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2023年12月01日北海道低緯度オーロラ観望 [天文>日記]

今年は猛烈な暑さでしたが11月を過ぎると急速に寒くなり、日本に四季なんてなかったんや!などと感じる今日この頃でしたが、この日も日が落ちると既に氷点下で部屋で暖房焚いてぬくぬくと過ごしていたところXで北海道でオーロラが出ているとの話題が上がっているのに気づき、えー今からかあ・・・もう見えないのでは?そもそも眼視では無理でしょ?などと思いつつ外はとても晴れていてこのまま寝てしまったら後悔するかもと感じ、ダメ元で双眼鏡のみ携えていつもの遠征場所に急遽出撃しました。

下調べゼロでしたので発生している場所がどの方向なのか全く見当が付きませんでしたが、まあオーロラなら北だろうと考えて肉眼と双眼鏡で眺めましたが判然とせず、これはやはり眼視では「見えなかった」の結論で帰宅しようかと考えたのですが、そうだスマホで試しに撮ってみようとシャッターを切ると何やら赤っぽい?ひょっとしてこれは?スマホで写るの??とテンションが一気に上がり、自称眼視派のプライドを捨てて笑バッテリーが切れるまで撮りまくりました。

その中で比較的綺麗に写っていると感じたのが下の写真です。

nk-arr231201_2.jpg
・撮影日時:2023年12月1日22時31分
・カメラ:ASUS Zenfone3
・アプリ設定:ISO3200、露出5秒
・撮影場所:中札内村

この画角にステナビの星図を合わせてみたのが以下の画像です。

nk-arr231201_3.jpg

ほぼ真北の方角ですが、この写真だと一見街灯りの様にも見えて、実際この方向の30km向こうには地方都市が存在しましたので自分も撮っている時はオーロラかどうか疑心暗鬼だったのですが、この写真より幾分早い時間に撮影した別ショットを処理したのが以下の写真です。

nk-arr231201_1.jpg
・撮影日時:2023年12月1日22時17分

こちらは手振れが厳しいですがこの写真だとオーロラっぽい赤い縦方向の濃淡の構造がうっすらと確認できてこれは街灯りとは明らかに違うと感じられ、また帰宅後Xには道内各地で撮影されたオーロラ写真がいくつもアップされていてその写真に写っているオーロラの方角(背景の星の位置)を自分の写真と比較したところほぼ同じである事が確認出来て、これで自分が撮ったのもオーロラで間違いなかったと確信する事が出来ました。

眼視機材としてはWXSR2x54星座ビノのみを持っていきましたが、改めてオーロラ発生方向を見てもやはり判然とせず、南天と比較するとバックグラウンドに赤色成分が僅かに含まれているようにも思えなくもありませんでしたが低空の影響によるものかも知れず、見えたとは言い難い結果でしたがオーロラの光子は網膜にキャッチされていたはずですのでそれだけでも満足です。

nk-arr231201_4.jpg

自分は子供の頃から皆既日食、南半球の星空、そしてオーロラの3つを見る事は長い間夢でしたが、大人になって慢性的な体調不良に見舞われて遠出が殆ど出来なくなってしまったので半ば諦めていましたが、ここにきてその夢の一つが地元で叶うとは思いもしておらず、人生生きていれば良い事もあるんだなあと今後生きていく励みにもなった今回の突発イベントでした。