SSブログ

拡大撮影アダプター流用自作可変バローレンズ [天文>機材>バローレンズ]

個人的に高倍率観望は双眼装置+中焦点アイピース+バローの組み合わせで行うスタイルで、単眼での観望を殆どしない関係で現在短焦点のアイピースを持っていないのですが、それでもたまに単眼で高倍率を出したい状況でどうするかを考えた時に、やはり大量の12mmのクラシックアイピースを持っているのでこれを活かさない手は無いと感じ、単体の高性能短焦点アイピースに手を出すよりはバローで倍率を出す方法が自分にとっては得策と判断しましたが、個人的に12mmを3~4mm程度のアイピースとして使用したいと考えた場合、市販品でよく見かける3倍バローでは倍率が足りず、かと言って5倍では倍率が高すぎる事情から適当な倍率のバローの先端(レンズ)部分と適当な長さの31.7mm径のスリーブ延長筒の組み合わせで欲しい倍率を手に入れようと思い至ったのでした。

ネットで延長筒を物色していて目に付いたのが割とありふれた拡大撮影アダプターで、長さが可変なので倍率も可変できるのが魅力に感じ、これの光路長が丁度Mk-V双眼装置の光路長(120mm)前後だった事から、これに適合するバローとしてビクセンの2xバローが丁度良さそうに思えましたが、外観からこれと同じOEM製品では無いかと推測してより価格の安いSVBONYの2xバローを手に入れて、接眼側にはM42-31.7mmアイピースアダプターを取り付けてみたのがこちらです。

blw-dyv-h_1.jpg

これが短縮時、

blw-dyv-h_2.jpg

これが伸長時、

blw-dyv-h_3.jpg

となります。早速ミニボーグ50-BINOを使ってこの拡大率を測ってみます。

・バロー無し

blw-dyv-n.jpg

視野円の直系は約69.5mm、

Omni PL12mm+バロー(最短時)

blw-dyv-s.jpg

視野円の直系は約21.8mm、
よって拡大率は、69.5/21.8mm=約3.19倍

・Omni PL12mm+バロー(最長時)

blw-dyv-l.jpg

視野円の直系は約18.5mm、
よって拡大率は69.5/18.5mm=約3.76倍

この結果12mmアイピースを約3.2mm~3.8mm程度の間で使う事が出来、狙い通りの拡大率が得られました。弱点はこれを単体の短焦点アイピースとして使うには全長が長い事ですが、頻繁に使う機会は無いと思われますので臨時用としてはこれで十分かと思っています。