネジを切ってもらう事も考えましたが折角のツァイスの新品の対物レンズにいきなり加工を施すのも抵抗があり、かと言って他に方法も思い付かずしばらくお蔵入りとなったのでした。

その後ネットでこのレンズの情報を収集していて、ボーグパーツの2インチホルダーL【7509】の内側を切削加工し、そこにこのレンズセルを収める方法が紹介されていて、他の方の作例を見てもやはり何らかの金属筒の中にこのセルを収める方法が主流でセルそのものには手を加えないのが流儀のように感じました。

自分も先人に習い【7509】を加工してボーグパーツにしようかと考えていましたが、ふとこの対物セルと目の前の多数のボーグパーツを眺めていて、M57延長筒の中にこのセルがぎりぎり入る事を発見し、延長筒の端のオスネジのある部分は内径が狭くなっていてセルを差し込めばそこで突き当たって止まる構造になっていたので、これはM57延長筒2つのメス側を向かい合わせて両者をM60→M60AD【7460】で連結させた中にセルを収める事が出来るのでは?と思い付き、試してみたところM57延長筒L【7604】とSS【7601】の組み合わせで良い感じにセルを収める事ができました。

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M57延長筒の内側と対物セルの外側との隙間はコピー用紙一枚分程度しかなく、これを2枚重ねにすると既にセルは入っていきません。M57延長筒の内径はひょっとしてこのセルを入れる事を想定していたのでは?と勘違いする程にはぴったりのサイズです。

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コピー用紙一枚間に挟む事でセルにキズが付く事を防ぐ事ができますので一石二鳥となり、これで中でセルが動く事も無さそうで光軸にも影響しないと思われます。結果として無加工無改造でこの対物をボーグパーツ化できましたので、この対物を鏡筒化する上でかなり難易度の低い方法が確立できたのではないかと思っています。

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対物レンズ部分がボーグパーツに出来れば後はどうにでもなりますが、個人的には鏡筒のベースとなる部分はHα太陽望遠鏡で使っていた構成を使い回す事にしました。対物フードは使いどころが見つからなかったミニボーグ用フードが余っていて、正にこの将来を見越して手放さなかったのではないかと思うほどでしたが、まあボーグパーツあるあるですね。最終的に構成は以下の様になりました。

・BORG ミニボーグ50用フード(BK)【60207】
----<C50/540対物レンズ収納部分>
・BORG M57/60延長筒L【7604】
・BORG M60→M60AD【7460】
・BORG M57/60延長筒SS【7601】
----
・BORG M57→M57ADⅢ【7459】
・BORG M57/60延長筒L【7604】
・BORG M57/60延長筒L【7604】
・BORG M57ヘリコイドLIII【7861】
・BORG M57/60延長筒L【7604】
・BORG DZ-2【7517】+Vプレート80S【3165】+笠井DXファインダー台座
・BORG M57/60延長筒S【7602】
・BORG 2インチホルダーSII【7504】

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この構成は、2インチ天頂ミラー双眼装置4xバローを付けた構成でピントが出るように長さを調整しています。

対物の性能に関してはいくらZeissと言っても所詮は5cmのアクロだしなあと、さほど見え味に期待していなかったのですが、その直前に木星を見ていたVMC110Lからこの鏡筒に交代させてびっくり、シャープで解像度も高くこちらの方が格段に良く見えて、色もさほど感じずアクロってこんなに見えるの?とびっくりしました。

VMC110Lで木星土星などを見ると、140倍位が使える目一杯かなあと感じるのですが、この鏡筒だと150倍でもまだ余裕があり、FPL53を使った3枚玉アポのブランカ70EDTには流石に及びませんが、個人的には口径(mm)の3倍の倍率で像が破綻していなければ超優秀な望遠鏡と思っているので、その点では十分に合格点を上げられるレンズ性能と言えます。

ただ自分はこれまで(高倍率での観望用としては)アクロを毛嫌いしていて長い事覗いていなかったので、Zeissだからここまで見えるのか、それともちゃんと作られたアクロであればこの位見えるのが普通なのか判断ができませんので、機会があれば別のアクロ鏡筒と見比べたいと考えています。

これによって今までアクロには全く食指が動かなかったのですが、往年の長焦点アクロが良く見える、現行アポにも負けてないものもある、と言う話も信じられる気になってきました。ニコンや五藤の8cmF15アクロが今でも高値取引されているのもある意味納得です。

自分のtwitterのフォロワーさんでもこのレンズをお持ちの方が何人もいらっしゃって、皆さん思い思いのアイデアでこのレンズを鏡筒化されているのを知り、皆さんの鏡筒を持ち寄って並べてどのような工夫をされたのか語り合うだけでも楽しそうで、Zeissがこの対物レンズを自作キット化したのはそうした楽しみ方を提供する狙いもあったのかな、などと思ったりした次第です。

ACクローズアップレンズNo.9+ELS双眼装置でWX超え計画 [天文>機材>望遠鏡]

ケンコーACクローズアップレンズの望遠鏡用対物レンズとしての可能性について(マニアの一部で)注目が集まる昨今ですが、個人的に眼視用の対物としてどう使うかを模索する中で、ふとネットでACクローズアップレンズ『No.9』の文字が目に入り、「9・・・だと??それもACで!?」と何ぞそれと思い調べるとどうも実在するレンズの模様。現行のケンコーACクローズアップレンズのラインナップは、

種類焦点距離レンズ構成
AC No.2500mm1群2枚
AC No.3330mm1群2枚
AC No.4250mm1群2枚
AC No.5200mm1群2枚

と4種類ありますが、これに加えてかつては、

種類焦点距離レンズ構成
AC No.9115mm2群3枚
AC No.1760mm4群4枚

の2種類が存在していたようです。

へーそんな製品もあったんだと納得したところで、以前『MC』クローズアップレンズNo.10とELS双眼装置を組み合わせたお遊び双眼鏡を作ってみて完全にネタにしかならなかったのですが、このNo.9は2群3枚のアクロマートだし焦点距離も若干長いのでそれなりに像が改善するのでは?と興味が湧き、また前回の実験ではアイピースはナグラー9mmでしたが、今はELS双眼装置で最大視野が得られる100度アイピースのXWA9mmが手元にあり、周辺像の改善効果が噂されるELS双眼装置用の0.66xレデューサーもあるので、これらを組み合わせるとスペック的には、倍率8.4倍、実視界11.86度、瞳径5.9mm、見掛け視界100度と(口径は50mmと仮定)、かのお化け双眼鏡ニコンWX10x50を凌駕するスペックとなり、面白そう・・・やってみよう!と期待に胸を膨らませて動き出したのでした。

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中古で何とかレンズを入手し、フィルター径58mmに対して有口径を定規で測るとやはり50mm程度で、家の中のあっちこっちのBORGパーツその他をかき集めてピントが出るように試行錯誤した結果、以下の構成になりました。

・Kenko ACクローズアップレンズNo.9(フィルター径58mm)
・継手リングφ58mm径 (メスーメス)→ノーブランド、以前ヤフオクで購入
・BORG M57→M58AD【7407】
・BORG M57→M57ADIII【7459】
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG 2インチホルダーSII【7504】
・Baader 2インチ→31.7mmアダプター
・笠井 ELS双眼装置(0.66xレデューサー装着)
・賞月観星 XWA9mm×2本

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で、覗いてみたところ・・・これはすごい!マジかよ!?と唸るレベルで、ACと付いただけでMCのNo.10とここまで見え味が違うとは全くの想定外で、色収差もあまり感じず、像もシャープで良像範囲も8割位ありそうで、これであれば像質は十分実用レベルと感じました。双眼装置を使っているので像は暗いですが、プリンス6.5x32と見比べると、見掛け視界が圧倒的に広いのに実視界も上回っており、スペック倒れのネタ双眼鏡の範疇を完全に超えている印象です。重量は上記構成で約1950gとちょっと重いですが。

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しかし他の双眼鏡と見比べてみて、双眼装置を使っているにしてもあまりに暗くない?と疑問に感じ、もしかして口径ケラレてるのでは?と双眼装置のレデューサーを外してみたところ、倍率は上がったにも関わらず像はむしろ明るくなったように感じ、これはいよいよ怪しいと対物レンズ前に半紙を張ってアイピースから電灯の光を入射して、半紙に投影される光の円の直径を見たところ大体2cm強(レデューサー有りだと1.5cm程度)の大きさしかありませんw

あちゃーこんなにケラレてるの!!?とこれでは周辺像が良かったのもある意味当然かも知れません。ELS双眼装置の第一焦点は双眼装置のバレルの中にあるらしいので、そこまで光路がケラレずに光が到達すればそこからはリレーレンズで焦点が延長されるので問題無いかと勝手に思っていたのですが、ケラレに関しては別問題なのか色々と考え方が間違っていたのかも知れません;

恐らくは盛大にケラレているので暗くて解像度も落ちるのですが、明るい場所であれば他の双眼鏡では味わえない世界が体験できるのは間違いなく、この超視界と見え味(周辺像)を得る為には口径の犠牲も無意味では無かったと考えれば半分成功、と言える結果かも知れません。

ニコンWXを凌駕するスペックとはなりませんでしたが、WXの世界を垣間見れた(こんな感じに見えるんだろうな、と言う想像は付く)点ではやってみて良かったと思えた今回実験でした(^-^ゞそれにしても生半可な機材ではスペックすら再現できないWXはやはり凄い双眼鏡なんだなあと再認識した次第です。

尚、一瞬この計画が大勝利を収めたと喜び勇んで勢いだけで調達したのがこちら。

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どーすんねんこれ・・・笑;

その後No.17の転職先が見つかりました。

オライオンUK VX250-L その2(C11と比較編) [天文>機材>望遠鏡]

ここ数年引っ張り出すのが小口径が多く、英オライオン25cmF6.3ニュートン(以下VX250L)の出番が少ないです。一番のネックはやはり大きさで、持ち運びを考えるだけで気が重くなります。そこで最近気になるのがセレストロンのC11、定期的に欲しくなり、ポチってしまいそうになったのも一度や二度ではありません。そこで例によって再びVX250Lの良い部分を見直してみる事にしました。

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まずC11の長所ですが、やはりシュミカセならではのコンパクトさ、機動性の高さで、VX250Lの長大さでは自分の小さい車では助手席倒して載せる必要がありますが、鏡筒長の長くないC11であれば後部座席に載せる事も可能で積み下ろしもかなり楽になる事が期待できます。

次にバックフォーカスの長さ。ニュートン反射で双眼装置を使うには一般的にバックフォーカスが足りないので、低倍率で観望したい場合はELS双眼装置の様な特殊な双眼装置を使う必要がありますが、C11であればMarkV双眼装置を等倍で使えるので、双眼装置を二つ持つ必要が無くなります(ELS双眼装置は現状VX250L専用となっています)。その分アイピースも減らせてお金にできるので一石二鳥です笑

そして改めて口径が3cm大きい点。VX250Lでも銀河などの見え味に関しては物足りないと感じる事も多く、少しでも口径を稼ぎたい想いも強いので、その点だけでも価値があります。

一方VX250Lの長所ですが、まずC11と比較して補正板が無いので温度順応が早く結露し難い(斜鏡は注意)部分は運用面での大きなメリットと言えるでしょう。

また以前はC11と比べて双眼装置で等倍観望が出来ない(双眼派にとっては)大きな弱点がありましたが、これはELS双眼装置のお陰である程度解消されています。ELS双眼装置は開口径の都合で余り実視界は稼げませんが、C11は焦点距離が相当長いですので、これにMarkV双眼装置を使っても得られる最大視野は両者似たようなものです。例としてC11でMarkV双眼装置にSP40mmの組み合わせで得られる倍率は70倍、実視界は0.63度、瞳径は4mm、一方VX250LでELS双眼装置にKe25mmの組み合わせでは倍率は64倍、実視界は0.7度、瞳径は3.9mmとなります。ほぼ一緒ですね。

また双眼装置を使わない場合、単眼で観望する条件であれば、2インチ広角アイピースを使えば焦点距離の短いVX250LはC11より格段に広い視界が得られるのは最大の光学的アドバンテージかも知れません。

一方高倍率性能に関しては、両者の光学系を比較して補正板、主鏡、副鏡と3つの光学エレメントの組み合わせで像を作るシュミカセに対して、パラボラ一枚の精度のみで像が決まるニュートンは軸上無収差で特に惑星観望においては強みを発揮し易く、このVX250LはF6.3と口径の割に長焦点で中央遮蔽率も20%とかなり小さく(C11は34%)、高精度ミラーを採用している点も加味すると惑星の見え味に関してはC11との3cmの口径差を跳ね返せるポテンシャルはあるのではと個人的に思うのですが、C11の惑星像も評判良いですのでどちらが見え味が上なのか正直判断が付きません。

個人的にはあらゆる天体の中で惑星を見るのが一番好きなので、惑星観望性能でVX250LがC11を上回れるならそれだけでも今後も使い続ける十分な理由となるのですが。これこそ比較してみたいですね。

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また集光力ではVX250Lが1275.5倍に対してC11は1600倍と約1.25倍上回りますが、先述したようにシュミカセは3つの光学エレメントで成り立っており、主副鏡の反射率だけで見てもスターブライトXLTミラー(最大反射率95%)よりも英オラニュートンのHilux増反射コート(最大反射率97%)の方が上回る上に、C11は補正板による光量損失(平均透過率83.5%)も加わりますのでトータルでの像の明るさ、淡い天体の検出能力においてもそれ程差が出ない可能性もあります。

こう書いてみるとVX250Lも悪くない気がしてきましたが、口径が3cm大きい、双眼装置を一本化可能、コンパクトで機動性が高い、これらの点でC11は非常に魅力的な鏡筒で、VX250Lも愛着ある鏡筒ですので、それぞれの長所短所をよく見極めた上で更なる検討を進めたいところです。

ELS双眼装置を使ったお遊び双眼鏡 [天文>機材>望遠鏡]

ELS双眼装置はこれ単体で正立像が得られる双眼装置ですのでこれに対物レンズを直結すればそのまま双眼鏡になるのでは?と思いつき、折角望遠鏡用のアイピースや対物レンズを使うなら尖ったスペックが欲しいととりあえずアイピースは手持ちのナグラー9mmをチョイス、対物レンズはかなり短焦点でなくては低倍率が得られず、手持ちでの観望が厳しくなるので画質度外視で何とケンコークローズアップレンズNo.10(焦点距離100mm)を使ってみる事にしました。対物レンズ以外は手持ちのパーツを寄せ集め、構成は、

・Kenko MCクローズアップレンズNo.10(フィルター径52mm)
・BORG ミニボーグ用フード(BK)【60207】
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG 2インチホルダーSII【7504】
・2インチ→31.7mmアダプター
・ELS双眼装置

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これで合焦が得られ、確かに普通の双眼鏡のように扱えますが、画質が・・・すさまじく悪い!wいや予想したよりはまともに見える気もしますし、スペック的には見掛け視界82度、倍率11.1倍、実視界7.38度と中々尖ったスペックで、外観も中々カッコイイ気がします笑

この画質の悪さは対物レンズが完全に用途外と言う事もありますが、双眼装置で明るさが半分になっている部分が大きな要因(暗い)の気がします。究極のスペックを追い求めればアイピースをイーソス10mmにすれば見掛け視界100度、倍率10倍、実視界10度とかのニコンWX10x50を上回るスペック番長な双眼鏡が出来上がりますが、見え味から言えば凄まじく割に合わないでしょう笑

もう少し現実的な見え味が得られる組み合わせを模索すると、直視双眼鏡として手持ちを想定すると低倍率が欲しいのでやはり対物の焦点距離は出来るだけ短い方が良く、かつボーグパーツに接続できるとなるとやはりケンコーのクローズアップレンズ、その中で焦点距離200mmのACのNo.5辺りが画質が期待できるぎりぎりのラインでしょうか。

アイピースは折角望遠鏡用のアイピースが使えるなら普通の双眼鏡ではまず実現できない見掛け視界100度アイピースを是非とも使ってみたいところです。とは言えイーソス2本は価格的に非現実的ですので、ここは庶民の味方、最近流行のXWAアイピースが性能価格的に妥当なチョイスでしょうか。尚、焦点距離はELS双眼装置の開口径の制限があるので9mmが限界と思われます(13mmだと恐らくケラれる)。

これにELS双眼装置用の0.66倍レデューサーを組み合わせれば、倍率14.7倍、実視界6.82度、見掛け視界100度の手持ち双眼観望が実現できます。倍率がやや高めですが得られる見掛け視界と実視界を鑑みればぎりぎり実用範囲内、かも知れません。

とは言えやはり双眼装置で光量が半分に落ちるので画質的に見合うものが得られるのか不透明ですので、この為だけにパーツを買い揃えるのはリスクがありますが、ELS双眼装置と対物レンズ直結で手持ち双眼鏡に、と言う発想は活かせる事が分かりましたので、たまたまパーツがある程度揃っている方には色々試してみるのも面白いかも知れませんね。

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ミニボーグ45ED-BINO その3 [天文>機材>望遠鏡]

ミニボーグ60ED-BINOは最小目幅が68mmである事が難点とこれまでも何度か言及してきましたが、これを解消する手段として対物レンズを45EDに戻す事で65mmまで縮める事はできたもののまだ不十分に感じ、更なる目幅短縮の方法を模索していました。

色々考えた結果このビノの対物を45EDにした場合、目幅短縮のネックとなっていたのが2インチ正立プリズムのアイピース当たり面部分で、ここの外径が65mmとなっていたところを左右それぞれ周囲を1mm削り、外径を63mmとする事で目幅を短縮させる事にしました。この切削加工は遊馬製作所に依頼、完璧な加工で帰ってきました。

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この加工により今度は対物側に存在するヘリコイド部分が干渉するようになり、この部分の最小幅が63.5mmありますので、これが改造後のこのビノの最小目幅となりました。

このビノを作った最大の目的はイーソス17mmを使った見掛け視界100度による双眼視を実現させる事で、イーソス自身の太さが62.5mmありますので、63.5mmまで目幅が縮められればEMSを使用しないビノとしてはまずまず満足と言ったところです。

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加工後の部品を実際に組み上げてみて、隣り合うイーソスが接触するぎりぎりまで目幅を寄せられるようになり、加工前とは1、2mmの差ですが、これでより多くの人が覗けるビノになったと思います。

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今回改造により60EDは自分用、45EDは多くの人に見せる用とより役割が明確になり、2インチ双眼、100度双眼視がお手軽に体験できる機材として今後も活躍させてあげたいところです。

ALTER-7 その2(C8と比較編) [天文>機材>望遠鏡]

最近お金を工面する為ALTER-7を売って、C8に買い替える案を検討していましたが、数日悶々と悩んだ末一旦思い止まりました。

C6を持っているのでALTERとは口径差が3cmしかなく、口径アップも図りたい意図がありましたが、ALTERは笠井での取り扱いが終了(INTES-MICROが廃業)してしまい、手放せば再び手に入る見込みが薄い為、手放して後悔しないかどうか、ALTERの良い面を見直してみる事にしました。

《光学系》
マクカセはメニスカス補正板、主鏡副鏡含め全面球面で構成され精度が出し易い設計で、その優秀さは中華マクカセ(グレゴリー式)の評価に表れていると思います。更に独立した副鏡を持つルマック式マクカセのALTERはより短焦点且つ、色収差やアス、像面湾曲やコマ収差などの諸収差が笠井曰く『全て綺麗に』補正されており、低倍率から高倍率まで、眼視から写真までオールラウンドに使える万能性が大きな魅力だと思います。

一方シュミカセも主鏡、副鏡が球面ですが、シュミット補正板が複雑な形状なので精度を出すのは本来難しい設計かと思うのですがそこは天下のセレストロン、現在のシュミカセの評判を見る限り高い性能で安定供給されているものと思われます。但しC8等はコマ収差や像面湾曲が残ると言われており、フラットナーが組み込まれたEdgeシリーズが別にラインナップされている事を考えると、ノーマルC8との比較では周辺像の収差補正に関してはALTERに分があるように思えますが、直接比較してみないと何とも言えない所です。

《光量損失》
マクストフはメニスカス補正板が分厚い分、光量損失はシュミカセより大きい可能性があります。ALTERの補正板の素材はBK7相当で両面4層マルチコート、主鏡副鏡は反射率96%の増反射コートが施されており光量損失は抑えられているものの、C6の補正板を見るとALTERより透明感があり、Water White Glassと呼ばれる高透過ガラスを使った補正板にスターブライトXLTコーティングの組み合わせは相当優秀なのではと思わされます。これで更に口径が大きいC8相手では明るさでALTERでは敵わない気がしますが、ALTERは有効径より1割程大きい主鏡を採用しているとの事で、周辺光量に余裕のある設計となっているのはC8より有利な点かも知れません。

《迷光処理》
平面に近い補正板を持つシュミカセの場合、主鏡に反射された光が補正板の裏面に再反射し、これが迷光として主光束に混入し、コントラストを低下させる要因となりますが、マクストフはメニスカス補正板が深い曲率を持っているので、補正板の裏(凸面)に再反射した光は周囲に拡散するので迷光が主光束に入り込まず、コントラストを低下させない点で原理的にシュミカセより優れています。その上ALTERは鏡筒内に遮光環を幾重にも配置されており、また鏡筒径も主鏡径に対してC8に比べれば若干太く(ALTERは口径18cmに対して鏡筒径220mm、C8は20cmに対して230mm)、コントラストの面ではALTERが有利ではないかと思います。

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《重量、大きさ》
全長はC8が430mmに対し、ALTERは500mmと長いので、もし主鏡のF値がALTERの方が大きければC8より精度が出し易い設計かと思われますが、中央遮蔽径はALTERとC8でほぼ同じ値(副鏡直径遮蔽率31%)となっており、中央遮蔽による像への影響は似たようなものかも知れません。重量に関しては口径が大きいにも関わらずC8が軽く(ALTER-7:6.5kg、C8:5.6kg)、機材の軽さを重視する自分的にはC8の軽さは非常に魅力的です。

《合焦機構》
ALTER、C8共に主鏡移動式ですが、ALTERの主鏡移動はヘリコイドを使っている為、ミラーシフトが殆ど無いのは有利な点と思いますが、C6を使ってみても個人的にミラーシフトは全く感じないのでC8もALTERと比べても気になるほど生じないのかも知れません。

《フード》
C8を買うならやはりフードは必須になると思うのですが、以前C6用に巻き付け式の純正フード(C8も兼用)を買ったのですが余りの使い勝手の悪さに閉口し即売ってしまいました。折り畳みが出来なくていいのでALTERの様に金属製で形状が固定のフードは無いものかとネットを探して無い事も無かったのですが海外製で意外に値段が高く(日本で買えば2万円位?)、買い替えてお金を作りたいと言う動機からするとこのC8用のフードを別途購入する気にはなれませんでした。

そう考えるとALTERのフードはこれ以上無く良くできていて、フィッティングは当然文句無しで着脱方式もスムーズ、フード内にも幾重ものバッフルもあり、これだけで数万してもおかしくない出来だと思います。本体の性能とは直接関係の無い部分ですがこのフードの有無はC8との大きな差と言えるでしょう。

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《換気ファン》
温度順応に関しては補正板が分厚いALTERがC8より不利かと思いますが、もしC8でスコープクーラー等を使う場合、観望しながらの換気ができませんが、ALTERは換気ファンが内蔵されているので観望しながら換気できるのは大きなアドバンテージかと思います。またALTERには補正板の周囲に空気取り入れ口が設けられており、前方から空気を取り入れ、後方のファンで排気する効率の良い換気が可能です。

《キャリングハンドル》
ALTERはキャリングハンドルが扱い易い位置に付いていて運搬がとても楽です。C8も最近のものは下部に取っ手が付いているようですのでその点では互角でしょうか。

《ソフトケース》
ALTERはソフトケースが標準装備なのも非常にありがたいです。C8もそれ程高くない楽器用のケースが丁度良く使えるらしいですので、こちらも特に困らないかも知れませんが。

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《造り、質感》
これはもうALTERの圧勝でしょう。C6を持っているのでC8の質感も大体想像できますが、ALTERは造りが雑な部分もありますが精巧に出来ており、材質が殆ど金属で出来ていてプラスチック部品などは殆ど見当たらないのが大きな特徴で、接眼部のキャップですらアルミ削り出しで作られておりここまでやるかと言う印象です。この金属加工に徹底的に拘った全体の仕上がりは職人気質が感じられる独特の質感を放っていて、それ程高級感がある訳ではありませんが持つ喜びを感じられる程です。一方シュミカセはC6を見る限りはまあ大量生産品かなと言う印象です。道具として使う分には何ら問題ありませんが。

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《価格》
ここまでALTERの良さを書き連ねても、C8の値段を見ると全てが霞んでしまいます(ALTER-7の最終販売価格は51万3千円;)。ALTERにC8より優れた部分が幾らかあるとしても、この価格差ではALTERを選ぶ理由には正直なり得ないと思います。

実際の見え味においてもC6を使っていてシュミカセの性能は非常に良いと感じていますので、ALTERの方が設計上有利な部分があっても、C8はやはり口径が大きいですのでトータルな見え味でそれ程大きな差は無いのではと予想しています。直接対決してみたいですね。



こうしてみると価格以外の面でC8と比べてALTERが不満に感じる部分は殆ど口径のみなのですが、2cm口径が小さい事は不利な事ばかりではなく、F値が同じですのでその分焦点距離が短く、より低倍率が出し易いのでその分広い視界が確保できる事を考えると大きなデメリットでも無いように思えます。

そう考えると色々とよく出来ているALTERを手放すのもやはり勿体無い気がしてきましたので、買い替え計画は一度棚上げし、もう暫くはALTERを使い続けようと思い直した次第です。

※その様な訳で以上はALTER売却を思い止まる為にALTERの良さを思いつく限り書き連ねた内容ですので、買い替え対象となったC8を貶める意図はありません(むしろ非常に魅力的な鏡筒です)。もしC8使いの方がご気分害されたら申し訳ございませんm(__)m

FC-100DL/ブランカ70EDT ロンキーテスト [天文>機材>望遠鏡]

ロンキーアイピースを手に入れたのでFC-100DLブランカ70EDTのロンキーテストを行いました。光源はアークトゥルス、撮影はスマホ(Asus Zenfone3)による手持ちコリメートです。

焦点位置よりドロチューブを縮めた側の像が内像、伸ばした側の像が外像、と言う認識なので、これが正しければ(これを明確に定義した記述がネットで見当たりません;)焦点像付近でFC、ブランカ共に内像は樽型、外像は糸巻き型の曲がりが視認でき、僅かに過修正気味と言えると思います。

・FC-100DLのロンキー像
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焦点内像
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焦点外像

・ブランカ70EDTのロンキー像
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焦点内像
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焦点外像

ロンキー像を見る時に一つ気をつけるべき事はFが長い程、縞の曲がりに対しての許容範囲が大きくなり(大きく曲がっていても性能に影響しない)、Fが短ければそれだけ曲がりに対してシビアになる(性能に影響し易い)と言う事で、ロンキー像の縞の曲がりの量だけ見るのではなく、F値も考慮した上で性能を判断しなければならない、と言う事です。この事は自分も今回初めて知りました。

インチ当たり250本のロンキーアイピースで、縞4本程度(縞の本数が少ない程焦点位置に近くなり、精度の高いテストとなります)のロンキー像でこれだけ真っ直ぐなら、特にFCの方は長焦点である事も考慮すれば球面収差補正は相当優秀なのでは?と思うのですが、個人的にロンキー像を余り見慣れていないので、見る方の判断に委ねたいと思います。

※撮影はスマホ手持ちですので縞の傾きの違いについては参考にされないでください。

ビクセン VMC110L [天文>機材>望遠鏡]

お手軽観望用のTG-S経緯台の出動回数が増えるにつれて、月惑星観望はブランカ70EDTで満足できる見え味が得られていましたが星雲星団にはやはり力不足なのでこの架台に載る口径の大きな鏡筒が次第に欲しくなっていきました。

ブランカに2インチ天頂ミラー、双眼装置を付けるとTG-Sの積載重量的にいっぱいいっぱいな感じがありましたので、同程度の重量で口径を求めるとなるとやはりカセグレン鏡筒しか選択の余地がありません。そこで口径8cm~12.7cm程度のカセグレン鏡筒をピックアップし比較検討しましたが、このクラスになると2インチ接眼部を持たない機種が多く、MarkV双眼装置での観望を想定していた為、この重量を支えきれないと思われるこれらの鏡筒は選択肢から外れていきました。

そこで更に物色している内に見つけたのがこのVMC110L、着目すべきはその接眼部で、直視側と直角視側の2つの接眼部が備わっており、内蔵のフリップミラーで光路を切り替える構造の為、外付けのダイアゴナルを必要としません。これによりアイピース挿し込み部分も本体に直付けされており、MarkVの重量でも関係無く使える事が選定の決め手となりました。

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本体を見るとアリガタプレートを取り付ける場所が2箇所設けられており、個人的にどちらの位置でも使うケースが考えられたので純正のアリガタプレートは外し、BORGのVプレート60S【3164】を2箇所に取り付けました。これにより使わない方のアリガタが持ち手になって持ち運びにも便利です。

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手にしてみるとこの11cmと言う口径はTG-Sには実にマッチしますし、重量もVMCの重量は公称2.1kgとなっていましたが実測は1.9kg弱と軽く、ブランカの様に2インチ天頂ミラーや2インチ→31.7mmADを使わなくて済む分、総重量ではVMCの方がかなり軽くなります。

使用感はやはり天頂ミラーを取り付ける手間が無いのはセッティングに掛かる時間が全然違い、本体を設置して双眼装置を挿すだけなので非常に楽です。また架台に載せると接眼部がアリガタの対面に位置するので、鏡筒の向きを変えても接眼部の高さが変わらないナスミス焦点の様な使い方も可能です。

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見え味は木星を見たところブランカより模様のコントラストが低く、シャープネス、解像度も劣ります。光量はある一方倍率を上げても解像度が付いてこない感じですが、はっきりとでは無いですが大赤斑も確認できますし、土星もカッシーニが見えるかどうかと言った具合で、月などは大変立派に見えます。最高倍率は140倍位までが適性でしょうか。

一方星雲星団は口径なりに見え、小さくは無い中央遮蔽に太めの湾曲型スパイダーの採用など購入前にこの鏡筒の余り良くない評判も目にしていたのですが、ブランカなど優秀な鏡筒と比べなければ普通に見える、と言うのが正直な感想で、実売価格を考えればコストパフォーマンスは高いと思わせる見え味です。

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また光軸は直視側ではほぼ合っていますが、直角視側では少し光軸がずれていました。となるとフリップミラーの角度調整が上手く行っていないのかも知れませんがそれ程大きなズレでもなく、これを直すとなるとかなり細かい角度調整が必要となりそうで、これだけバタバタと大きく稼動する部品にそこまでの精度の動きを要求するのも価格帯を考えると酷な気がします。

またこの鏡筒でミラーシフトを初めて体験しました。ピントを行き来する時に位置がカクっと動くのですが移動量は土星の視直径程度で、通常使用ではそれ程気になりませんでした。

ケースは例によってアイリスオーヤマのAM-45Tを使い、側面と底面にクッションを入れています。口径が小さいのにC6と同じケースとなったのが釈然としませんが、入れてみると意外に余裕は無く、丁度良い大きさです。(C6の方がギリギリすぎるだけかもですが)

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TG-Sでの高倍率観望はブランカで満足しているので、VMCには口径を活かした中倍率観望で使えれば良いと考えていましたが、VMCは双眼装置がバロー無しで合焦する事が分かり、4xバロー併用が必須となるブランカより低い倍率で双眼観望出来る事で、当初思い描いていた使い分けが出来るようになりました。何より軽くてセッティングが楽なのでブランカよりお手軽な鏡筒として対象を選ばず活躍してくれる事でしょう。


FC-100DL vs ALTER-7 [天文>機材>望遠鏡]

寒さがようやく和らぎ、この地域では比較的シーイングが良く、木星が観望好機の今の時期は望遠鏡の高倍率性能を確かめるには絶好の機会です。と言う訳で今回はFC-100DLALTER-7を引っ張り出して見え味を比較してみました。

先日これをやろうとまずALTERを引っ張り出したところ壊滅的なシーイングで即撤収させた経験から、今回はまずブランカ70EDTでシーイングをチェック、まずまずな事を確認して本番に移行しました。多少面倒でもこのやり方が良いかもですね。その点ではブランカの様な高性能な軽量機材は有用です。

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今回もまず出したのはALTER。いつものように双眼装置で200倍超えで見ましたが今一つ木星像が眠い・・・切れ味が余り良くなくピントがスパッとは決まらない、縞模様は2、3本見えるものの詳細が中々見えてこない、温度順応が足りない?思ったよりシーイングが悪いのかな?ともう少し温度順応させる為FCに交代。

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FCに交代したら切れ味が全然違います。縞模様の輪郭がシャープに見え、ALTERより見える模様が多く、FCに代えてALTERでは気づかなかった大赤斑が見えている事に気づきました。この時の大赤斑は今までFCで見た中で一番と思える程はっきり視認できました。TSAでもこんなに見えた事あったかな?と錯覚するほどで、木星の模様の見方を脳が学習したのか、天頂ミラーを銀ミラーのBBHSにした効果もあったのかも知れません。

その後何度か2台を載せ代えて見比べしてましたが、この日はどうやってもALTERがFCに勝てるシーンはありませんでした。確かにシーイングが大きく揺らいでいてあまり良くなかったかも知れませんが、シーイングが収まる一瞬良く見えた時のイメージで比べてもFCには及びませんでした。

これはシーイングの影響の受け易さがそこまで違うのか、昔はALTERももっと見えていた気もしますし何とも釈然としません。ただピントの山の緩さはALTERは以前からこんな感じでFCに比べればスパッと決まる感じではありません。この日の比較だけで優劣を決定付ける訳にはいきませんが、条件によってはALTERでもFCに全然敵わないと言う今日の結果に高倍率観望に用いる望遠鏡の選定の奥深さを再認識した次第です。

その様な訳で前回の見比べではC6を見直しましたが、今回はFCの良さを再認識した感じです。10cmアポのカテゴリーで見え味だけで比べればTSA-102やFL-102Sの方が上かも知れませんが、これらは重さ的にポルタでは運用が難しいと思いますので、ポルタで使える条件ではやはりFC-100DLが一番惑星が良く見える鏡筒なのではと、パワーウェイトレシオ的な観点で見ればやはり相当に優秀な筒ではないかと思いました。

一方18cmカセグレンではμ180やBKMAK180の方がALTERより惑星は見えるかも知れませんが、ミューロンはF12、BKMAKはF15とFが長いのである意味有利なのは当然で、低倍率を出す事に掛けてはALTERが長けてますので、高倍率性能で及ばなくてもどちらかと言えば星雲星団観望用途でこちらを使う事を考えると像の平坦さにおいてはルマック式マクカセのALTERの方がアドバンテージがあり、見る対象を選ばないオールラウンダーとしての適性はALTERが上ではないかと考えています。以前も書きましたが見え味以外の部分でも本当に扱い易い鏡筒でバランスの取れた、遠征して軽く観望するのに取り合えず一本だけ持っていくと考えた場合にはよく働いてくれる鏡筒です。

2本の見比べが終わった後、土星と火星が出てきてFCで火星を初観望しました。高度が低かったので大気の影響でぐにゃぐにゃでまともに見えませんでしたが予想していたより視直径が大きく、シーイングが良ければこの大きさでも表面模様が見えそうでしたので、大接近時にどんな姿を見せてくれるのか期待が高まりました。

GuideFinder50-BINO その2 [天文>機材>望遠鏡]

対空双眼鏡が手持ちで使えたら?と言う発想の元作ってみたGuideFinder50-BINOでしたが、TG-S経緯台を手に入れた事でミニボーグ60ED-BINOよりお手軽な対空双眼鏡として架台に載せて使いたい欲求が高まり、どうにかしてこのBINOにアリガタを付けられないだろうかと思案して、鏡筒を支持する3点のファインダー調整ネジの一つが真横から付いている事に着目、これをもっと長い普通のネジにしてリングとネジの間にアリガタを挟みこめないだろうかと考え、BORGのVプレート80【3165】と長さ30mmの先端ソフトチップ埋設キャップネジ(M5)をミスミで探して手に入れ、これで思ったよりあっさりと形になりました。

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この構造では右側の鏡筒の視軸調整が出来なくなるので、鏡筒がリングの内側に接する形で(目幅が最小となる様に)固定させ、目幅調整、視軸調整は左側鏡筒のみで行うようにしました。

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アリガタの固定には前後からナットとワッシャーを挟み、リングのネジが通る部分も内側からナットとワッシャーで締め付ける事(下の写真参照)で鏡筒の重みでこの部分から全体が撓んでしまう事を防いでいます。

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架台に取り付けての使用感ですが、TG-Sとの組み合わせは非常に軽快で、ミニボーグBINOはイーソス17mmによる見掛け視界100度の超広角低倍率双眼視が出来るのが圧倒的強みですが、逆にそこに拘らなければ口径が1cmしか違わず、こちらはかなりの短焦点なのでミニボーグBINOにXL40を付けた時の実視界(8.8倍、7.43度)とこちらにXW20を付けた時の実視界(10倍、7度)はそれ程変わらないので、XW20の見え味が優秀な事もあり、出番はこちらのBINOが圧倒的に多くなりました。

こちらのBINOはアイピース無しで1250g、一方ミニボーグ60ED-BINOは3300gと2.5倍以上の重量差があるので、架台もこちらはTG-Sを使える事を考えると機動性は比較になりません。それでいて構造は簡素ながら目幅調整、視軸調整、任意のアイピースの交換が可能、直進ヘリコイドによる合焦機構が備わり、アミチプリズムによる正立90度対空を実現と対空双眼鏡として一通りの機能は備わっていて、行き当たりばったりで作った割には良い機材が出来たと思っています。

但し一点(結構大きな)問題があります。それは左右の視軸のずれ易さです。架台に取り付けあちこち振り回す運用をするとしょっちゅうずれます。アイピース交換でもずれてる事がありますwずれる度に視軸調整が必要ですが、そこは元がファインダーな事もあり、ファインダー調整と同じ要領ですので即座に直せるのですが、覗いた時にまたずれたかーとなるのはそこそこストレスでもあります。何が原因でずれてるのかはっきりしないのですが見るからに弱そうな構造なのであちこち無理が掛かっているのかも知れません。実用に支障を来たすレベルでは無いのがまだ救いですが、XWより重いアイピースは使わない方が良さそうです。

また簡素な構造故に目幅調整などはかなり手間が掛かります。左右の鏡筒及び前後のリングの傾きや位置調整、位置が決まってからの左側鏡筒の3点調整ネジ×2での目幅と視軸の同時調整は結構大変です。これでも架台に固定出来るようになったので前よりは楽になりましたが、構造上覗く人しか調整できない都合上(目幅を変えると必ず視軸も調整しなければならないので)他の人に気軽に見てもらうと言う訳にも行かず、実質主に一人で使う機材となりそうです。とは言えミニボーグ60ED-BINOも目幅68mm以上の人限定と言う大概な仕様ですし、テレコンビノとか既に目幅70mm固定ですので、あまり他人に見せる事は想定していません。まあ一人でしか観望しないので何も問題は無いのですが(何て寂しいオチだ・・・(;∀;)

ブランカ70EDT vs C6 vs FC-100DL [天文>機材>望遠鏡]

今年に入って再び木星が見えてきてシーイングもまずまずになってきた頃合を見計らって、これまで頭の中では良い勝負かな?と思っていたものの直接対決させた事のなかったブランカ70EDTC6の2台で覗き比べをしてみました。

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木星の表面模様の見え方で比べたところブランカよりC6の方が見え味は上でした。やはり光量差が大きいのでC6の方がブランカより模様が見易く、より細かい模様が見えます。ただ光量差に比べて解像度の差はそこまで大きくなく、C6に比べてブランカはかなりの過剰倍率にも関わらずシャープネスがそれ程落ちていない見え味に光学系の素性の良さを感じました。

当初雲が多かったものの天候も回復してきたので今度はFC-100DLも引っ張り出して3台で見比べました。FCとC6の直接の見比べも初めてでしたがやはりFCの方が解像度が高く、模様もより立体的に見えます。明るさは同程度でコントラスト(模様の濃さ)は意外にそれ程変わりません。C6はフードも無い補正板丸出しの状態で近所に明るい街灯も照っており、FCが有利な条件と思いましたがそれでもいい勝負しているC6を正直見直しました。昔はシュミカセはコントラストが・・・と言うイメージがあったものですが。

総合的な見え味の順番で言えばFC>C6>ブランカと言う順当な結果になりましたが、今回の見比べでお気に入り度がアップしたのはC6でした。月惑星観望するには十分な高倍率性能で口径が大きいので星雲星団観望にも使えますし、その際双眼装置もバロー無しで使えますし筒が短く扱いも楽です。ピント合わせも今回の3台の中では一番スムーズでストレス無く使えました(ウチのを普通に触っている限りミラーシフトってホント何?って感じです)。シュミカセっていいものですね。

余談ですが架台が揺れる度合いはC6+APZポルタ>FC-100DL+APZポルタ>ブランカ+TG-SとC6が一番揺れが少なく見えました。

笠井 BLANCA-70EDT [天文>機材>望遠鏡]

ベランダお気軽観望用に2kg以下で月惑星が良く見える鏡筒が欲しくなり、MarkV双眼装置の重量を支えられ、バックフォーカスにも余裕があり、2インチ天頂ミラーの回転を防ぐ2箇所以上のネジ止めが可能な接眼部を搭載している点が決め手となりこの鏡筒に手を出してみました。元々クレイフォード接眼部に余り良い印象を持っていない自分的にラックアンドピニオンな部分も好感が持てました。

実物を手にしてみて、WO製品の様な高級感、持つ喜びなどはあまり感じられませんが、造りに粗を感じる事も無く堅実に作られている印象です。第一の目的である軽さに関しては鏡筒バンドが最小限の構造で必要十分な機能、強度があり、全体の軽量化に寄与していると感じます。バンドに取り付けるアリガタも出来るだけ軽量になるようにBORGのVプレート60S【3164】を使用、ファインダーアリミゾは笠井のDXファインダー台座を装着し、これで総重量は約1770gとなっています。

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月惑星しか見ていませんが、見え味に関しては予想以上に良く見えます。過剰倍率を掛けても非常に像はシャープで、いつも笠井の宣伝文句は誇大な印象がありましたが、この鏡筒の光学性能に関しては誇張では無いと感じました。口径70mmの小口径にしてはFPL-53を用いた3枚玉と豪華な造りですが、スペック倒れでなくそれが性能に結びついている印象です。中華製の3枚玉と言う事で警戒していた光軸もほぼきっちり合っており、恒星の焦点像を見ても教科書通りの極めてシャープな見え味です。笠井の中華アポと言うとアポと言うには色収差が多い評判がある製品もあるようですが、この鏡筒に関してはF6と言う短焦点に関わらず月を見ても色収差を微塵も感じないのは立派な光学性能だと思いました。

逆に光学性能が良いので、420mmと言う焦点距離がネックで高倍率が出し難いのが難点です。双眼装置+4xバロー+12mmアイピースでも140倍しか稼げないので、より短焦点のアイピースか高拡大率のバローを用意したくなります。そこで像が悪化しそうであまりやりたく無かったのですが、バローに延長筒を噛ませた上で(これでバローの拡大率が約4.4倍)ナグラー9mmを使った約200倍で観望しても木星など破綻せずに見えました。この有効径の3倍近い倍率で破綻しないとなると高倍率性能はタカハシ鏡筒並み、と言うのは言い過ぎでしょうか。

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光学性能には満足出来ましたがここで終わらないのが笠井製品です笑。かつて笠井のクレイフォード接眼部を使っていた際、重量アクセサリーがずり落ちない様にドロチューブの締め付けのテンションを上げると微動が空回りする不具合があったのですが、このラックアンドピニオン接眼部においても微動の空回りが発生し、ピントの微調整ができず現状粗動を使って合わせているのでこれなら微動が無い方がマシです。この接眼部も特に悪い製品ではないのでしょうが(BORGで採用されているのも同じものの様です)、この双眼装置と天頂ミラーの重さが想定外なのか、この辺の不具合は何時解消されるのか、何で微動と祖動がギアで繋がっていないのか、構造はよく分かりませんが何とかして欲しいものです。ただドロチューブの動きはスムーズそのもので、ラックアンドピニオンに関わらず、ガタやバックラッシュが一切無いのは感心しました。

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中華アポにはアルミケースが付属している場合が多いですが、この鏡筒に関してはありませんでした。ので何か良いケースは無いものか探した結果、例によってアイリスオーヤマのAM-35Tと言うアルミケースが縦横寸法的にはぴったりでした。深さ的には若干余裕があったのでクッションを敷いています。

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微動が使えないのでピント合わせには多少難儀しますが、軽さとコンパクトさ、そして光学性能を鑑みればお手軽観望用として自分の要求に適う、買って良かったと思える鏡筒でした。

C6FC-100DLとの比較観望の様子はこちら

ロンキーテスト実施の様子はこちら


GuideFinder50-BINO [天文>機材>望遠鏡]

対空双眼鏡が手持ちできたらお手軽観望に便利では?と興味がわき、実現するなら対空ファインダーを並べる形が手っ取り早いと考えたものの、BINOとして使うには目幅調整と左右の視軸調整ができる機構が必要となるので、そうなるとやはりミニボーグBINOで使ってるような架台が必要となり、そうなると手持ちは厳しいのでもっとごつくない構造で何とかならないかと思案して、ふと三点支持のファインダー支持脚を二つ並べれば支持ネジの調整で左右の視軸調整と目幅調整が同時にできるんじゃ?と思い付き、それだったらGuideFinder50を2つ既に持ってるので試せるじゃん!と早速実行してみました。

GuideFinder用の支持脚はリング部分と脚の部分が分離できるのでリング部分のみ使う事で余計な構造を減らす事ができ、脚の部分を繋ぐネジ穴を使えば無加工で隣のリングと繋げられるラッキーな造りにも助けられ、メガネ状のリング2セットにファインダーを通す事で、こんなんでいいの?wと思いつつ何とか形になりました。

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出来上がってみるとこれが中々上手く出来ていて、ファインダー本体以外の構成部品がリングしか無く、手持ちを想定する上で最小限の部品構成で視軸も目幅も調整できる、おまけに合焦機構も備わったある意味理想的なファインダーBINOが出来上がりました。

弱点はファインダーの間にリングが挟まるので目幅を最小にしたい場合でもこのファインダーの鏡胴径がφ54mmで間のリングの厚みが9mm弱あるので目幅が63mm程度以上ある人で無いと使えない部分でしょうか。あと手持ちは可能ですが逆に三脚に載せられなかったり、構造が頑丈で無いので視軸も狂い易い点などがあります。あと視軸調整は片手で本体持ちながらネジをいじるのでかなり苦労します。

使用するアイピースは信頼と実績のXW20を選択し、これで総重量は1870gとなりました。もっと軽いアイピースを使う手もありましたが、覗き易さや視野の広さ、ファインダーのFの短さを鑑みて、周辺像の良さなどアイピースの性能を優先させました。これで倍率は10倍、見掛け視界70度で実視界7度の正立対空双眼鏡となり、手持ち双眼鏡としても妥当なスペックに収まりました。

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これを手持ちでどう見るかいろいろ試行錯誤した結果、体をしゃがんで、しゃがんだ膝の上に肘を乗せ、プリズムの底面をどんぶりを持つように下から支え持つ感じで想像した以上に快適に安定した観望ができる事が分かりました。上半身固定して足首だけ動かして上下微動のように視野を移動できたり、自分の体そのものが架台になった不思議な気分が味わえます。見え味に関してもXWの性能の高さもあってヌケが良く、口径50mmにしては星の量が多く感じられ、並の双眼鏡よりかなり綺麗に見える気がします。対物とアイピースの間の光学系が正立プリズム一個だけで済んでる部分も大きいのかも知れません。

当初の手持ちの対空双眼鏡ってどうなの?と言う疑問に対して、これはアリ、かなり使える、と言うのが率直な感想です。もう一つ弱点として当然ながら直視に比べて狙いを定め難いのとどこを見てるのか分かり難い部分ですが、これは想像した程ではなく、慣れである程度狙えます。

手持ち限定なので星図と見比べて、と言う運用は難しいですが、その辺りはミニボーグBINOに任せればいいので、他には無い新たな楽しみ方ができる機材が増えて喜んでいますw

その後アリガタを取り付け、架台に載せられるようになりました。
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ミニボーグ45ED-Hα太陽望遠鏡 その3(双眼装置篇) [天文>機材>望遠鏡]

先日ミニボーグHα太陽望遠鏡双眼装置の相性が悪くて使えない、と結論出しましたが、まだ試してない組み合わせがあったので検証してみました。

前回は双眼装置2.6xバローを使った場合やバローを使わない場合ではメインフィルターとブロッキングフィルターの間隔を狭くする必要がある(バックフォーカスを稼ぐ)事で相対的に中央遮蔽が大きくなり像が劣化すると考えたのですが(確証はありません)、もう一つの4xバローであれば光路消費は単眼とそれ程変わらないので劣化も殆ど無いのではと考えました。

以前この組み合わせを試さなかったのはこの4xバローは双眼装置の31.7mmノーズピースの先端に取り付ける形なので31.7mmのダイアゴナルに取り付けた時のバランスがすこぶる悪く、双眼装置の重みで接眼部が回転したり、最悪双眼装置が抜け落ちるリスクを考え試す気にならなかったのですが、4xバローには脱落防止溝が切ってあったので、これをダイアゴナルの締め付けリングに位置をしっかり合わせれば最悪双眼装置が抜け落ちる事は無さそうと判断し、この組み合わせを試す事にしました。

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実際覗いてみて、期待通り普通に双眼視が出来る事を確認できました。やはり双眼だと見易いですね。接眼パーツのバランスが悪いのも予想通りですが、慎重に使えば事故も防げそうですので暫くこの状態で様子を見る事にします。Hα太陽の双眼視の実現方法をあれこれ考えて、更なる追加出費の事を考えると頭が痛かったのですが、一番手軽な方法で実現できたのでほっとしています。

またバローの拡大率が高いので手持ち最長のTV PL32mmでも倍率高く感じるので40mmクラスのアイピースの購入を検討しています(また増えるのか・・・)。
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ミニボーグ45ED-Hα太陽望遠鏡 その2(鏡筒再構築+フィルターダブルスタック篇) [天文>機材>望遠鏡]

これまでコロナドのSolarMaxフィルターを使ったHα太陽観望ミニボーグ60ED-BINOの片方の鏡筒のパーツを入れ替えて行っていましたが、ボーグパーツは頻繁に入れ替えると誤ってネジが噛んだ時にそのパーツが使えなくなるリスクがあるので、太陽観望用の鏡筒は独立して構築する事にしました。

また今回一番大きな変更点としてSolarMaxIIのダブルスタック用フィルターを新たに個人輸入で取り寄せ、パーツ構成は以下のようになりました。

・Coronado SolarMaxII-40mmダブルスタック用フィルター
・Coronado SolarMaxII-40mmメインフィルター
・BORG ミニボーグ45EDII対物レンズ【2046】
・BORG M57/60延長筒L【7604】
・BORG DZ-2【7517】+Vプレート80S【3165】+笠井DXファインダー台座
・BORG M57/60延長筒S【7602】
・BORG M57ヘリコイドLIII【7861】
・BORG 2インチホルダーSII【7504】
・Baader 2インチ→31.7mmアダプター
・Coronado BF5ブロッキングフィルター

今までは鏡筒はミニボーグ鏡筒【6160】を使ってましたが今回は対物のフィルターが重いので、DZ-2を基本パーツとする事で対物側でガタが発生する要因を取り除きました。またBINOでは無いのでDZ-2にVプレートを取り付け、アリガタで使用できる鏡筒としました。

またこの太陽望遠鏡ではアイピースはXW7がベストマッチなのですが重量が重く、以前のM57ヘリコイドS【7757】ではヘリコイド動作に無理が掛かったのとストロークも短かった事から、これをM57ヘリコイドLIIIに換装しました。

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肝心のフィルターをダブルスタックにした効果ですが、半値幅0.7Åから0.5Åのステップアップでどれ程見え味変わるのか期待と不安が入り混じった気分で覗いてみましたがびっくり、黒々としたダークフィラメントがあちこちにはっきりと視認できるようになり、プラージュも格段に明瞭になり、全体のコントラストが格段に向上、見える模様の量が体感で3~4倍上がったような感覚で以前とは比べ物にならないくらい表面模様がよく見えるようになりました。ダブルスタックになると見え難くなると予想していたプロミネンスもそのままよく見えます。

Hα太陽望遠鏡は当たりハズレが多く、個人輸入ではハズレをつかまれ易いなどあちこちで脅し文句を見ましたがwショップから当たりの個体を選んで購入する事ができない以上、当たりハズレを引く可能性は個人輸入でも変わらないと踏んで買ってみましたが特に問題無く見えて安心しました(勿論壊れた時は自分で海外ショップと交渉する必要がありますが)。

出来ればこの太陽を双眼視したいところですが、かなり繊細な製品である事には違いなさそうですので、あまり危ない橋を渡りたくないので悩ましいところです。

その後双眼装置での運用が可能になりました。
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Celestron C6AL-XLT [天文>機材>望遠鏡]

ポルタに載る最大口径の鏡筒として個人輸入で手に入れました。15cmの口径ながら全長が短いので真上に向けても架台や三脚と干渉しません。ファインダー、天頂ミラー無しの本体のみの重量も約3.3kgと軽く、ポルタで高倍率を掛けてもFC-100DLに比べると揺れがかなり少なくて済みます。外観に高級感はありませんが、値段を考えると良く出来ています。

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補正板は黄緑っぽいコーティング色でALTER-7に比べるととても透過率が良さそうに見えます(補正板の厚さの違いもあると思いますが)。Bob's Knobsを装着した事で光軸調整が格段にやり易くなり、調整をすると劇的に高倍率性能が上がり、MarkV双眼装置で170倍位が丁度良い見え味で、高倍率の伸びは流石にFC-100DLに比べると落ちますが、シャープネス、コントラスト共に悪くなく、土星は本体模様にカッシーニ、本体も丸く見え、環の前後も判別でき、遠ざかりつつある土星本体より小さくなった火星もヘラス平原、大シルチスの形状、北極冠など判別できました。

この筒はポルタでの星雲星団観望目的で手に入れたので、15cmのシュミカセと言う先入観で高倍率性能には全く期待していなかったのですが、こんなにまともに見えるとは正直驚きました。またシュミカセで高倍率と言えばミラーシフトと言う単語だけは知っていましたが、ピント調整も非常に滑らかでミラーシフトって何?と言った感じでバックラッシュも無くALTER-7より具合が良い位です。球状星団、散光星雲なども見ましたが、口径なりの十分な見え味です。

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接眼部は基本的に31.7mm径を想定していますが、2インチのシュミカセアダプターが装着できるので、2インチ天頂ミラーに2インチアイピースを普通に使っています。但し、本体の開口部の口径が3cm弱と小さく、2インチアイピースなんぞ付けたら盛大にケラレるだろうと思ったのですが、2インチ天頂ミラーの入り口から覗いてみるとぎりぎり補正板の端まで見えてる感じで、ケラレていても大した量では無いだろうと思って使っています。

ファインダーに関して元々の取り付け位置がポルタに装着すると左下に来てしまいそのままでは使えませんが、ファインダーを取り付けるネジ穴が他の場所にも用意されていて、今回はポルタに装着した場合ファインダーが左上に来るように付け替えました。またファインダーは例によってビクセン規格ものを使いたかったので、BaaderのDOVE-Bと言うファインダー台座に換装しています。

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収納ケースはミニボーグ60ED-BINOで使用しているアルミケースを見て、これにぎりぎり入るんじゃ?と試したところ、かなり無理矢理な気がしますが(ネジやファインダー台座など本体から飛び出る部分がケースの内側に当たって削れていますw)ぎりぎり収まりました。ケース内側に元々張ってあるクッション以外に緩衝材を入れる余裕が全く無いので、この状態で輸送業者に運ばせる事は厳しそうです。

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想像以上の光学性能に良くできた本体構造、機械動作を考えるとかなりコストパフォーマンスの良い鏡筒と思います。これにポルタに載る重量にコンパクトさを兼ね備えた、入門用やお手軽星見用として持ってこいの鏡筒では思います。

FC-100DLブランカ70EDTとの比較観望の様子はこちら


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タカハシ FC-100DL [天文>機材>望遠鏡]

FL-90TSA-120あるのに10cmアポ必要?と悩みましたがポルタに載る5kg以下クラスで惑星が一番良く見える、と言う位置づけの筒が欲しくなり、タカハシのフローライト長焦点で軽く、何より100台限定の言葉の誘惑に負けました;

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月惑星を見た印象では高倍率性能は非常に高く、TSA-120とサイドバイサイドで比較しなければ明るさ以外ではそんなに見え味変わらないんじゃ・・・と錯覚するほどです。シーイングが良ければ250倍、300倍まで掛けても破綻しない感触でそれだけ像がシャープです。

焦点内外像を見ると殆ど対象で、内像の方がややくっきりしていてやや負修正気味かも知れませんが、内輪の明るさにムラは無く、歪みの無い同心円で球面収差補正は文句無いレベルではないかと思います。光軸も微塵も狂っておらず流石タカハシと言ったところです。

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使い勝手の面で気づいたところではバックフォーカスがTSA-120より若干少なく、MarkV双眼装置純正2.6xバローでピントが出ません。裏技的なハイペリオンズーム2.25倍バロー(実質約4倍)を使えばピントが出ますが、これを知らない人はMarkVでの観望は困るかも知れません。

見え味には文句なしですが、ポルタでの運用は揺れで厳しく、その後架台をAPZポルタにアップグレードして改善しましたが、ポルタに載る条件で選ぶならFC-100DC/DFの方が適しているかも知れません。なお鏡筒バンドはK-ASTECのTB-95+アリガタDP45-125を使い軽量化を図っています。

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分かっていた事ですがこの鏡筒のお陰でFL-90の出番が殆ど無くなってしまいました。FLの光学性能も高く、FCより若干軽く、大きさも二回りくらい小さいのでお手軽観望用としての適正は高いのですが、同じ架台に載るなら良く見える方を出したいのでFLの処遇が悩ましいところです。

またソフトケースはamazonで見つけたφ16×90cmのケースがこれ以上なくジャストフィットでした。FCの出番が多いのはこのお陰も大きいです。

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期待した通りのとても優秀な鏡筒でTSA-120の出番すら減るほどで、観望に引っ張り出す労力に対しての見返りの大きさでは手持ちの筒の中では一番かも知れません。

ファーストライトでのFL-90Sとのサイドバイサイド比較観望の様子はこちら

TSA-120とのサイドバイサイド比較観望の様子はこちら

C6ブランカ70EDTとの比較観望の様子はこちら

ALTER-7との比較観望の様子はこちら

ロンキーテスト実施の様子はこちら


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ミニボーグ45ED-Hα太陽望遠鏡 その1(Coronado SolarMaxII-40/BF5フィルターセット導入篇) [天文>機材>望遠鏡]

Hα太陽望遠鏡の定番と言えばP.S.T(以下PST)ですが望遠鏡をこれ以上増やすのは家族の目が厳しいので、
手持ちのミニボーグ45EDにマッチするコロナドのHα太陽フィルターセット(Coronado SolarMaxII-40/BF5)に目をつけ、多少円高に振れた頃合いを見て個人輸入で入手。コロナドブランドですがMeadeの製品として売られている事を知りました。

セットは専用ケースに収納されています。ブロッキングフィルター(ダイアゴナル)の射出口径は製品名の通り5mmしかありませんが、ミニボーグ45ED程度の焦点距離(325mm)であれば十分の余裕があり、対象を視野の中心で捕らえる限りケラレや周辺減光が起こる事はありません。PSTと口径は同じですが、半値幅0.7ÅとPSTの1.0Åより若干狭いのでミニボーグ45EDの優秀な光学系との組み合わせで良像が得られる事を期待しました。

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ミニボーグ45EDの対物フードにはφ52mmフィルターネジが切ってありここにメインフィルターを直接ネジ込みできます(ネジピッチは違うようですが十分深くねじ込めます)。実際の見え味は第一印象で太陽の外縁にはプロミネンスが飛び出てるのははっきり分かりましたが表面模様が判然とせず、Hα太陽望遠鏡は当たり外れが大きいとよく言われるので心配しましたが、何度かじっくり見ている内に暗い線状のダークフィラメントや黒点周りには白く光るプラージュと思しきものも確認でき一安心しました。チューニングダイアルとチルトダイアルで調整するとプラージュが消えて表面の細かい模様も見えてきて、ネットの他の方のインプレを見る限り十分な性能は出ていると感じます。ただ筒先に手を伸ばしてダイアル調整するのは結構面倒くさいです。アイピースはナグラー9mm(36倍)かXW7(46倍)辺りを使っていますが、口径的にこの位が丁度良い感じです。

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パーツ構成は以下のようになっています。

・Coronado SolarMaxII-40mmメインフィルター
・BORG ミニボーグ45EDII対物レンズ【2046】
・BORG ミニボーグ鏡筒【6160】
・BORG フィルターBOXn【7519】
・BORG M57/60延長筒M【7603】
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG 2インチホルダーSII【7504】
・TeleVue 2インチ-31.7mmアダプター
・Coronado BF5ブロッキングフィルター

メインフィルターがかなり重く、ダイアゴナル(BF5)が軽いのでヘリコイドは鏡筒手前側に持ってきました。フィルターBOXnとM57延長筒Mはまとめて延長筒Lに置き換えができるのですが、夜観望モードとの切り替えの都合の関係でこの形に落ち着きました。

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Hα太陽観望は見えるものが観る度に変わるのが面白い事も去る事ながら、昼間に夜の惑星観望と同じ感覚で星見ができるのが何とも不思議な気分で、太陽一つと言えども観望対象が時間的に大きく広がり、情報量が多くて楽しめる観望対象が増えたのが大きな収穫でした。

その後ダブルスタック仕様にアップグレードしました。
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TSA-120 vs FC-100DL [天文>機材>望遠鏡]

ようやく寒さも和らぎシーイングの良い日が徐々に増えてきて、FC-100DLで観る見頃になった木星も回を重ねる毎に良く見えて、これってTSA-120並みに見えてるんじゃ?と思える日もあったので実際にサイドバイサイドで見比べてみました。

アイピースはMarkV双眼装置TV PL15mm4倍バローで焦点距離が900mmで同じなので約240倍での見比べでしたTSAでじっくり観てると流石TSAだなあと思わせる見え味ですが、FCに移動するといやでもそんなに変わらないんじゃ・・・と思わされ、またTSAに戻るとやっぱり違うよなーと言った感じで2台の間を行き来してましたw 解像度ではTSAが一歩二歩リードする感じでしたが、両方ともシャープネスが良いのでFCがぱっと見劣る感じでもなくコントラストも同等で、ストレールレシオ99.2%の12cm3枚玉と同97.5%の10cm2枚玉と言うスペックから見ればFCが敵う道理も無いはずですが、そこそこ良い勝負できてるFCの性能に正直驚きました。持ち運びでFCはTSAの体感1/3位の軽さに感じますので、パワーウェイトレシオ(←?)ではFCが上かも知れません。ここぞと言う時はやっぱりTSAですが。

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ミニボーグ60ED-BINO [天文>機材>望遠鏡]

ミニボーグ45ED-BINOでイーソス17mmで観たアンドロメダ大星雲がとても綺麗で、写真をかなり薄くしたような、それでも写真のイメージに近い姿を拝めたので、その時もうちょっと見えたらなあ・・・と思い、その時口径のアップを考えたのですが55FL-BINO計画は周辺像の崩れが気になり断念したのでよりFの長い60EDなら・・・と考えたものの、このEMSを使わないBINOでは60ED対物レンズの最大外径68mmがネックで、これだと目幅の広い人しか使えないよなーと思いながらも目幅70mmある自分的には問題ないのと、60EDもディスコンが決定していたので今作らないと後悔しそうとの思いから口径アップグレードに挑む事になりました。構成は、

・BORG ミニボーグ60ED対物レンズ【2260】(延長筒は取り外し)
・BORG M57→M57ADII【7458】
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG ミニボーグ鏡筒【6160】
・BORG フィルターBOXn【7519】
・BORG M57→2インチオスAD【7502】
・スタークラウド SC2インチ90°正立プリズム(シュミカセネジ仕様)

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60EDはF5.8なのでLVW42mmだと有効最低倍率を僅かに下回るのと周辺像に不満があった事からペンタのXL40に買い替えましたが周辺像がかなり改善して、ナグラー9mmで38.9倍、実視界2.11度、イーソス17mmで20.6倍、実視界4.86度、XL40で8.8倍、実視界7.43度と45EDより実視界はやや狭くなりましたが、見え味と口径を考えると満足の行く組み合わせとなりました。55FLでは気になったイーソス17mmでの周辺像の崩れもこちらでは感じられず一安心です。

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ちょっとだけの改善点としてドロチューブにスケールを貼ってみましたがこれで劇的に使い勝手がよくなりました。

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口径をアップしても45ED-BINOで使っていたアルミケースがそのまま使える、と言うかよりジャストフィットな感じです。

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その後ファインダー台座を取り付けしました。
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テレコンバージョンレンズ色々 [天文>機材>望遠鏡]

ネットでテレコンビノの記事を見ていて、ワイドビノより良く見えるとの評判を目にしてどんなものかと興味が湧き、ピント調整機構が無いのに使い物になるの?と疑問に思いつつ、まずは一番評価の高かったニコンTC-E2を手に入れたのがテレコン沼にハマるきっかけでしたw

以下今回ピックアップしたテレコンで、右上がSONY VCL-2052K、右中央がニコン TC-E2、右手前がSONY VCL-2037K、中央奥がSONY VCL-1437H、中央真ん中がSONY VCL-1546A、中央手前がSONY VCL-1452H、左奥が大きさの参考に笠井ワイドビノを並べています。

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・ニコン TC-E2
このくらい低倍率になるとピント調整って無くても何とかなるんだなーとまずはテレコンビノの有用性を確認。ワイドビノより見掛け視界は広いし(65度位)覗き易いし、像質も良いし、何でこの光学系にピント調整機構を付けてBINOとして売る人が誰もいないのか疑問に思うレベルです。(目幅の問題がありますが)ただ他のテレコンと比べると目位置は多少シビア?な感じで中央に目を持っていかないと像が大きく崩れます。

・SONY VCL-1546A
BINOにするならTC-E2でFAな気がしましたが、光害地で星座を確認する用途ならBINOでなくても単眼で良いのでは?対物レンズもアイレンズももっと大きいテレコンならより見掛け視界に実視界も広く、覗き易いものがあるのでは?と考え、双眼を意識しない大きなテレコンを覗いてみたくなり、調べた中で対物レンズが大きそうなこのテレコンをチョイス。見掛け視界は70度位で倍率が低い分実視界がTC-E2より圧倒的に広く、これ中々いいんじゃない?とますますテレコン沼にハマる事に。

・SONY VCL-1452H
1546に味を占めてもっと倍率低ければ、より広い実視界が・・・と考え次に選んだこのテレコンですがこれは大当たりでした。対物レンズは1546より小さいながらもアイレンズも含めて曲率が大きく、見掛け視界は1546を上回り90度程度あります。何より1546よりヌケが良く周辺像も良く目位置にも寛容、これをBINOにできたらTC-E2とはまた違う用途のすごいBINOになりそうな予感です。最大径φ83mmくらいあるので切断加工必須ですが;

・SONY VCL-2037K
超低倍率テレコンは1452で満足な感じですが、倍率が1.4倍と低い分集光力が2倍と肉眼とあまり変わらないので、倍率が2倍なら集光力4倍となるので2倍テレコンでTC-E2より大きく、広い見掛け視界が見込めるものはないものかとこのテレコンをチョイス。TC-E2との見比べでは見掛け視界は同じくらいで周辺像の崩れや色収差が大きく、TC-E2を上回る部分は見られませんでした。

・SONY VCL-2052K
2037と同じ理由でより大きそうなこちらのテレコンを入手。テレコンの大きさはネットの画像では分かり難いですが、これは今回試したテレコンの中で一番大きく重かったです。見掛け視界は2037より若干広い(70度位)ですが、周辺像は同じような傾向。悪くは無いと思いましたが、この大きさ重さでは敢えてこれを選ばなくてもいい感じです。

・SONY VCL-1437H
1452は素晴らしいのですが、BINOにするにはでかすぎるので、同じ倍率で小さそうなこのテレコンを入手。今回試したテレコンの中では最小最軽量ですが覗いてみて、覗き易さも見掛け視界の広さ(70度程度)もまあまあですが周辺像の崩れが盛大で良像範囲が狭くて使えない印象です。

尚、これらの感想は昼の景色を見てのもので、夜星を見た場合には印象が変わる知れません。昼使えなくても夜は使えると言うケースは星見機材ではよくある事ですので。

以下は対物レンズの大きさ比較、左上から2052、TC-E2、2037、中央左から1437、1546、1452、下はワイドビノです。対物レンズが一番大きいのは1546で7cmくらいあります。

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以下は接眼側レンズの大きさ比較、並びは一緒です。

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今回試さなかったSONYの他のテレコンに関して、1546と1452との比較で像質の差が大きかったので、世代的に古めのテレコン(VCL-1446、VCL-1537、VCL-1552、VCL-1558、VCL-2046辺り)は選択肢から外しました。今回SONYのテレコンを集中的に試したのは形状がスマートで前後長が短めのものが多く(前後長が短い方が見掛け視界が広いのでは?と考え)他社製のものに比べて中古が安かったからですが、他メーカーでも良さそうなものがあれば試してみたいところです。

その後TC-E2をBINO化しました。

その後VCL-1452HもBINO化しました。
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ミニボーグ45ED-BINO その2 [天文>機材>望遠鏡]

ミニボーグ45ED-BINOの構成を以下にアップグレードしました。

・BORG ミニボーグ45EDII対物レンズ【2046】
・BORG M57/60延長筒S【7602】 ←変更
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG ミニボーグ鏡筒【6160】
・BORG フィルターBOXn【7519】 ←追加
・BORG M57→2インチオスAD【7502】
・スタークラウド SC2インチ90°正立プリズム(シュミカセネジ仕様)

主な変更点は鏡筒【6160】と2インチオスAD【7502】の間にフィルターBOXn【7519】を追加し、これに伴いM57延長筒をM【7603】からS【7602】へと短縮しました。実視界が広く取れるBINOなので大きい散光星雲観るのにフィルターを付けたいと思っていましたが、これにより迅速なフィルターワークが可能になりました。

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正立プリズムがシュミカセネジ仕様なので、フィルターBOXnをこの位置につけても干渉する事が無く、延長筒もMからSになった事で筒先が間延びした感じが無くなって見た目的にも良い感じです。

フィルターBOXnを追加するにあたり、鏡筒に取り付けた際にフィルターケースの引き出し位置が横にならないかどうか、もし横になると双眼の場合フィルターケースが取り出せなくなるのでそこを最も懸念したのですが、何とか運良く大丈夫でした。

またミニボーグ45EDのⅡになる前の旧45ED対物レンズは焦点距離300mmと現行の325mmより短く、より実視界が稼げる為手に入れば対物レンズを差し替える考えもありましたが、フィルターBOXnをつける事でこれ以上の光路長の短縮ができないので45EDIIの対物レンズが最適と言う結果に落ち着きました。Fの長い45EDIIの方が周辺像も多分良好なので。

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ミニボーグ55FL-BINO(未完成) [天文>機材>望遠鏡]

ミニボーグ45ED対空双眼望遠鏡を見直して、正立プリズムの寸法の都合上最小目幅が65mmなので、対物レンズをもっと大きくできないだろうか?と考えていたところにミニボーグ55FLの対物レンズの最大径が64mmと言う点に目が留まり、これにアップグレードできないかと考える事になりました。

とは言っても焦点距離が250mmと短いので今使っているミニボーグ鏡筒は使えないのですが、ふとボーグのHPを見ていてM57延長筒に台座を付けたパーツのDZ-2【7517】の存在を知り、これを使えば光路長を大幅に短縮可能では?と思いつき、一気にBINO化が現実味を帯びてきました。

他の部分も光路長をを減らす為、正立プリズムとの接続は2インチホルダーSSII【7501】を使い、ヘリコイドは45EDのM57ヘリコイドSを流用、双眼で左右のヘリコイドが干渉しないように前後にずらす為、延長筒として2インチホルダーSS【7506】を使い、

・ミニボーグ55FL対物レンズ【2555】
・M57ヘリコイドS【7757】
・2インチホルダーSS【7506】
・DZ-2【7517】
・2インチホルダーSSII【7501】
・スタークラウド SC2インチ90°正立プリズム(通常バレル仕様)

と言う形が出来上がったのですが、これでもバックフォーカスが足りずにピントが出ませんでした。そこでDZ-2がM57の60mmの延長筒に台座を付けたものだったので、これを40mmに出来ないかと、M57/60延長筒M【7603】を台座に付ける手段を考え、加工は極力避けたかったのですが、2箇所バカ穴を開けてネジとナットで留める形で光路長40mmの改造DZ-2が出来上がりました。

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これを使う事でバックフォーカスの問題は解決し、むしろ短くなりすぎたので、もう一つ2インチホルダーSSを追加、

・ミニボーグ55FL対物レンズ【2555】
・M57ヘリコイドS【7757】
・2インチホルダーSS【7506】
・2インチホルダーSS【7506】
・DZ-2【7517】改(光路長40mm)
・2インチホルダーSSII【7501】
・スタークラウド SC2インチ90°正立プリズム(通常バレル仕様)

と言う構成で一応の完成(片側だけ)を見ました。

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光路長の調整は2インチホルダーSSの2個直結で22mmのところを、2インチホルダーSS+M57/60延長筒SS【7601】にすれば23mm、M57/60延長筒SSの2個直結なら24mm、2インチホルダーSS+M57/60延長筒SS+スペーサー2mm(60Φ)【7879】で25mmなど微調整が可能です。

低倍率用のアイピースはLVW42mmだと有効最低倍率を下回り、実視界は11.8度と広大ですが実質口径が41.8mmとなり45EDを下回ります。ここで目をつけたのがバーダーハイペリオンアスフェリック36mmで、実視界は10.4度で実質口径が48.7mmとなり、45EDにLVW42mmを使った時の実視界も口径も上回るので、これなら45EDから55FLに完全に乗り換えられると考えました。

そして厳寒地の寒い中、天の川の見えるところで55FLと45EDを並べての星像チェックを敢行して計算外の事態が・・・

55FLの周辺像が悪い・・・orz

55FLはF4.5なので厳しい予感はしていましたが、地上風景を見る限りでは問題なかったので期待していたのですが、ハイペリオン36mmで見ると良像範囲は5割位?で45EDにLVW42mmの組み合わせと比べても狭く感じ、55FLは実視界は広いですが、使える実視界は45EDより狭い印象で、追い討ちを掛けたのがイーソス17mmでの比較で、45EDでは周辺までほぼ点像ですが、55FLだと8割位から周辺が崩れます。周辺像が気になる自分的にはこれはちょっと耐えられないと感じました。口径が大きいので星が多く見えるのは非常に魅力だったのですが・・・

と言う訳で55FL-BINO計画はここで白紙撤回となりました。

周辺まで気持ちよく見える前提で、超広視界対空双眼視を楽しむなら対物はF値に無理が無い45EDがベターとの結論で元の鞘に収まった次第です。
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FC-100DLファーストライト [天文>機材>望遠鏡]

FC-100DLが到着したので先日OHしたFL-90Sと見比べました。対象は月。シーイングが良好で双眼装置で最高倍率を掛けた状態でもまだ余裕があったのでNZ2-4mmに切り替えて焦点距離2mm(FC-100DLで450倍、FL-90Sで405倍)でクレーターの淵や内部の山、微細クレーターなど見比べ、これでも破綻せず、同じ口径比F9なので明るさは同じはずですが、ぱっと見FCが明るく見える印象。FLもシャープネスでは負けておらずNZの4mmの方ではあまり差は無いかな?と感じましたが2mmの方で何回か見比べてやはりFCの方がじわじわ細かいところが良く見えてきました。見比べるほどFCのが良く見えて口径1cmの差はぱっと見小さいようでよく見ると大きいようです。唯一色収差だけはFCの方がクレーターの淵の山が赤っぽく見えるような気もしましたが色収差では無いような気もしますし何とも言えません。今日見た印象では、

・解像度:FC≫FL
・シャープネス:FC=FL
・コントラスト:FC=FL
・明るさ:FC>FL
・色収差:FC≦FL?

と言ったところです。

夜中に木星も観てみましたがFCが圧勝と言う程ではないですが(シーイングもあまり良くなかったので)、概ねFLより良く見えた印象でシーイングが良ければもっと差は開くかも知れません。色収差はどちらも特に感じませんでした。

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タカハシ TSA-120 [天文>機材>望遠鏡]

GP2に載る惑星が一番良く見える鏡筒を求めてこの製品に目に留まり、某ランキングではALTER-7と同等の評価だったので悩んだのですが、スターベース名古屋のHPに書かれた『TOAシリーズの廉価版と言うには相応しくないほどの高性能機』の謳い文句に惹かれ、『いつかはタカハシ』の想いを叶える為笑、これが最後の鏡筒!と言い聞かせて清水ダイブで購入。

北海道にはタカハシ製品を直で見られるようなお店は無く、天文活動を一人で行ってきた自分にはタカハシ鏡筒は今まで一度もお目に掛かった事が無かったので、正直どれ程の性能なのか疑心暗鬼なところもありましたが、実際手にしてみてまずその造りの良さや品質面で非の打ち所が無く、買うと何かと品質面で不満が出る中華製とは真逆で、日本製の良さを再認識させる持つ喜びを感じられる製品だと思いました。

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まず地上風景を見てみて、以前所有していたビクセンED-130Sは高倍率で遠くの木の葉などを見るとピントの山がはっきりしないややぼやけた像で、一緒に見比べていたFL-90Sに負ける見え味だったのですが、TSAはFL-90のシャープネスをそのままに口径をアップした見え味で、口径が大きくなればそれだけ収差も大きくなり、精度良く作るのは大変なはずなのでこれは凄いと驚きました。

火星木星土星を見てまず感じたのがピントの山の鋭さで、ピント合わせでこれまで使ってきた鏡筒と比べて少ない行き来でスパッと合わせられるのも驚きでした。個人的に惑星観望は双眼装置の使用が前提で、この場合組み合わせるアイピースの都合で最高倍率を300倍までしか掛けられないのですが、空の条件の良い時はもっと倍率が欲しいと感じる事も多々あります。このクラスでは比較的細い鏡筒と言う事でコントラストの部分で不利になる前評判を聞きましたがそこに不満を感じる事もありません。

また恒星で焦点内外像を見るとやや負修正気味ですが歪みなどは感じられず、光軸もきっちり合っています。光学性能だけでなく、組み付け調整の精度の高さも流石タカハシと思わせます。

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双眼装置を使う上でバックフォーカスがどの程度あるのか分からなかったので合焦するかが気になっていましたが2.6xバローで普通に使え、2インチも含めた手持ちのアイピースは全て合焦し、ドロチューブのストローク量やバックフォーカス量も適正で、ラックアンドピニオンの合焦機構もとてもスムーズで、使い勝手に関する細かい部分まで良く考えられて作られていると感じました。

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こうなるとこれ以上見えるとされるTOA-130が気にならないでもありませんが、TSAの軽さは何物にも変え難く、温度順応の面ではTSAであっても冬の北海道では時間が掛かりますので、扱い易さで上回るTSAはトータルバランスに優れた傑作鏡筒ではと思います。初めてのタカハシ鏡筒でしたが満足度は高く、今後はタカハシ信者になりそうな勢いですw

FC-100DLサイドバイサイドで比較観望してみました。

その後鏡筒バンドを軽い社外品に換装しました。

その後鏡筒バンドをビクセンの鏡筒バンドに換装しました。

その後中華製のアリガタプレートキャリーハンドルに交換しました。
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INTES-MICRO ALTER-7 [天文>機材>望遠鏡]

GP2に載る口径の大きい鏡筒を探す中でC8とALTER-7に絞り込んで、C8の口径と安さは魅力だった(特に価格は3倍差→その後価格改定で5倍に;)のですが、ALTERのカセグレン鏡筒としてはコントラストが高く、高倍率性能が高いとの評判と(C8も低くは無いようですが)、ロシア製と言うマニアックな出で立ちに惹かれ笑、笠井で特価品で出たところを思わず衝動買いしました;

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高倍率性能に関しては以前所有していたビクセンED-130Sと土星木星を比較して明るさはED、シャープさはALTER、コントラストは互角と言う印象、FL-90Sとの比較ではシャープさはFL、解像度はALTER、コントラストは互角、TSA-120との比較ではTSAが総じて上回っている印象です。低倍率で他の鏡筒とは比較していませんが、M42などコントラストが高くガスの濃淡が良く分かる見え味で球状星団も解像度高く見えます。

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ALTERの良さは光学性能も去ることながら、バランスの良い使い勝手の良さだと感じています。温度順応に時間が掛かるとされるマクストフながら18cmと言う程よい口径で全系貫通換気ファンも装備されている点、光軸が狂い難く、メンテナンスが楽で性能が出し易い点、ユーザーで用意すると何かと面倒なフードが標準装備されている点、合焦機構がヘリコイドによる主鏡移動でシュミカセのようなミラーシフトが無い点、本体上部にキャリングハンドルが付いているのがとても扱い易く、キャリングバッグも装備されていて運搬が楽な点などユーザーフレンドリーな要素が多く、カセグレン式本来の扱い易さも相俟って低倍率から高倍率までそつなくこなす万能鏡筒と言う表現が相応しい良く出来た望遠鏡だと思います。

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GP2で使うにはやや過積載ではありますが、ロングウェイトシャフト使用で2.8kg+3.7kgでバランスします。

FC-100DLとの比較観望の様子はこちら

C8に買い替えようかと思ったもののALTERの良さを振り返ってみて思い止まりました。
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ミニボーグ45ED対空双眼望遠鏡 [天文>機材>望遠鏡]

ミニボーグ45EDを2本使用したEMSを使用しない対空双眼望遠鏡です。鏡筒の構成は対物側から、

・BORG ミニボーグ45EDII対物レンズ【2046】
・BORG M57/60延長筒M【7603】
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG ミニボーグ鏡筒【6160】
・BORG M57→2インチオスAD【7502】
・スタークラウド SC2インチ90°正立プリズム(シュミカセネジ仕様)

となっています。

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この双眼鏡を作るきっかけは以前Howie Glatter社のHα太陽望遠鏡P.S.T.を双眼化する土台(Solar Binocular Telescope Platform)を個人輸入した際に、造りが非常に良いのでこれに2インチ正立プリズムにミニボーグを組み合わせればEMSを使用しない、2インチアイピース交換可能な正立対空双眼望遠鏡が作れるのでは?と言うアイデアを思いつきずっと暖めていたのですが、昨今BORG製品のラインナップが著しく変更されていく中でミニボーグ45EDIIがディスコンになると知り、その時対物レンズの在庫がまだあった事から急遽計画を実行する事になりました。

ミニボーグ鏡筒も【6160】から新ミニボーグ鏡筒のDX-SD【6011】にモデルチェンジされており、当初は新型の方で作るつもりでしたが双眼化するにあたっていくつか問題に行き当たりました。ミニボーグ鏡筒はピント合わせを摺動で行いますが、旧型は対物側が動くのに対し、新型は接眼側が動きます。接眼側にはプリズムや2インチアイピースなど重量級の接眼アクセサリーが付くので摺動で動かすには微妙な調整が難しく、また摺動させた場合にドロチューブが少しでも回転してしまうと左右の光軸がずれてしまいます。この点旧型は台座からM57→2インチオスADを経由してシュミカセネジ仕様の正立プリズムに直結すれば接眼側パーツはネジ締め付けで固定され、摺動で動くのが対物側なのでピント合わせで光軸が狂う要素がありません。

もう一点はドロチューブ固定ネジが新型は接眼側から見て鏡胴左下に存在し、双胴にした場合に間にネジが挟まる為目幅を縮められれず、背の低いネジをホームセンターで探して干渉の影響を少なくする事は出来ましたが、やはりネジの位置に指が届き難いので、ドロチューブに接続するアクセサリーの重さもあってしっかりした固定も難しいものがありました。一方旧型は固定ネジが上にあるので双眼化してもネジが干渉する事がありません、ので新型鏡筒を2本購入して色々試しましたが結局は手放して旧型を入手する事になりました。

ピント合わせに関して、粗動は摺動で、微動はヘリコイドでと考えていていたものの、いざ探してみるとヘリコイドの多くも生産終了となっていて、現行品のM57ヘリコイドDXII【7761】が外径73Φとの事で双眼を想定すると目幅的に厳しく、旧製品のM57ヘリコイドSをオークションで入手しました。これでも外径67Φですが取り付け位置を前後にずらす事で間隔を63.5mmまで縮められます。

正立プリズムはスタークラウド製SC2インチ90°正立プリズムのシュミカセ仕様のものを使います。通常仕様だとバレルの長さ分光路が消費されピントが出ない可能性があり、接続がネジ直結の方が接眼側パーツ全体の固定がしっかりする上、重心も対物側に寄るので架台に載せた時の安定性も高まります。またアイピース固定ネジが右側にあって双眼化すると間にネジが挟まりますが、この正立プリズムはスリーブが内部でネジ止めされていてこれを緩める事で固定ネジ位置を反対側に回転させる事が無加工で可能です。ただアイピース差込口周辺が少し太くなっており外径は65mmあります。よってこの双眼望遠鏡の目幅の最小幅は65mmとなります。

使うアイピースに関しては最低倍率用にはLVW42mmを使い、倍率7.7倍、実視界8.4度となります。45mmの口径でこの実視界、おまけに対空双眼と考えると他ではちょっとないスペックになります。(それが狙いですが)ただ良像範囲が7~8割程度でこれを超えると大きく崩れるのは少し気になるところです。中倍率はイーソス17mmを使って19.1倍、実視界5.23度で、見掛け視界100度の双眼視をどうしても体験したかったのですが、これは素晴らしいの一言です。アイピースに目を近づけると像がレンズの中から飛び出てくるように見え、他のアイピースでは味わえない大迫力の星の海に圧倒され、この為だけにこの双眼望遠鏡を作って良かったと思いました。高倍率はナグラー9mmを使い、36.1倍、実視界2.27度となりますが、視軸が比較的ずれやすい事を考えるとこの位が扱い易い上限の倍率かと思います。対物の性能的にはまだいけそうですが、これ以上の倍率を使うなら望遠鏡で双眼装置を使う方が良いでしょう。

こうして出来上がったミニボーグ対空双眼望遠鏡ですが2インチ最大視野を使った超広視界低倍率観望、見掛け視界100度双眼視の大迫力などが味わえる点で他の機材にはできない事をやってのける唯一無二の機材となりました。不器用なので望遠鏡を自作しようと思う事はない自分ですが自分で選んだ部品を組み合わせて目的の機材を作り上げると言うのはいつもと違う面白さがありました。尚且つ良く見えて実用性も高いので満足度は高いです。

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その後、対物レンズをミニボーグ55FLにアップグレードしようと試みましたが、やはりこちらが良いと言う結論に落ち着きました。

その後、フィルターワークを可能にするアップグレードを行いました。

その後、対物レンズをミニボーグ60EDにアップグレードしました。

その後、正立プリズム部分の部品を切削加工し、このビノの最小目幅を63.5mmに短縮しました。
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