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笠井 31.7mmMC天頂プリズム [天文>機材>ダイアゴナル]

双眼望遠鏡用のダイアゴナルとしてWOのヘリコイド付き正立プリズムを重宝していましたが、より広い開口径、より長いストロークのヘリコイドが欲しいとあれこれ欲求が高まった結果ダイアゴナルの自作に思い至り、そのベースとなる素材として選んだのが今回の天頂プリズムです。

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この天頂プリズムを選んだ理由としてまず公称63mmの短い光路長、マルチコートされたプリズムで光学性能にも拘っていると思われた点、そして何よりスリーブとバレル部分を取り外してステップアップリングを取り付ける事で機能拡張(自己責任)が可能な部分でした。

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接眼側(上画像左側)のスリーブを取り外すとM34のメスネジとなっており、対物側(上画像右側)のバレルを取り外すとM30のメスネジとなっています。

実はこの天頂プリズムに行き着くまで二つ程違うダイアゴナルを試したのですが、外したネジ径に適合するステップアップリングを見つけられなかった事で採用には至らなかった経緯があります。

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ネジピッチは恐らくP1と思われますが、P0.75のステップアップリングが問題無く取り付け可能で、それぞれM42にステップアップする事で数多のM42パーツが自由に取り付け可能になりました。ハウジングは樹脂製ですが硬質で強度的にも問題は感じません。

・使用例1
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接眼側にM42のヘリコイドを取り付けたケースです。対物側はこの場合はバレルを外さずフィルターネジに双眼装置用のバロー(+バレル延長筒)を取り付けた状態です。

・使用例2
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このケースは2インチ接眼部に取り付けられるように対物側に2インチ-M42アダプターを装着、更にM42の回転装置を取り付けてダイアゴナルのスムーズな回転を実現しています。接眼側はケラれないぎりぎりの長さのM42延長筒を取り付けています。

購入状態のこの製品の評価としてはごく普通の天頂プリズムと言ったところですが、性能に不満が出るところも無く、コストパフォーマンスは高い良質な製品と感じました。