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賞月観星 UWA16mm [天文>機材>アイピース]

R200SS-BINOで使用するアイピースは現在UW9mmSSW14mmXW20SWA32mmの4本となっていて、一方APM12cm双眼で使用するアイピースはXWA9mm→SSW14mm→XW20と言った具合で使用するアイピースをなるべく共通化していましたが、先日APM12cm双眼用の最低倍率用のアイピースをES24mmに変更した事で倍率の間隔的にXW20、SSW14mmが使い難くなったと感じた為、悩んだ結果XWA9mmとES24mmの間を埋めるのに適した焦点距離、見掛け視界のアイピースとして採用したのが今回のアイピースです。

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アイピースはなるべく複数機材間で使い回すのが自分の信条でしたが、R200SS-BINOとAPM12cm双眼で最低倍率用のアイピースを共通化出来なかった事でそれぞれ別個のラインを保有する事になり、結果として更にアイピースが増殖する事になりました。つくづく我ながら度し難いと思います(汗。

それはさておきこのUWAアイピースは結構歴史の長いアイピースで自分の知る限りではWO(WilliamOptics)のUWANアイピースが最初で焦点距離ラインナップは4mm/7mm/16mm/28mmとなっており、この後笠井でUltraWideAngleシリーズとして同等品が販売されました。これがもう10年以上前の事です。

WO UWANシリーズ
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笠井 UWAシリーズ
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そしてこれらのアイピースが一度市場から姿を消して暫くした後、装いを新たに賞月観星やアイベルから再販売されたのが今回のUWAアイピースと認識しています。海外でもMeadeや米オライオンなど多数のディーラーからも同じスペック、似たような外観のアイピースがリリースされており、恐らく世界中で姿形を変えて販売されている中身は同じOEMアイピースなのだろうと推測するところです。

見え味ですがSWAアイピースもそうですが息の長い中華アイピースはやはり基本性能は高いものが多い印象で、今回のUWA16mmもAPM12cm双眼(F5.5)で星を見る限りでは星像も周辺像も良好(良像範囲は9割~)で普通に不満無く使えるアイピースの印象です。賞月観星の商品説明ではナグラーType6の性能を目指したと書かれていましたが、ナグラーにはType5の16mmが既に存在していますので当初こちらのコピーでは?と自分的に推測していましたが、実物を見てアイレンズの大きさがナグラー16mmより一回り大きく、アイレリーフも長く、外観寸法も異なり、そもそもレンズ構成が4群7枚とナグラー16mmの4群6枚と違っていますので確かにこれはType6の16mm版と言える意欲的なアイピースの様に感じました。視野最周辺像はやはりナグラーが上回る印象ですが、覗き易さはこちらが上回っている様に感じます。

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このアイピースはアメリカンサイズで80度クラスの見掛け視界を持つ条件で最大限の実視界を確保したいと考えた場合最有力となるアイピースで(WS20mmと言う例外がありますが短焦点鏡筒との組み合わせでは周辺像は崩れが大きく、またピント位置が大きく手前側のアイピースの為双眼望遠鏡では合焦しません)、ナグラーはちょっと手が出ないと考える方にはイーソスに対するXWAと同様、コストパフォーマンスを考えれば買ってまず文句は出ない、正にプアマンズナグラーと呼ぶに相応しいアイピースと言えると思います。

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また最近の大きな動きとしてこのUWAシリーズに焦点距離10mmと13mmが新たにラインナップに追加されました。中華アイピースで一度リリースしたシリーズに追加のラインナップが入る事は稀な事だと自分は認識していましたので、これはこのシリーズの優秀さ、評判の良さを示す証左と言えるのかも知れません。

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