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APM-TMBデザイン 1.8x EDバロー [天文>機材>バローレンズ]

Nikon双眼装置用のバローとして拡大率が2.7倍(ビクセンDX2xバロー使用)から3.7倍(Meade2xバロー)の間のものがあれば欲しいと色々見つけては試していた中で、かつてZeissのアッベバローと並んで非常に評価の高く、TMBスーパーモノセントリックと共に販売されていたTMB1.8xEDバローが31.7mm径バレル先端に取り付け可能な形で再構成されて再販された事を知って、この形であれば我が家の双眼装置用バローとして使用出来、性能面でも最高峰となる事が期待されたので手に入れたのでした(以下TMB1.8xバローと呼称)。

blw-tmb18x_1.jpg

このバローの以前の形状から狙いの拡大率が得られそうな感触はありましたが、一か八かで手に入れるにはかなりのお値段でしたので当初様子見していたところ国際光器さんでこれがレンタルされている事を知って飛びつき、例によって室内で拡大率を測定したところ約2.9倍と丁度良い拡大率である事が分かり(アイピース間の光路長は恐らく130~140mm程度)無事に正式注文、狙いが外れた場合の散財のリスクを避ける事が出来てレンタル様様でした。但しこの拡大率の割には焦点引き出し量に余裕が無い事が分かり(笠井BS2xバローと同程度)、双眼装置のバレル先端とこのバローの間に31.7mm径の長さ12mmの延長筒を挟んでいます。

blw-tmb18x_2.jpg

これに伴いこれまで持っていたバローの拡大率も再測定して(下表の括弧内のx値です。前回との拡大率の違いは誤差で、目測による計測の為どちらが正しいとも言えません。あくまで目安です)、双眼装置に12mmアイピースを各鏡筒で使用した場合の倍率を表に一覧としてみました。

Nikon双眼装置12mmアイピース使用時各鏡筒倍率》
 FL-90S BLANCA-102EDP TSA-120 BLANCA-150SED VX10L 
・BS1.6x
(1.9x)
128倍178倍 143倍190倍253倍
・BS2x
(2.5x)
169倍234倍 188倍250倍333倍
・VixenDX2x
(2.7x)
182倍253倍 203倍270倍360倍
TMB1.8x
(2.9x)
196倍271倍 218倍290倍387倍
・Meade2x
(3.7x)
250倍346倍 278倍370倍493倍
・BS3x
(4.2x)
284倍393倍 315倍420倍560倍
・Baader2.25x 
(4.8x)
324倍449倍 360倍480倍640倍
・中華3x
(7.1x)
479倍664倍 533倍710倍947倍

こうして見るとどの鏡筒でも低過ぎず高すぎずのとても使い勝手の良い倍率で、光学性能も非常に高いバローと思われますので、これまで惑星双眼観望用として高性能の12mmクラシックアイピースを集めてはきたつもりでしたがそれに組み合わせるバローの性能についてはそれ程拘っていませんでしたので(ピントが出る事が最優先だった為)、性能面でもこれらに見合うバローが手に入ったのではないかと、アイピースの性能を更に引き出すバローとしても今後活躍を期待するところです。