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2021年5月26日 皆既月食 [天文>日記]

今回の皆既月食は部分食の開始が早く、日没から見張っていて月の姿が確認できた時には既に大きく欠けていました。

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この事を予見して早めに望遠鏡を設置したのですが、暫く月観望をしていなかったので月の昇る位置を大きく見誤り、全く月が見えない位置にポジショニングしてしまい頭を抱える事に。そうこうしていると父親が二階ベランダでデジカメで撮ろうとしていたので、そんなんじゃ撮れないってー!あー撮れた撮れた!双眼鏡だともっと綺麗に見えるよ!などと遊んでいる内に食は進み、もうこのまま軽く済ませてしまおうかと思いましたが、日食とは違い月食は比較的時間的余裕がありましたので、意を決して望遠鏡を設置し直す事にしたのでした。

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今回満を持して持ち出したのがこのFL-90Sのオフセット双眼望遠鏡です。まだ細かいところが未完成ですが丁度皆既中の月の姿を見て、この望遠鏡のポテンシャルの高さを実感出来たのが収穫でした。これだけ見えてるならスマホコリメートでも結構写るのでは?と挑んでみましたがちょっと厳しかったです;

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今回の月食はスーパームーンと重なる珍しい現象だったとの事で、ニュースでの取り上げ方もいつもより大きく感じられ、コロナ禍で多くの人々がストレスに晒される中、癒しをもたらしてくれる天文趣味の有難さを再認識した次第です。

拡大撮影アダプター流用自作可変バローレンズ [天文>機材>バローレンズ]

個人的に高倍率観望は双眼装置+中焦点アイピース+バローの組み合わせで行うスタイルで、単眼での観望を殆どしない関係で現在短焦点のアイピースを持っていないのですが、それでもたまに単眼で高倍率を出したい状況でどうするかを考えた時に、やはり大量の12mmのクラシックアイピースを持っているのでこれを活かさない手は無いと感じ、単体の高性能短焦点アイピースに手を出すよりはバローで倍率を出す方法が自分にとっては得策と判断しましたが、個人的に12mmを3~4mm程度のアイピースとして使用したいと考えた場合、市販品でよく見かける3倍バローでは倍率が足りず、かと言って5倍では倍率が高すぎる事情から適当な倍率のバローの先端(レンズ)部分と適当な長さの31.7mm径のスリーブ延長筒の組み合わせで欲しい倍率を手に入れようと思い至ったのでした。

ネットで延長筒を物色していて目に付いたのが割とありふれた拡大撮影アダプターで、長さが可変なので倍率も可変できるのが魅力に感じ、これの光路長が丁度Mk-V双眼装置の光路長(120mm)前後だった事から、これに適合するバローとしてビクセンの2xバローが丁度良さそうに思えましたが、外観からこれと同じOEM製品では無いかと推測してより価格の安いSVBONYの2xバローを手に入れて、接眼側にはM42-31.7mmアイピースアダプターを取り付けてみたのがこちらです。

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これが短縮時、

blw-dyv-h_2.jpg

これが伸長時、

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となります。早速ミニボーグ50-BINOを使ってこの拡大率を測ってみます。

・バロー無し

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視野円の直系は約69.5mm、

Omni PL12mm+バロー(最短時)

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視野円の直系は約21.8mm、
よって拡大率は、69.5/21.8mm=約3.19倍

・Omni PL12mm+バロー(最長時)

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視野円の直系は約18.5mm、
よって拡大率は69.5/18.5mm=約3.76倍

この結果12mmアイピースを約3.2mm~3.8mm程度の間で使う事が出来、狙い通りの拡大率が得られました。弱点はこれを単体の短焦点アイピースとして使うには全長が長い事ですが、頻繁に使う機会は無いと思われますので臨時用としてはこれで十分かと思っています。