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2023年12月01日北海道低緯度オーロラ観望 [天文>日記]

今年は猛烈な暑さでしたが11月を過ぎると急速に寒くなり、日本に四季なんてなかったんや!などと感じる今日この頃でしたが、この日も日が落ちると既に氷点下で部屋で暖房焚いてぬくぬくと過ごしていたところXで北海道でオーロラが出ているとの話題が上がっているのに気づき、えー今からかあ・・・もう見えないのでは?そもそも眼視では無理でしょ?などと思いつつ外はとても晴れていてこのまま寝てしまったら後悔するかもと感じ、ダメ元で双眼鏡のみ携えていつもの遠征場所に急遽出撃しました。

下調べゼロでしたので発生している場所がどの方向なのか全く見当が付きませんでしたが、まあオーロラなら北だろうと考えて肉眼と双眼鏡で眺めましたが判然とせず、これはやはり眼視では「見えなかった」の結論で帰宅しようかと考えたのですが、そうだスマホで試しに撮ってみようとシャッターを切ると何やら赤っぽい?ひょっとしてこれは?スマホで写るの??とテンションが一気に上がり、自称眼視派のプライドを捨てて笑バッテリーが切れるまで撮りまくりました。

その中で比較的綺麗に写っていると感じたのが下の写真です。

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・撮影日時:2023年12月1日22時31分
・カメラ:ASUS Zenfone3
・アプリ設定:ISO3200、露出5秒
・撮影場所:中札内村

この画角にステナビの星図を合わせてみたのが以下の画像です。

nk-arr231201_3.jpg

ほぼ真北の方角ですが、この写真だと一見街灯りの様にも見えて、実際この方向の30km向こうには地方都市が存在しましたので自分も撮っている時はオーロラかどうか疑心暗鬼だったのですが、この写真より幾分早い時間に撮影した別ショットを処理したのが以下の写真です。

nk-arr231201_1.jpg
・撮影日時:2023年12月1日22時17分

こちらは手振れが厳しいですがこの写真だとオーロラっぽい赤い縦方向の濃淡の構造がうっすらと確認できてこれは街灯りとは明らかに違うと感じられ、また帰宅後Xには道内各地で撮影されたオーロラ写真がいくつもアップされていてその写真に写っているオーロラの方角(背景の星の位置)を自分の写真と比較したところほぼ同じである事が確認出来て、これで自分が撮ったのもオーロラで間違いなかったと確信する事が出来ました。

眼視機材としてはWXSR2x54星座ビノのみを持っていきましたが、改めてオーロラ発生方向を見てもやはり判然とせず、南天と比較するとバックグラウンドに赤色成分が僅かに含まれているようにも思えなくもありませんでしたが低空の影響によるものかも知れず、見えたとは言い難い結果でしたがオーロラの光子は網膜にキャッチされていたはずですのでそれだけでも満足です。

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自分は子供の頃から皆既日食、南半球の星空、そしてオーロラの3つを見る事は長い間夢でしたが、大人になって慢性的な体調不良に見舞われて遠出が殆ど出来なくなってしまったので半ば諦めていましたが、ここにきてその夢の一つが地元で叶うとは思いもしておらず、人生生きていれば良い事もあるんだなあと今後生きていく励みにもなった今回の突発イベントでした。

ビクセン屈折鏡筒のSとMとLの基準を探る [天文>日記]

FL-90Sを眺めていてふと思ったのが、この鏡筒はF9で今のご時世では長焦点の部類と思うのですが、それでも型番の末尾に「S」が付いているのが気になり、ビクセンが鏡筒の長さ(F値)に対してSとMとLをどのような基準で割り当てているのか気になったので手持ちのビクセンのカタログを調べてみました。但し今回は主な屈折のみです。

《Newポラリス時代》
・パルサー102M:口径102mm、焦点距離1300mm → F12.7
・ポラリス60L:口径60mm、焦点距離910mm → F15.2
・ポラリス80M:口径80mm、焦点距離910mm → F11.4
・ポラリス80L:口径80mm、焦点距離1200mm → F15
・ポラリス90L:口径90mm、焦点距離1300mm → F14.4
・センサー102M:口径102mm、焦点距離1000mm → F9.8
・サターン102L:口径102mm、焦点距離1500mm → F14.7

・ポラリスFL-55S:口径55mm、焦点距離440mm → F8
・ポラリスFL-70S:口径70mm、焦点距離560mm → F8
・ポラリスFL-80S:口径80mm、焦点距離640mm → F8

《スーパーポラリス時代》
・スーパーポラリス60L:口径60mm、焦点距離910mm → F15.2
・スーパーポラリス80M:口径80mm、焦点距離910mm → F11.4
・スーパーポラリス90M:口径90mm、焦点距離1000mm → F11.1
・スーパーポラリス102M:口径90mm、焦点距離1000mm → F9.8

・スーパーポラリスFL-55S:口径55mm、焦点距離440mm → F8
・スーパーポラリスFL-70S:口径70mm、焦点距離560mm → F8
・スーパーポラリスFL-80S:口径80mm、焦点距離640mm → F8
・スーパーポラリスFL-90S:口径90mm、焦点距離810mm → F9
・スーパーポラリスFL-102S:口径102mm、焦点距離900mm → F8.8

《GP登場期》
・GP-ED80S:口径80mm、焦点距離720mm → F9
・GP-ED102S:口径102mm、焦点距離920mm → F9

・GP-FL80S:口径80mm、焦点距離640mm → F8
・GP-FL102S:口径102mm、焦点距離920mm → F9

アクロは割愛。GP登場のタイミングでFL102Sの焦点距離が900mm→920mmに変更されています。

《2002年カタログ》
・ED80S:口径80mm、焦点距離720mm → F9
・ED102S:口径102mm、焦点距離920mm → F9
・ED130SS:口径130mm、焦点距離860mm → F6.6
・ED102SS:口径102mm、焦点距離660mm → F6.5
・ED114SS:口径114mm、焦点距離600mm → F5.3

・NA120S:口径120mm、焦点距離800mm → F6.7
・NA130SS:口径130mm、焦点距離800mm → F6.2
・NA140SS:口径140mm、焦点距離800mm → F5.7

この頃FLシリーズ消滅。

《2007、2008年カタログ》
・A80SS:口径80mm、焦点距離400mm → F5
・A80M:口径80mm、焦点距離910mm → F11.4
・A105M:口径105mm、焦点距離1000mm → F9.5

・ED81S:口径80mm、焦点距離625mm → F7.7
・ED103S:口径103mm、焦点距離795mm → F7.7
・ED115S:口径115mm、焦点距離890mm → F7.7

ポルタが出てきた頃です。中華(Sf)鏡筒は除外。

《2011年カタログ》
・AX103S:口径103mm、焦点距離825mm → F8

ここから先は大きなラインナップ変更が無く、サンプルとしてはこの程度で良いでしょうか。

上記をまとめてみると、

・L鏡筒のF値の範囲:F14.4~F15.2
・M鏡筒のF値の範囲:F9.5~F12.7
・S鏡筒のF値の範囲:F6.7~F9

SS鏡筒はそれ以下と言った具合で、境目としては大雑把にL鏡筒はF13以上、M鏡筒はF9.5以上、S鏡筒はF6.7以上と言ったところかも知れません。ニュートンやカセグレンであればまた違う基準になっていると思います。今の短焦点写真鏡筒全盛のご時世ではSSS鏡筒の登場もありえるかも知れませんね(^^

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総アクセス100万PV突破+MY望遠鏡ランキング [天文>日記]

当ブログの総アクセスが100万PVを突破しましたので感謝絵を描かせて頂きました。

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一応証明写真(?)がこちらです。

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このブログは2015年の7月に始めて、50万PVが2020年の4月でしたのでその後閲覧ペースが若干上がった模様ですが、天体写真が殆ど無い天文ブログでありながらたくさんのお客さまに来て頂いて感謝しかありません。本当にありがとうございます。

機材欲が無くなれば更新が止まりそうなこのブログですが、慢性的に重度のポチリヌス菌に感染し、買わない買わない詐欺で周囲を欺いて、隙を見つけては清水ダイブをくり返す生活が続いていますのでまだ暫くは存続しそうな気配です。



折角ですのでここで唐突にこれまで自分が所有していた望遠鏡のランキングを発表したいと思います。自分は望遠鏡の性能は惑星(特に木星)を観る際に見え味を損なわない範囲で最高何倍まで掛けられるかを一つの判断基準にしています。故に高倍率性能のランキングと言えるかも知れません。

鏡筒名 点数 
 オライオンUK VX250L83点
 笠井 BLANCA-150SED79点
 タカハシ TSA-12074点
 タカハシ FC-100DL66点
 笠井 BLANCA-102EDP64点
 ビクセン FL-90S61点
 INTES-MICRO ALTER-760点
 セレストロン C6XLT56点
 笠井 BLANCA-70EDT54点
 ビクセン A62SS48点
 Zeiss C50/54046点
 ビクセン VMC110L35点

点数は完全に自己満足のフィーリングで付けていますので余り真面目に受け取らない方が良いかも知れません。ただ自分はこのブログで望遠鏡の見え味を評価する際、悪くなければ単に「良く見える」と言う表現を多用しますのでこれでは分かり難いかも知れず、各々の鏡筒に対してどの程度見えると評価しているかを知る上での参考程度に考えて頂ければ幸いです。

但し上のランキングは言ってみれば見え味だけで評価したものですが、望遠鏡のトータル性能のランキングとなるとまた話は違ってきます。例えば車にはパワーウェイトレシオと言う概念がありますが、自分も望遠鏡には見え味使い勝手レシオ(?)の様な評価基準を持っていて、例えば鏡筒の体積や重量は操作性や機動性と言った要素に影響し、また温度順応の早さ、シーイングの影響の受け難さと言った要素はその鏡筒の性能の出し易さに影響してきます。

個人的にこれらの要素と見え味(上の点数)の比で望遠鏡の総合性能を測るのですが、この考えで行けば文句無しの見え味ですがとにかく大きいVX250よりもベランダ観望も可能な150SEDが総合性能で上回り、その上を行くのはやはりTSAです。車で言えば余裕の走りを見せる大排気量車と小排気量ながら高性能を叩き出すチューニングマシンの違いの様なものでどちらが好みかは扱う人の使用環境や価値観などに左右され、一概にどちらが良いとは言えないところだと思います。

機材に対する欲求はその人にとっての最高の望遠鏡を手に入れたい欲求そのものであり、このブログがそのヒントや一助になればいいなあとの想いで今後も続けていければと思うところです。

天文ショップさんの送料比較(2022年8月時点) [天文>日記]

先日某天文ショップさんで注文した商品の送料に思うところがあり、各ショップさんの送料を比較してみる事にしました。自分がよく利用するショップさんのリンクも兼ねています。


 ショップ名
 (敬語略) 
通常送料(税込) 遠隔地送料 送料無料ライン 

 KYOEI東京660円1320円33000円

 KYOEI大阪660円1320円33000円

 EYEBELL550円(商品1万円未満)
1100円(1万~3万)
(同左)30000円

 シュミット770円1320円33000円

 国際光器770円990円25000円

 笠井トレーディング 無料(同左)

 スコーピオ800円
1300円(100サイズ以上)
1600円
2600円(100サイズ以上)
無し

 スコープタウン600円(同左)5000円

 スタークラウド700円(同左)10000円

 天文ハウスTOMITA 500円(同左)33000円

 アストロストリート650円980円(北海道、九州)
1500円(沖縄)
2500円(離島)
10000円

 スターベース東京 880円1320円33000円

上の表には書き切れなかった例外条件などもありますので、正確なところは各ショップさんのHPで改めてご確認ください。送料設定はそこそこのお店の事情もありますのであまりとやかくは言えないところですが、道民の自分的には遠隔地送料の罠によく嵌まっています笑

星ナビさんで当ブログが紹介されました [天文>日記]

星ナビ2021年9月号の「ネットよ今夜もありがとう」コーナーにて当ブログを紹介して頂きました。

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「もっと宇宙の話をしよう!」のTaizoさんよりバトンを受け継いで(その節は大変お世話になりました<(__)>)星ナビ編集部さんより250文字程度の紹介文の作成を依頼されましたが、ウケ狙いは止めて極力無難な紹介とさせて頂いたつもりです笑。

このブログを始めたのが2015年の7月ですのでもう6年も経つんですね。機材ネタメインの内容ですので、機材欲が無くなればネタ切れとなる排水の陣でブログを続けてきましたが、ここを見て下さる皆さんのお陰で未だモチベは継続しています。いつも本当にありがとうございます。

これを機に更なる内容の充実を・・・と言いたいところですが、あまり背伸びはせずに身の丈に合った、それでも訪れて下さる人にとって少しでも新たな発見が見つかる様な内容を目指しつつ、何より自分自身が楽しんで書けるブログを今後も目指したい所存です。


2021年5月26日 皆既月食 [天文>日記]

今回の皆既月食は部分食の開始が早く、日没から見張っていて月の姿が確認できた時には既に大きく欠けていました。

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この事を予見して早めに望遠鏡を設置したのですが、暫く月観望をしていなかったので月の昇る位置を大きく見誤り、全く月が見えない位置にポジショニングしてしまい頭を抱える事に。そうこうしていると父親が二階ベランダでデジカメで撮ろうとしていたので、そんなんじゃ撮れないってー!あー撮れた撮れた!双眼鏡だともっと綺麗に見えるよ!などと遊んでいる内に食は進み、もうこのまま軽く済ませてしまおうかと思いましたが、日食とは違い月食は比較的時間的余裕がありましたので、意を決して望遠鏡を設置し直す事にしたのでした。

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今回満を持して持ち出したのがこのFL-90Sのオフセット双眼望遠鏡です。まだ細かいところが未完成ですが丁度皆既中の月の姿を見て、この望遠鏡のポテンシャルの高さを実感出来たのが収穫でした。これだけ見えてるならスマホコリメートでも結構写るのでは?と挑んでみましたがちょっと厳しかったです;

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今回の月食はスーパームーンと重なる珍しい現象だったとの事で、ニュースでの取り上げ方もいつもより大きく感じられ、コロナ禍で多くの人々がストレスに晒される中、癒しをもたらしてくれる天文趣味の有難さを再認識した次第です。

2020/12/21 木星-土星超大接近 [天文>日記]

ここまでの接近は397年ぶりとなった木星と土星の世紀の超大接近ですが、普段視界が限られたベランダで惑星観望している自分的に木星土星の観望は10月頃で一段落し、その後火星の観望に注力していたので12月の下旬になっても木星土星がまだベランダから見えるのかどうかが不透明で、もしベランダから狙えないならお手軽観望で済まそうかなどと、この時点ではそこまでこの現象を熱心には捉えていませんでした。

しかし火星も次第に小さくなる中でこの現象が更にクローズアップされて改めて木星土星の位置を確認すると、確かに高度はどんどん下がってきていますが、それと同時に冬至に向かって日の入りもどんどん早くなっていったので当日ぎりぎりベランダから見えそうな希望が見えてきました。

ベランダで見られると分かれば俄然やる気が湧いてきて、基本写真はしない自分もスマホで撮ってみたいと考えましたが、高倍率の惑星をスマホで撮るのは自分には困難と思われたので、少ない観望時間をなるべく直接目に焼き付けたいとの思いもあり、そうだ、こんな時こそスケッチを取ってやろうと思い立ち、準備を始めたのでした。

以下最接近の一日前の12月20日に予行演習として観望している様子です。

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この写真ではかろうじて木星と土星が分離して見えていますがやはり非常に近いです。150倍の倍率でも同一視野に捉える事が出来てこれは凄いと感じ、急遽両親を呼び寄せてあまり関心が無さそうでしたが、これが如何に貴重な現象かを熱弁する事により多少満足してくれた様子だったので自分も満足しました。

これで翌日の最接近もより楽しみとなりましたが、この日のー5℃の気温の中での観望で少し風邪を引いてしまい、肝心の21日の観望はチラ見しかできず残念でしたが、実は22日も21日と殆ど変わらない接近具合なのを事前調査で知っていたので、目標を22日に切り替えて体調の回復に努めました。

以下、22日に再度挑んだ様子ですが、やはり20日よりは接近していてこの写真では分離しているように見えません(僅かに2つに見える??)。

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望遠鏡では250倍でも同一視野に収まっており、改めてこれは凄いと再び両親を呼び寄せて、20日との位置の違いや大きさの違いを体感してもらって、この貴重な体験を分かち合う事が出来て嬉しかったです。

幼少から惑星、特に木星と土星を眺めるのが何よりも好きだった自分にとっては正に夢の競演と呼ぶに相応しい光景で、こんな事が現実に起こるんだなあと不思議な感覚に見舞われ、少しでも記憶に刻み込んでおこうと、低空で隣家の屋根に隠れるまでの短時間でしたがその姿を堪能していました。

この時の接近の様子をスケッチしたのがこちらです。

2020年12月13日 月-金星接近 [天文>日記]

12月13日の明け方月齢28の細い月と金星がかなり接近しました。

太陽を覗くと明るさトップ2の天体のランデブーでしたのでスマホコリメートで撮影してみました。以下は時刻5:30頃、鏡筒はFL-90SACクローズアップレンズアイピースを使用。

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地球照もよく見えていました。

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普段は天体写真を撮ろうとは思わない自分ですが、天体イベントに関してはこうして記録に残せるのは嬉しいですね。

ネオワイズ彗星(C/2020 F3)を振り返る [天文>日記]

日本で観望できる彗星としてはここ十数年で最も明るいと評判のネオワイズ彗星でしたが、丁度梅雨時期に重なってしまった事で見たいのに見られない、頼むから晴れてくれとtwitterのタイムラインも阿鼻叫喚の巷と化し、良くも悪くも天文界隈を多いに盛り上げてくれました。

過去50年間を振り返って未だに語り継がれる程の大彗星と言えば、古くはベネット彗星(C/1969 Y1)、ウエスト彗星(C/1975 V1)、比較的近年では百武彗星(C/1996 B2)、ヘールボップ彗星(C/1995 O1)が4強と言っても差し支えないと思いますが、今回のネオワイズ彗星はこれら4強には及ばないとしても最大1~2等級程の明るさと立派な尾を見せてくれた事で天文ファンを魅了するには十分な彗星だったと言えるでしょう。

個人的にはこの彗星のまともな姿を2回拝む事ができました。北海道は梅雨が無いと一般的に思われているかも知れませんが道東、十勝に関してはこの時期は本当に晴れず、1~2ヶ月間で2、3回しか夜空が見えなかったと言う年も珍しくありません。

そんな中一回目は7月10日早朝、プリンス6.5x32双眼鏡で見つける事ができ、ダメ元でスマホ(Asus Zenfone3)で何度か撮影にトライした結果、かろうじて姿を捉える事ができました。撮影時刻は午前2時35分、5秒露出です。

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このスマホで星を撮ろうと思っても相当明るい天体でなければ写りませんので、薄明、低空の中でこの程度でも写ったと言うだけでも大(中?)彗星の証と言えると思います。この後12x36防振双眼鏡で見た姿が見応えがありました。

二回目の機会は7月19日に訪れました。この時は両親にも見せてあげたいと望遠鏡(ブランカ70EDT)を設置、ACクローズアップレンズアイピース(約10倍、実視界5度)で日没の空を捜索したところ、点に収束しないぼやけた天体がいきなり視界に飛び込んできて、この感じはもしや・・・?と念の為スマホコリメートで写真を撮りました。これが19時50分頃。

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その後暗くなってきて尾が見え始めたのでネオワイズだと確信できて改めて写真を撮りました。これが20時30分頃、5秒露出。

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この時で既に前回よりは暗い様に感じられ、2回とも肉眼では確認できなかったのですが、双眼鏡ではその雄姿を堪能できて、両親にも見せてあげる事が出来て満足できる観望となりました。

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百武やヘールボップの頃は天文活動休止中でまともな星見機材を持っていませんでしたので、今回はまともな機材で立派な姿を堪能できたと言う点で想い出深い彗星になったと思います。現時点でまだ5、6等級の明るさがあるそうなのですが、もうワンチャンあるかな?

2020年6月21日部分日食 [天文>日記]

今回の部分日食は北海道では食分が小さいですが、何と言ってもこれを逃すと国内で見られる部分日食は10年後との事でしたので、特に親に見せてあげたいと思い、期待していましたが、天気予報は生憎の完全な曇りの予報でしたので半ば諦めて寝ていました。

しかし夕刻目が覚めて外を見ると日が差しており、マジで!?と飛び起きて急遽機材をセットアップ、何とか無事に欠けた太陽の姿を拝む事ができました。

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晴れ間が覗いていたのは本当にこの時だけで、この後10分もすると雲に隠れてしまい、その後再び太陽の姿を見る事はありませんでした。ただこの短い間に両親を呼び寄せて日食を見てもらう事が出来て、良いもの見せてもらったと喜んでくれたので、短い天体ショーでしたが良い想い出になりました。

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50万PV突破 [天文>日記]

当ブログの総PV数が50万を超えました。

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ここを訪れて見て下さる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。

自分のブログ運営方針はどんなつまらないものでも良いのでとにかく自分で実際に触れた感想を書くようにしています。その方針が支持されているかはさておき、天文パーツへの物欲が続く限りこれまで通り続ける所存ですので、暖かく見守って頂ければ幸いです。

今は大変な状況で、自分自身も長期間体調を崩している最中ですが、単独でもとことん楽しめる天文を趣味にしていて良かったとしみじみ思う今日この頃です。皆様も可能な限りこの趣味をエンジョイしつつ、この困難を乗り切れるよう切に願う次第です。

賞月観星の製品リンク [天文>日記]

アイピースのXWAシリーズや双眼鏡のプリンスEDシリーズなど、コスパの高い製品の取り扱いで話題の賞月観星ですが、メーカーHPがブログ形式になっており、製品のスペックなどを参照したい時に該当の記事をすぐに見つけるのが難しかった事から、製品ページへのリンクを作ってみる事にしました。

《アイピース》
・XWAシリーズ(100°~110°)
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/76362468.html

・UWAシリーズ(82°)
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/90099412.html

・SWA原点シリーズ(70°)
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/90118892.html

・UFシリーズ(フラットナーアイピース)
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/77236765.html

《双眼鏡》
・原点HR6.5x32WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/92093424.html

・APO+6.5x32IF & APO+8x32IF
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/90394035.html

・APO6x30CF & APO8x30CF
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/90035481.html

・APO+12x56IF
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/89494287.html

・APO8x56IF
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/88852569.html

・APO6x30IF & APO8x30IF
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/88158168.html

・プリンス6.5x32WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/86886184.html

・Pleasing ED HR8x25WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/85686466.html

・Pleasing Goddess HR10x50WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/85607235.html

・プリンスUFシリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/84673224.html

・プリンスED10x50WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/84493704.html

・APO10x50
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/84168451.html

・プリンスUWAシリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/81435269.html

・プリンスED9x32WP&11x42WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/80678544.html

・プリンスED6.5x32WP&8x42WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/76850170.html

・Pleasing Goddessシリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/79460928.html

・PleasingⅡ(原点)シリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/79022896.html

・Pleasing HR8x25WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/80661574.html

・Pleasing(原点)シリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/67965554.html

・ED KING 80mm径シリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/78701995.html

・ED KING 50mm&70mm径シリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/75951282.html

《単眼鏡》
・Pleasing ED Mono 32㎜径単眼シリーズ
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/78424869.html

・Pleasing ED Mono HR8×25WP
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/73696890.html

《フィールドスコープ》
・W-ED 25-75x95APO-S直視型
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/80763113.html

・W-ED APO-A 傾斜型
http://blog.livedoor.jp/forrest1437/archives/76277403.html

主要な製品はこんなところでしょうか。漏れががあったらすみません。

2019年1月6日部分日食 [天文>日記]

この時期は道東は晴れている事が多いですので、欠け始めから終わるまで観察する事ができました。機材的には3年前と違い、今回はHα太陽望遠鏡がありますのでこれで日食を観望する事を楽しみにしていました。

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撮影は当初予定していませんでしたが、最近スマホのカメラで露出や感度をマニュアルで変更する手段を知ったので試しに撮ってみましたが、記念写真程度には撮る事ができました。とは言え手持ちスマホでの撮影にそれなりに悪戦苦闘していたのでこの写真が撮られた正確な時間は記録していませんでしたが、他に日食を撮影された方の写真から推察して、運良く最大食に近い時間の様子が撮れたのではないかと思っています。

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眼視ではプロミネンスやプラージュが月に隠されていく様子が見られて、この望遠鏡ならではの景色が見られたと満足しています。

とは言え毎度の事ながらHαでの太陽観望は調整が難しく、また双眼装置での観望はアイポイントがシビアでストレスが溜まります。その点では12x36ISソーラーフィルターを付けた観望はお手軽でよく見えますので、望遠鏡用のソーラーフィルターもあるのですが、わざわざ引っ張り出す気にはなれませんでした。

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今年12月にも部分日食がありますので、今度は多人数で見られたらいいなあと期待しています。

2018年11月10日士幌高原ヌプカの里星空観察会 [天文>日記]

自分は今まで星見はソロ活動オンリーで他人の機材を直接見る機会も無ければ、直接会って星の話をする事など一切無かったのですが、今年自宅から比較的近距離の士幌高原で観望会が開催された事がきっかけで、これに参加する事で念願叶う事となりました。今回はその4回目の参加で天候は雲一つ無しの絶好のコンディションでした。

ここは標高600m程度の高台にあり、南側の視界が開けていて地平線まで見えますが、遠くにある士幌や帯広と言った市街地まで見渡せるポジションなので高度20~30度位までは光害の影響を受けています。逆に北側は大雪山方面の山々が連なっており人気が無く相当に暗いです。因みにSQMの測定では21.3超を記録していましたので十分な空の暗さではないでしょうか。

ここでの観望会は主催者側の計らいで天体観測ドームが備え付けのロッジヌプカと呼ばれる建物のそばに望遠鏡を設置できるので、北側から吹き付ける強風から機材を守る事ができます。観望時に寒ければ建物の中で暖をとる事もできますし、トイレもあり、別料金が掛かりますが宿泊も可能で、安全を確保しつつ暗い場所で、広い空をじっくり観望したい場合(流星群観察など)にはここの観望会は絶好の条件と言えるかも知れません。

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この日の観望は自分は21時過ぎに到着しましたが、その時見掛けた人数が数人でしたので、逆に少ない人数なら・・・と自分の機材を出す事にしました。持ってきたのはAPM10cm対空双眼鏡で自称散開星団キラーの異名(?)を持つ散開星団の多い冬場には頼りになる機材です。勿論人前に自分の機材を出すのは初めてでした。自分が機材を設置したところで建物の中にいらっしゃった他の参加者の方も姿を見せ、全員で10人弱の人数だったでしょうか。

この対空双眼鏡にいつものようにXW20を付けて(倍率27.5倍、実視界2.55度)ペルセウス二重星団、アンドロメダ、M36、37、38、オリオン大星雲、M41、46、47辺りを観てもらいましたが、観て喜ばれるとこちらも嬉しい気分になりますね。ただ双眼鏡を人に見てもらう場合は目幅調整が逐次必要となるので多人数で見るにはあまり向かない機材かも知れないと思いました。今回程度の人数であれば問題ありませんでしたが、やはり双眼観望派の自分としては双眼観望の良さを体験して欲しい気持ちもあるので悩ましいところです。

途中建物のドームに備え付けのペンタ150EDで天王星を見せてもらいましたがこれは凄かったです。自分の25cmニュートンより遥かに良く見えた印象で、300倍強の倍率でもシャープで明るく立体感があり、条件が良ければ自分の目でも衛星まで見えそうな手応えを感じました。星雲銀河を観るならば大口径ドブには叶わないでしょうが、こと惑星観望においてはやはり最強クラスの鏡筒ではないでしょうか。

他の参加者の方でも機材を出している方がいらっしゃいました。自分以外の星見機材を見るのも前回の観望会が初めてでしたので機材好きの自分としてはやはり吸い寄せられてしまいます笑 ただ観望会慣れしていないので写真を撮られている方がいる場合、ヘッドライトをどの程度使って良いのか加減が分からず、機材を見たくて赤ランプ点けたまま近づいて、撮影の気配に気づいて慌てて消したりを何度も繰り返していたのはまずかったかも知れません汗;

また天体導入に関しては自分的に星図を見ながらの手動導入に拘りがあったのですが、前回今回と他の参加者の方々が自動導入機でスイスイ天体導入されているのを目の当たりにすると今更ながら自分の導入がえらい非効率に思えてきました笑 最近はAZ-GTiなど手頃で高機能な架台も出てきて話題ですのでその内手を出してしまいそうです。

こうした観望会は普段味わえない暗い空で星を見る事ができたり、他の人の機材を見せてもらったりできる楽しみも大きいですが、やはり同好の士の方と話が出来る事が一番楽しい事かも知れません。昨今のSNSなどを通じて全国の方とお話が出来るのも素敵な事ですが、こうした生の交流はネット上とは違う格別の楽しさがあり、今後も機会があれば積極的に参加したいところです。

ケンコークローズアップレンズをミニボーグBINOの対物に使ってみた [天文>日記]

ミニボーグ60ED-BINOは我が家で唯一2インチアイピース双眼が可能で重宝していますが、欠点があるとすれば最小目幅が68mmと広い点で、自分で使う分には問題ありませんが、他の人に見てもらいたい時にこれでは双眼で見られない人が多いと思いますので少しでも狭くできないか考えていました。

目幅を狭くするには対物レンズを45EDに戻す手段が手っ取り早いのですが、口径がファインダーBINOを下回るのでもう少し口径が欲しく、かと言ってミニボーグ50や55FLでは焦点距離が短すぎでXL40を使った時に有効最低倍率を下回ってしまい、既にディスコンとなっている50EDや50FLは逆に焦点距離が長くて実視界が稼げないので、丁度良い(口径5cm、F6前後)の対物をボーグで出してくれないかなと淡い期待を抱きつつ、放置案件となっていました。

ある日いつものようにネットを眺めているとミニボーグの対物をケンコーのクローズアップレンズに換装して撮影を楽しまれている方の記事を発見し、これ眼視でも使えないかな?と思い調べてみると、フィルター径60mm前後でNo.3であれば焦点距離は凡そ330mmとの事でこれバッチリじゃん!と言う事で居ても立ってもいられず試してみる事にしました。

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フィルター径は外径が60mmを超えないところで58mmを選択(レンズ有効径は53mm程度)、これで焦点距離330mmであればF6近辺となり、XL40を使った時に有効最低倍率が出せる良好な組み合わせとなります。

構成は、

・Kenko PRO1D AC クローズアップレンズ No.3 58mm
・継手リングφ58mm径 (メスーメス)→ ノーブランド品をヤフオクで購入
・BORG M57→M58AD【7407】
・BORG M57→M57ADII【7458】
・BORG M57ヘリコイドS【7757】
・BORG ミニボーグ鏡筒【6160】
・BORG フィルターBOXn【7519】
・BORG M57→2インチオスAD【7502】
・スタークラウド SC2インチ90°正立プリズム(シュミカセネジ仕様)

となり、これで結果が良ければ、対物にHAKUBAのレンズフード、キャップを後に付けようと考えていました。

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BINOの片方を60ED、もう片方をクローズアップレンズの状態で星像をチェックすると、クローズアップレンズの方は一見問題無く見え、個人的に気になる周辺像の崩れは少なく、これはいける!?と思ったのですが、60EDとよく見比べるとクローズアップレンズの方はピントが甘い、と言うより星が点に収束しない、球面収差がかなり悪そうな見え味で、微光星がボケて見えなくなるので60EDと見比べる程にこれはちょっと厳しいかな・・・と感じ、きちんとした望遠鏡の対物レンズとの差を実感した結果となりました。

ただミニボーグの対物レンズは最近軒並みディスコンしていますので、このクローズアップレンズがミニボーグに接続できる事で、何か新たな可能性を秘めた使い方ができるかも知れませんね。


2018年4月14日士幌高原ヌプカの里星空観察会 [天文>日記]

先日ネットの新聞記事、

ヌプカの里 望遠鏡復活 町職員の鈴木さん整備【士幌】
http://www.hokkaido-nl.jp/article/5512

ヌプカの里HP
http://www.nupuka.jp/

こちらを拝見して、以前何度か士幌高原を訪れた事があって上に天文観測ドームが乗っているこの建物が気になっていたのですが、中に入っていた機材がPENTAX 150ED+MS-5と言う自分が学生時代に天文ガイドで見て以来の憧れの機材で、ここ数年稼動していなかったものを職員さんがコツコツ直して使えるようにされたとの事でそれは見に行かなくては!と参加する事にしました。

当日は天気が悪いのは分かっていたので星を見る事は出来ないだろうと思っていましたが、逆に曇りの日の方が濃い天文ファンの人が集まるだろうと言う算段もあり笑、場所的にも一般の人が集まるにはかなり遠い立地条件と思われたので、元々人が集まるところが苦手な自分的には少人数の集まりの方が都合が良かったのである意味好条件でした。

中に入ると既に和気藹々とした雰囲気。曇りの日と言う事でスライドが上映されていて拝見しましたが到着した頃には既に終わり頃で、主催者の方が「今日は曇ってしまって・・・」と話し掛けて下さったのに対し「いやー望遠鏡見に来ましたので大丈夫です!あっはっはー」と機材オタ全開の返事をしてしまい、今まで一人で星を見続けてきた自分的に、星を見る集まりに参加するのは人生初めてだったので緊張して舞い上がってしまいました汗;

そんな訳であたふたしてたので建物の写真とか撮るのすっかり忘れてました・・・すみません><

スライド上映後、すぐに望遠鏡を見る準備が出来たとの事でドームのある観測室に上がるとそこには燦然と輝くペンタ150EDが。

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やっぱりカッコイイなーこの組み合わせ(うっとり)。職員の方の話をお聞きするとやはり復活させるのは大変だったご様子で、極軸望遠鏡が2005年までしか対応していないので合わせるのに苦労したり、メーカーメンテナンスが終わってるかも知れないので対物レンズのメンテをどうするかなど興味深いお話が聞けました。対物レンズを直接見る限りでは現状は特に問題なさそうに見えました。

MS-5は移動観測で使う人もいたと言う話は聞いた事がありましたが実物見たら無理ゲーとしか思えませんでした笑

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曇りでしたが地上風景を見せてもらえました。接眼部はバーダーのクリックロックアダプターで2インチ化し、アイピースは国際光器のフォトン32mmが付いていました(恐らく職員さんの自前)。フォトンは自分でも以前25mmを使ってましたが良く見えるアイピースで、今では絶版になったこの32mmも覗き易くて綺麗に風景が見えました。

ドームに入れる望遠鏡は大口径反射である場合も多いですが、大口径故に特に惑星観望では実力を発揮できない事も多いと思われますので敢えてそこは対象を絞り、惑星を見る事に関しては15cmアポは性能が出し易い点で最適解に近い望遠鏡と思いますので、特に一般人には手が出せないこの150EDを選択された事は遠くからでも足を運びたいと思わせる、ドームの大きさ的にも(4~5m位?)ナイスな判断だと思いました。

この望遠鏡は数年間使えない状態だったとの話でしたが、ウチの30年前のFL-90Sでも最新アポに負けない実力を持ってますし、メンテナンスがしっかりしていれば数十年は全然使えると思いますので、ましてやこれだけの機材を眠らせておくのは正直勿体無いのでこの先も末永く使われる事を願いたいところです。ペンタの機材はデザインセンスが秀逸なので古さを感じさせないのもいいですね。

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観望会に参加されていた方々(20人位?)は皆さん気さくで気軽にお話させてもらえました。びっくりしたのは女性の方の多さ、かなりの星好きの方に見受けられましたが主に機材ヲタ話しかできない(星の知識があまりない)自分に話し掛ける勇気も無くひたすら自らの挙動不審さを抑えるのに必死でした(^ω^A

男性の方々はそれこそ幾多の修羅場を潜り抜けてきた猛者の匂いしかしない方々で、自分の25cmのニュートンがF6なのが長くて(運ぶの大変)・・・とボヤいたらF6なんて短いよ!と一斉にツッコミが入ったのが面白かったです笑

8月の火星大接近を控え、惑星を見るのが一番好きな自分的にはこの望遠鏡でどんな風に見えるのか興味津々ですので、今後見させてもらえる機会があればまた参加させて頂こうと思います。

2017年12月14日ふたご座流星群観望 [天文>日記]

この日暫く曇っていたものの深夜0時過ぎに晴れ間が見えて急遽ベランダに出てVCL-1452ビノを携えて観望しました。30分程度で再び曇り出したので撤収しましたが、その間9個ほど流星を見る事ができました。結構明るいものが多かったです。

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このテレコンビノは作った当初は裸眼でピントが合わず今一つ使えなかったのですが、今年夏に初眼鏡を作った事で性能を発揮できるようになり、先月おうし座北流星群を見ようとこのテレコンビノを持ち出して、その時は流星は一つも確認できなかったのですが、オリオン座とすばるが同一視野に入る超視界で周辺像も良好、目位置にも寛容で流星観望への適性はやはりとても高いと感じました。

今回の流星群でもオリオン座と冬の大三角形が同一視野に収まり、見掛け視界90度程度ある双眼視なのでビノを通して観ている事を忘れるほど星空に没頭できます。またテレコンを支えるアクリル板も街灯などの外光も遮蔽してくれるのでより一層観望に集中できました。

結構重たい(500g強)のでずっと持ち続けるのも辛いですが、肉眼と交互に観る事で見え方の違いなども楽しむ事ができました。やはり流星を見るには最強の機材だと自画自賛しています笑

OPTに突如ログインできなくなった件 [天文>日記]

天文パーツの個人輸入でいつもお世話になっているOPT(https://optcorp.com/)ですが、先日久々にログインしようとしたところ、ログインできなくなっていました。おかしいな?と思いつつどうしようも無かったのでパスワードを再発行しようとしたところ、そのメールアドレスに紐付くアカウントが見つかりません(No account found with that email.)との表示が。

これ、アカウント乗っ取られたんじゃ?と心配になり、問い合わせフォームから、ログインできず、アカウント乗っ取られた可能性あるので問題ないか調べてください!と問い合わせしたものの返事無し。再度フォームから問い合わせしてもやはり返事無し。

何で返事くれないの?と思いつつ、以前の注文でやり取りしたメールの返信で同じ問い合わせをしたところ、「前と同じユーザー名で新しくアカウントを作ってください。これにより以前の注文履歴もロードされるでしょう」、とようやく返事がもらえました。

やってみたところ登録情報、注文履歴等そのままで無事アカウント復帰できました。サイトリニューアルしたっぽいのでアカウント情報も初期化されたのでしょうか。乗っ取りでは無くてよかったです。

笠井製品の想い出 [天文>日記]

個人的に笠井製品にはかなりお世話になってます。豪奢な商品説明に対して質が悪くてクレームを入れて社長とゴタゴタした事もありましたが笑、ここで無くては買えない、欠かせないアイテムも多数ありましたので、過去の買い物を振り返ってみたいと思います。

○BS双眼装置
高級機に対して入射口径、射出口径が小さい点を除けば、見え味においては大きな差は無かったと感じます。MarkV双眼装置を使っていてその重さに難儀している自分的にはこのBS双眼装置の軽さは大きな武器、と言うか正直羨ましいレベルです。自分が知っている限り2回程モデルチェンジしていますが(主にアイピースの固定方式)、現行品は洗練された仕様になっていると思います。今ではOEM品があちこち出回っていますが、その先鞭を付けた(と言う認識なのですが)笠井の功績は評価されて然るべきかと思います。

WideFinder28
肉眼で星座が確認できないような光害地においては等倍ファインダーは星が見えないので使い物にならず、かと言って一般の光学ファインダーでは星座の形が分かるほど視野は広くないので、スターホッピングの基点となる星を導入したい時には欠かせないファインダーです。難点はアイレリーフが短い(と言うか無い)事ですが、見易くなったと噂される新型WideBinoの登場に合わせて、このWideFinderの光学系も新型になっている模様ですので幾分改善されているかも知れません。暗い場所でも使えますが、その真価はやはり光害地で発揮される唯一無二のファインダーと言えるでしょう。

GuideFinder-50+90°正立接眼部ユニット
5cmの対空ファインダーですが、接眼部が回転できるのが他にはないメリット。難点は接眼部を回転させると光軸がずれます笑。のでその都度ファインダー調整が必要です。またアイピース込みの全体重量が嵩み、望遠鏡の接眼部の負担となる点もありますが、あらゆる望遠鏡の姿勢に対して覗き易い向きに合わせられるメリットはそれらのデメリットを帳消しにさせるには十分でスターホッピングでの手動導入では欠かせないアイテムとなっています。

WideBino28
光害地で星座を確認するには絶大な威力を発揮する、自分にとっての星座確認ツールです。今はその役割はテレコンビノに置き換わりましたが、ピント調整があって、目幅も調整できて、また新型になって見え味や覗き易さもかなりパワーアップした模様ですので、テレコンビノよりコンパクトと言う部分も魅力的で買い直したいとも考えています。

○8x50mm90°正立ファインダー
GuideFinder50に出会う前はこちらを使っていました。それまで直視ファインダーで天頂付近の天体を導入しようとして地面にへばりついて覗くストレスに耐え切れず藁にもすがる思いでこのファインダーを手に入れましたが正立である事も相俟って天体導入のストレスが劇的に軽減されました。ファインダーを使う人で直視派と対空派で分かれるみたいですが、対空ファインダーが気になる人にはまずこれをオススメしたいところです。

○アイピース類
・EF-19mm
このアイピースの評価はこちらを参照。中華製ながら名作アイピースだと思います。

・AP12.5mm
このアイピースの評価はこちらを参照。思いの他良いアイピースでもっと早く買って広めてあげたかった。

・HC-Or12mm
このアイピースの評価はこちらを参照。このアイピースの本来の表記は、『HC Or-12mm』なのですが、HC-Orで定着しているようですね。

・EWV-16mm
このアイピースの評価はこちらを参照。日本製でこうしたユニークなアイピースが出てこなくなったのはひたすら寂しいですね。

・EWV-32mm
このアイピースの評価はこちらを参照。最近同じスペックのMasuyama32mmが発売されて、EWVを買い逃した方にはチャンスかも知れません。

・KONIG-40mm
このアイピースの評価はこちらを参照。このクラスはXW40、LVW42mm、XL40と使ってきましたがシャープさと周辺像はこのアイピースが一番良かったかも知れません(想い出補正?)。但しアイポイントがかなりシビア。

・GS FMC PLOSSL
安価なプローセルですが見た目の安っぽさは無く想像以上によく見えると思います。自分の購入した一部の個体は振ったら中でカタカタと音がしてましたがw(→交換してもらえました)

○Euro EMC SF-100ソーラーフィルター
FC-100DL用12x36IS用の太陽フィルターとして使っていますが、汎用性が高く性能も必要十分で良い製品だと思います。難点があるとすれば形状的に外してる時の保管がスマートに行かず、ケースを自作するか悩むところです。

31.7mmDXペンタプリズム
天頂ミラーの裏像を避けたい人でダハの稜線による解像度の低下も避けたい人にはEMS以外ではこれしか選択肢が無いでしょう。とてもいい製品だと思いましたが、自分の買った個体にはプリズム内部に微キズが混入してました。その後落下させて半壊。

○2インチDX天頂ミラー99%
今となっては標準的なスペックですが、コストパフォーマンス的には今でもトップクラスなのではと思います。側面のメタリックゴールドの仕上げが写真で見るより美しいです。

INTES-MICRO ALTER-7
ロシア製の魅力が凝縮された製品で、欧米製や日本製、ましてや中国製とは異なる思想で造られた事が感じられ、非常に精密な金属加工技術は芸術的とまでいかなくても持つ喜びを与えてくれるには十分です。一方で品質面では大雑把と感じる部分もあり自分のALTER-7は補正板の端っこが僅かに欠けています><

ロシアの光学製品全般(双眼鏡やアイピース)に言える事ですが、視野が黄色く明るさが暗め、その分コントラストを上げると言う味付けをしていると感じますがこれは作り手のポリシーなのでしょう。マクストフがロシアの人と考えればALTERは由緒正しい製品とも言えて、その辺りの事情も勘案して好きな人にはとことん好きになれる製品ですが如何せん値段が高く、費用対効果を考えるとこれを買うならC8買った方が幸せになれるかも知れません。

○SUPER-VIEW 4x22EW
個人的にはミザールのSW-525(現行品だとSW-550)が好みで買い替えましたが、これはこれでよく出来た製品でした。視野が暗めで黄色い着色が感じられましたが、これは天体用より地上風景見る方が向いているかも知れません。SW-525を超える17°の広視野はスポーツ観戦などには持ってこいなのではと思います。

○Laser-Finder DXⅡ
評価はこちらを参照。レーザーポインターが故障してしまい、修理も出来ず、売ってもいないので現在放置状態です。

○L-BINO 25x100W
直視で見るには三脚使っても重くて扱い難く手放しましたがこれで見た天の川のイメージは今でも目に焼きついています。その後対空双眼鏡に移行するきっかけになりました。

以下、買って残念だった製品

●SUPER-BINO 100CL
望遠鏡用アイピース交換式の10cm対空双眼鏡で、良質なアイピースを付けた時の見え味は宮内を超えてるんじゃないかと思う程でしたが、品質上の大きな問題として自分の個体には片方の接眼部のプリズム内に盛大なキズか汚れ(中央遮蔽率で言えば開口面積の40%位の大きさ)が存在し、クレームしたものの実視検査で実用上問題は無く、この程度の瑕疵に対応していては商売が出来ないで片付けられてしまい、安くない買い物なのに交換も修理もできないとの事でガックリきてしまい稼働率が大きく下がってしまいました。

その後もこれで本当に性能に影響無いのか疑心暗鬼となり、ハズレを引かされたのではと言う思いがストレスで気持ち良く使えないのでついに手放し、APMの同型機へと買い換える事になりましたがAPMの方はそうした問題は一切ありませんでした。

笠井でよく聞かれる実用上問題無いと言う判断も検品する側の主観的な曖昧なもので、絶対的な基準がないのでどうとでも判断できる、業者側の都合の良い言い訳のように聞こえます。こうした言い訳を用いるならば、ここの製品は日本製では考えられない様な瑕疵があるのが普通であり、それを許容できる人のみ注文ください、と明記すべきで、またこうしたクレームに対して事後に説明がされるのもトラブルを招く原因だと思いました。

とは言えこれも結構昔の話ですので、今ではそこまで酷い品質の製品は出してないと思いたいところです。高い授業料でしたが10cm対空双眼鏡の有用性を感じさせてくれた点では買って良かったと思える製品でした。

●2インチアイピースレデューサー
2インチをフルカバー『していない』アイピースに対しては実視界を広げる効果があり、そのアイデアは良いと思うのですが、周辺像が相当悪化し、縮小率が高過ぎると感じます。ケンコーのクローズアップレンズは縮小率が逆に低いですがアイピースによっては像に悪影響を殆ど及ぼさず、この間の0.8倍位の縮小率の製品があれば欲しいと思いました。

●屈折用マイクロフォーカス接眼部
笠井で接眼部のみを売りに出した初期の製品でしたが、2インチ天頂ミラーに重量系アイピースを取り付けると鏡筒を上に向けるとドロチューブがずり落ちてきてしまい、致命的だったのはずり落ちないようにテンションを強く締め付けると微動が空回りする問題があり、これではデュアルスピードフォーカサーを購入した意味が無いので即刻手放しました。

笠井曰くそこまで重いアクセサリーの使用は想定されていないとの納得し難い説明でしたが今思うとスペックに引き上げ重量が書かれていなかったのが落とし穴で、その点を事前に確認すべきだったと思います。現在は接眼部のラインナップが豊富になり、いくつかの製品には耐荷重量に関しても明記されるようになったので幾分改善されたと思いたいですが。

●ロシア製アイピース(ST-12、SWV-24mm)
このアイピースの評価はこちらこちらを参照。良い部分もありましたが、それ以上に悪い部分が気になって手放す事となりました。

●SAFIX
ロシア製の珍しい球面収差が補正できるレンズでしたが効果は今一つ分からず。

AOK VAMOtraveler経緯台
造り、品質共に優れていると感じましたが、架台には手動微動が無いと使えない自分にはやっぱりフリーストップは合わないと感じ手放しました。

振り返っている内にどんどん愚痴めいてきてしまいましたが;笠井は天文ライフを充実させる魅力的で面白い製品を数多く取り扱っており、またそれらをリーズナブルな価格で提供してくれる天文ファンにとって有り難い存在ですので、上記の様な負の側面を持っている事を認識した上で利用すれば大きな問題は無いでしょう。今後の商品展開にも期待するところです。

ミニボーグHα太陽望遠鏡と双眼装置との相性 [天文>日記]

かねてからミニボーグ45EDコロナドのSolarMaxフィルターを取り付けたHα太陽観望を双眼でできないかを模索していたのですが、鏡筒を2つ並べた双眼望遠鏡スタイルではSolarMaxフィルターがあまりに高価なので、そうだ筒一つで双眼装置(MarkV)で見ればいいんじゃん?と試しに見てみたところお話にならない程画質が悪化して、プロミネンスも見えないボケた赤い玉にしか見えず、月惑星だと単眼より双眼装置の方が良く見えるのに何でこんなに・・・?と双眼装置との相性が極めて悪い事が分かりました。フィルターが壊れたんじゃないかと元に戻して像を確認した程です。

しかし双眼望遠鏡スタイルにするとなると、SolarMaxのメインフィルターの直径がφ73mm程あるので左右の鏡筒でフィルターが干渉しないように細工する必要があったり一筋縄ではいかなそうで、Hα太陽双眼視の目標まで先の長い道のりとなりそうです(頓挫するかもw)。

***

と、ここまで書いて、よく考えると双眼装置に光路長の都合で2.6xバローを入れてる事を失念していました。これが悪さしている可能性がありますので、パーツの組み合わせを工夫して等倍で双眼装置使えれば状況変わるかも知れません。もうちょっとあがいてみます(^^;

***

その後、双眼装置でバロー無しで合焦するように光路を大幅短縮してチェックしたところ今度は太陽が見えなくなり、何で?と思って双眼装置外してブロッキングフィルター覗いて太陽が入ってるか確認したところ双眼装置で像が悪化する原因が恐らく分かりました。

メインフィルター内部にはエタロンを中央で支える機構があり、これが中央遮蔽となっているのですが、メインフィルターとブロッキングフィルターの間隔が狭い(光路短縮する)と太陽像が小さく中央遮蔽の陰に隠れてしまう事が判明(多分)。これを回避するにはメインフィルターとブロッキングフィルターにある程度の間隔が必要で、光路消費の多い双眼装置との組み合わせ(バックフォーカスを稼ぐ為メインフィルターとブロッキングフィルターの間隔を狭める)では中央遮蔽が大きすぎて像が大幅に劣化する(暗く、解像度が落ちる)要因になっていると思われます。よってこの望遠鏡での双眼装置の使用は×と言う結論に至りました。

これを回避するアイデアが無い訳でも無いのですが、それでどの程度見え味が改善するかは未知数なので、やはり双眼望遠鏡スタイルを目指すか、かと言ってそこまでお金掛ける見返りがあるかも分からないので、面倒なのでもう太陽観望は単眼でいいかなーと言う気分になってきています(;´Д`)

***

その後まだ試してなかった手段で、一応双眼装置で観望できるようになりました。
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Meade スーパープローセルのレンズ構成 [天文>日記]

ミード4000シリーズのスーパープルーセルのレンズ構成について2群4枚と思い込んでいたのですが、古い天文ガイド見ていたところ3群5枚との記述がありました。

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いや言われてみると昔はそうだったような・・・海外のミードのHPでは標準的なプローセル形式の2群4枚と明記されているのですが、だとすればいつまで?いつから??と言う疑問が残ります。日本製だった頃まで?自分の持ってるSP20mmは日本製ですが、この画像のものとはゴム見口が有り無しの違いがあります。うーん謎ですね笑

*****

その後の調べでやはり3群5枚→2群4枚の設計変更があったようです。記憶間違ってなくて良かった(;´Д`)となると初期のスーパープローセル(ゴム見口が無いもの?)は貴重かもですね。

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マスヤマアイピースについて調べる [天文>日記]

最近国際光器で往年の銘アイピースのマスヤマシリーズが復刻したので、どんなアイピースだったのか古い天文ガイド引っ張り出して調べてみました。

マスヤマアイピースは大井光機で設計製造されたアイピースで、大井光機と聞くと個人的には谷オルソ亡き後の国産アッベオルソ(HD-ORシリーズなど)を手掛けてるメーカーとして認識していました。調べると大井光機を設立したのが増山さんだったんですね。

で当時(1987年頃)のマスヤマアイピースの特徴ですが商品説明では、高屈折、低分散ガラスを採用し、レンズは5枚構成で凸レンズ3枚使用により、Rの浅い、肉厚の薄いレンズを使用でき、当時としては長めの70%のアイレリーフを持ち、レンズ全面に4層マルチコートが施され平均透過率95%以上、と現行の高性能アイピースと遜色ない、当時としては異例のハイスペックのように思えます。

レンズ構成は3群5枚で構成図を見ると一見エルフレっぽいですが、見掛け視界が標準的でこれはいわゆるアストロプラン設計?なのでしょうか。改良エルフレと言った方が無難かもですが、国内外でマスヤマ式を採用したアイピースが密かに出回ってる噂も聞きますし、意外に身近なところで目にしているかも知れません。

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ラインナップは(超)長焦点側が充実していて、当時の2インチアイピースと言えば今でなら3インチアイピースのような、使える望遠鏡が限られる代物だったと思われます。

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復刻したマスヤマアイピースを当時のものと比べると値段がかなり上がってますねw設計が新しくなり、性能も上がってるとの事ですので今後短焦点側がラインナップされるのか、性能は現行の高性能アイピースに迫れるのか注目したいところです。
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TC-E2ビノ視度調整レンズ組み込み改造 [天文>日記]

以前自作したTC-E2ビノですが光学性能の高さは窺えるものの、ピントが微妙に合わないのが歯痒い部分で、何とか補正レンズみたいなものを組み込めないかと思案する中で、amazonでカメラファインダー用の視度調整レンズなるものを見つけて、これ使えないかな?と思ったものの大きさが分からず取り付くかどうか分からなかったのですが値段もそれ程でないので試しにニコンFA用の-3Dの商品取り寄せてみました。

大きさを比べてみると視度調製レンズ(以下補正レンズ)の大きさとTC-E2のアイレンズの大きさがほぼ同じで、補正レンズ越しにTC-E2を覗くと部屋の中がくっきり見えます。これは使える!と確信を抱き取り付け方法を模索する事になりました。

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そのまま接着剤でくっつけても良かったのですが、視野のケラレを極力抑える為、少しでもレンズが近づくようにと補正レンズの枠のネジ山をヤスリで削り落としました。これでほんの少しだけ補正レンズの枠がTC-E2のアイレンズ枠に嵌り込むようになりました。またこれによりTC-E2の接眼レンズキャップ(ねじ込み式)もそのまま使えるようになりました。

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接着は補正レンズが軽い事もあって両面テープで留める事にしました。少しは嵌り込む形なので両面テープが補正レンズ枠とアイレンズ枠に挟まれる形になりそこそこの強度があります。

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実際星を見ましたが劇的に星像が引き締まり視界が一層クリアーになり、星座を観望する上でこの上ない性能を持ったBINOが出来上がったと満足しています。見掛け視界はレンズの影響で僅かに狭まった気もしますが、視野のケラレは生じておらず、実視界の広さはそのまま維持されています。難点は自分と視力の違う人は使えない事ですが、元々自作する上で目幅を70mmに固定して自分用としているので問題とはなりません。

期待を遥かに上回る性能の改善にVCL-1452ビノの方も組み込める補正レンズ無いものかと思案する毎日です。


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星見機材依存の悪循環 [天文>日記]

以前ネットで流行った悪循環コラ画像の天文Verを作ってみましたが、どう見ても自分の事です本当にありがとうございました。

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2016年3月9日部分日食 [天文>日記]

十勝地方は結構雲が多かったですが、それでも少しは晴れてくれました。欠け具合はこの位が最大でした(携帯デジカメで撮影)。

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今回FL-90SEuro EMC SF-100ソーラーフィルターを使用でいい具合に見えました。以前ALTER-7用に太陽観測ガラスメッキフィルター使ってましたが、日食を見る分には小口径屈折で十分ですね。

気になったのはアイピースがナグラーやイーソスだとやたら見難かった事です。やはり夜の瞳径を考慮した設計なのかも知れません、ので主にXW20で観望してました。また導入にも存外苦戦したのでファインダーにもアストロソーラーフィルター張った方がいいなーと思いました。

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英オライオンニュートン25cm主鏡移動改造 [天文>日記]

英オライオンニュートン25cmF6.3の接眼部をMoonLiteのデュアルスピードフォーカサーに換装した事で純正接眼部より光路消費が多くなり、それまで使えていたMarkV双眼装置純正2.6xバローの組み合わせでもピントが出なくなってしまい、裏技的な4xバローを使わざるを得なくなったのですが、これだと倍率が高くなりすぎで双眼装置を月惑星にしか使えなくなってしまい、またかねがねルミコンの2インチフィルターセレクターをこの鏡筒でも使いたいとの思いから、思い切って主鏡を前方に移動させ、バックフォーカスの延長を図りました。

主鏡を2.5cm前方に移動させる事でフィルターセレクターが使えるようになり、双眼装置も2.6xバローでも合焦するようになりましたが、元々このニュートンは極小遮蔽の為、主鏡移動によって斜鏡でケラレが発生する恐れがあり、ぎりぎり回避できていると思いたいですがかなり微妙なところです。

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ポルタ振動対策(運用でカバー編) [天文>日記]

ポルタにFC-100DLで高倍率星見してると揺れて揺れて、ピント合わせや微動による揺れが収まる頃には木星とか視野の外に出てしまう有様なのでストレス溜まると言うかこれは無理ゲーなのでは?と心折れそうになってましたが、微動ハンドルやピントノブを操作して手を離した時、指でピントノブを触れるか触れないか程度で軽く触って、指先で振動を吸収する感じで収まったらそっと指を離すという方法でかなりマシになりました。揺れを吸収するアプローチで三脚石突の下に敷いて振動を吸収するパッドとか試してみたいかも。
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SP赤道儀+GPハーフピラーでの経緯台運用 [天文>日記]

SP赤道儀を経緯台モードで使うとかなり鏡筒が低い位置になってしまうのが扱い難かったので(三脚はHAL-110)GPハーフピラーを導入したところ、三脚との干渉も少なくなり、鏡筒の高さも丁度良くなりかなり使い勝手が良くなりました。また経緯台モードの場合、水平軸が三脚中心からオフセットされるので、鏡筒を常にこの反対側に来るように使えばバランスウエイトを使わない、よりお手軽経緯台になるのでは?と考えていたのですが、実際TSA-120(アイピース、ファインダー諸々付けて9kg位?)を載せて使ってみた感じではそれでも位置によってはちょっとぶつかっただけで丸ごとぶっ倒れそうな不安定さが残り、やはりウエイトが無いと不安な感じでした(良いアイデアだと思ったのに・・・)。

久々の木星金星を観てみましたが、この重さを載せると揺れは結構あります。軸がこれだけうにょうにょ曲がっていれば当然かも知れませんが、高倍率を使うならより軽い筒を載せるか、もしくはウエイトを付けて、20cm位のニュートン反射で星雲星団を低倍率お手軽観望する用途には向いてそうな気がします。そんな訳でC8N(20cmF5ニュートンで29,800円)とかちょっと欲しくなりましたw

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FL-90Sオーバーホール [天文>日記]

購入から25年以上を経て、今日初めてメーカーオーバーホールに出しました。見え味に問題は感じていませんが、焦点内外像は微妙に同心円では無かった気がするのできっちりした調整を期待したいところです。

梱包は元箱がありませんので、スーパーで見つけた適当な箱を3つ繋いで、鏡筒をAmazonで見つけた汎用のクッション内蔵キャリーバッグに入れた状態で箱に入れ、隙間に緩衝材を詰めて発送しました。

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