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Meade SP12.4mm(日本製) [天文>機材>アイピース]

手持ちの多種多様な12mmのクラシックアイピースを見返した時に、プローセル系に限定すると、独自の改良設計で高性能を目指したBrandonニコンO、そして低廉なセレストロンやGSOなどの中華プローセルに対して、日本製の真面目に作られた、言わばリファレンスと呼べるようなプローセルが無い事に気付き、自分の中でこれに該当するのがテレビューのプローセルでしたが12mmはラインナップされていない為、代替と言う訳ではありませんが、既に20mm40mmを使ってきてその基本性能の高さは自分の中では折り紙付きの、この日本製のMeade4000シリーズ、スーパープルーセル(SP)の12.4mmを加える事となりました。

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他のプローセルと比べるとアイレンズ、恐らく視野レンズも凹面となっているのが特徴で、もしかするとテレビューのプローセルを真似た設計なのかも知れません。現にこの当時はテレビューのナグラー(見掛け視界82度)、パンオプティック(68度)、プローセル(50度)のラインナップに対してMeade 4000シリーズはウルトラワイド(84度)、スーパーワイド(67度)、スーパープルーセル(52度)のラインナップで真っ向勝負を仕掛けていた時期でしたので、設計もテレビューを真似ていたとしても不思議ではありません。

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因みに以前の投稿で触れたようにMeade4000シリーズのスーパープルーセルは発売当初は3群5枚の恐らくアストロプラン設計で、ゴム見口の無いこのタイプは海外ではSmooth Sideと呼ばれています。その後標準的な2群4枚構成となり、ゴム見口が装備された今回手に入れたタイプ(画像では見口を外しています)に変更され、更にその後生産国が日本から中国へと変わっていく事になります。日本製か中国製かの区別は鏡胴かバレルに刻まれたJapanかChinaの刻印の違い以外の外観は同一の為、中古で手に入れる際は気を付ける必要があります。現行品は印字が白となりましたので区別が付き易くなりました。

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性能面で日本製と中国製で差があるかどうかは正直分かりません。製造品質は明らかに日本製が上ですが(中華製SPは一見同じ外見に関わらずかなり安っぽく感じます)、手持ちの他社低廉中華プローセルの侮れない光学性能を見る限り、それ程見え味が変わらない可能性は十分にあると思います。それでも造りの丁寧さでは日本製が圧倒的に上ですので、迷光処理など光学性能以外の部分で優位な部分があるかも知れませんので、ここは日本製に拘りたいと思います。

実際の見え味は惑星を見る限りでは当然と言うかとても良く見えます。ただ自分的にはこのアイピースには多大な期待を寄せていたので、自分のランキングで言うところのA+ランク(ペンタO、ニコンOレベル)に入るレベルではと予想していましたが、何度か見比べてそこまでではなさそうな印象で現時点ではAランクとしました。ただ日本製の良質なプローセルが欲しいと言う自分の要求には十分に適う、当初の目的通りリファレンスとしての役割を果たしてくれているアイピースです。